中古軽自動車ハイト系 おすすめランキング2016春

コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この春おすすめの中古車・軽自動車ハイト系を聞きました。
しかも今回は、中古車選びの醍醐味でもある「知名度が低く新車では人気薄のため、
実は非常に良いクルマなのにお買い得!」な安くて良いクルマも、「裏車種」として厳選してもらいました。

  • RANKING BEST 1スズキ ハスラー

    スズキ ハスラー

    ワゴンRをベースとし、SUVとのクロスオーバーとしたハスラー。東京モーターショーで出展され、大人気となり2014年1月にデビューした。基本性能は、ワゴンRがベースということもあり非常に高い。デビュー時の燃費は29.2㎞/Lで、最新モデルは32.0㎞/Lへ伸び、クラストップレベルの実力。さらに、一部改良ではスペーシアにも搭載されている歩行者検知式自動ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」も用意された。デザイン、燃費、安全性能と総合バランスに優れた1台だ。人気モデルだったため、高年式の良質な中古車が多く出回ってきている。

  • RANKING BEST 2スズキ ワゴンR

    スズキ ワゴンR

    軽自動車のスタンダードともいえるモデルで、スズキの技術の粋を集めたワゴンR。2012年にフルモデルチェンジしているが、何度も改良を受けて熟成を重ねている。最新のワゴンRの燃費は、マイルドハイブリッド機能を装備したこともあり33.0㎞/Lを達成し、圧倒的な差でクラストップの座についている。軽自動車の本質である、高い実用性を備える。届出済み未使用車が多く、価格的にも買い得感もある。2013年式で80万円の予算があれば、良質な中古車が選べるようになる。

  • RANKING BEST 3スズキ ジムニー

    スズキ ジムニー

    ハイト系ワゴンというジャンルではないが、もはや軽自動車唯一となってしまった本格派クロカン4WDがジムニー。希少性と貴重性を加味して裏3位とした。旧世代のターボエンジンを搭載したジムニーの燃費値は14.8㎞/L。もはや、ワゴンRの燃費値の半分以下という燃費だ。燃費云々のクルマではないものの、もう少し燃費が良くなれば趣味と実用をかねたクルマになりそうだが。もちろん、オフローダーとしての性能は高い。強固なラダーフレームに、副変速機付きの4WDなど高い走破性をもつ。ミッションは、4ATだけでなく5MTも用意されている。

中古車オススメランキングの3台を比較

燃費・経済性
  • ハスラー

    ハスラーのデビュー直後の燃費は、29.2㎞/L。その後の改良では、マイルドハイブリッド機能がプラスされ、32.0㎞/Lへと大幅に向上している。より力強く、ロングドライブにも向くターボ車の燃費も27.8㎞/Lと、こちらもクラストップレベルの実力。4WD車を選択しても同様で、経済性は高いレベルにある。ただし、マイルドハイブリッド機能や自動ブレーキが標準装備化されているので、車両価格はやや高めとなっている。

  • ワゴンR

    マイルドハイブリッド機能をもつSエネチャージを搭載したグレード、FZの燃費は33.0㎞/Lとライバルを圧倒。ライバルのムーヴが31.0㎞/Lなので、大きな差を付けている。また、マイルドハイブリッド機能が無いグレードFXでも30.6㎞/L。ムーヴに負けるものの僅差。ただ、マイルドハイブリッド機能が装備されているため、ムーヴなどと比べると車両価格はやや高め。価格重視というのであればFXということになる。

  • ジムニー

    ターボ車とはいえ14.8㎞/Lという燃費値は、ワゴンRの33.0㎞/Lと比べると半分以下。本格派オフローダーということで、燃費性能は目をつぶるしかない。2012年式で130万円の予算があれば、良質な中古車が手に入る。ただ、ジムニーの届出済み未使用車が多く流通していて、高年式を選ぶなら、やや予算オーバーだとしても届出済み未使用車を選んだ方が長期的にみれば修理コストなどが安く済み経済的だ。

装備・使い勝手
  • ハスラー

    趣味などで活躍できるクルマとしての価値を重視したこともあり、ラゲッジフロアは汚れをふき取りやすい素材が使われている。また、シートアレンジも多彩。助手席は前方に倒れ、フルフラットになりテーブルのように使える。自由なアレンジが可能になるユーティリティーナットと呼ばれる装備もあり、ナットを外し、販売店オプションのネットの固定など色々な使い方が想像できる。

  • ワゴンR

    ワゴンRの自動ブレーキ「レーダーブレーキサポート」は、30㎞/h以下の低速域限定だ。それもオプションなので、中古車の購入時には、こうした装備が付いているかチェックしたい。ベーシックな軽自動車ということもあり、収納スペースはたくさんあり便利。助手席下のアンダートレーなどは、かなり重宝する。リヤシートはワンタッチでフラットにでき、大きな荷物を積載するのに便利だ。

  • ジムニー

    自動ブレーキなどの安全装備は用意されていない。もちろん、サイドエアバッグなども用意されていない。横滑り防止装置(ESP)も無いので、安全性を重視するのであれば選ばない方がよいクルマだ。気のきいた装備もほとんどないので、完全にオフローダーとしての走りの楽しさを味わうためのクルマといえる。

走行性能
  • ハスラー

    ワゴンRをベースとているものの、最低地上高を上げているなどのこともあり、やや重心が高めな印象がある。スーパーハイト系ほど、不安な感じは無いが、色々な面でワゴンRほどではない。4WDには、滑りやすい急勾配の下り坂をステアリング操作に集中し、ブレーキ操作なしに一定速度(約7km/h)で降坂できるヒルディセントコントロールが装備されているなど4WDとしての安心かも一定水準以上だ。

  • ワゴンR

    マイルドハイブリッド機能を搭載モデルは、とにかくアイドリングストップからの再始動が静かで振動も無い。この静粛性の高さは、高級セダン並み。市街地での走行では、何度も繰り返されるアイドリングストップなので、これだけ快適だと、それだけでマイルドハイブリッド機能付きのワゴンRが欲しくなる。また、ワゴンRはライバルと比べると車重が軽い。副変速機付きのCVTとの相性も良く、スムースで力強い走りが好印象だ。

  • ジムニー

    オンロードでの快適性や乗り心地などを期待してはいけない。ジムニーは、あくまでオフロードを走るためのクルマ。オフロードを走ると、強固なラダーフレームボディのタフに安心感を覚え、4WDのトラクション性能に驚くだろう。オンロードでは、2WDにすると若干騒音が収まる傾向になる。

デザイン
  • ハスラー

    スズキ ハスラー

    丸いヘッドライトに、角を落としたボクシーなボディの組み合わせは、可愛らしさが際立つ。オーナーになれば、愛着のわくデザインだ。また、ボディカラーとは別の色のルーフにできる2トーンカラーや、鮮やかなボディカラーが豊富にあり、自分に好みの色がみつけやすい。

  • ワゴンR

    スズキ ワゴンR

    マイルドハイブリッド機能を搭載したFZと、通常エンジンのFXとで外観デザインが少々異なる。最上級グレードのFZには、メッキを多用した押し出し感のあるグリルを装備し高級感を出している。FXはシンプルなメッシュタイプとなっている。ただ、好き嫌いの出るデザインを避けたためか、どちらも個性的かどうかというと微妙。

  • ジムニー

    スズキ ジムニー

    タフな本格派オフローダーながら、シンプルな丸型ヘッドライトなどが可愛らしさをアピールする。全体的に、タフさを感じさせるデザイン手法というよりは、パフォーマンスを重視した結果から生まれたデザインという印象で、潔いシンプルさが魅力だ。

中古車値引き交渉術

値引き交渉がしやすいクルマは、届出済み未使用車。この車両は、ディーラーがインセンティブ欲しさに自社名義で登録した車両。これが、中古車マーケットに流れると、届出済み未使用車と呼ばれる。ただ登録しただけなので、クルマのコンディションは新車とほぼ同じ。つまり、同じ質であるならば競合させやすいということになる。ハスラーはライバル車が無いので、同じ届出済み未使用車同士で競合させたい。ジムニーも同様だ。スズキは、比較的こうした届出済み未使用車が多いので、同じ仕様が探しやすい。また、ワゴンRは、こうした届出済み未使用車で、ライバルのムーヴも加えるといいだろう。一般的な中古車の場合も、基本的には同様な作戦でOKだ。
難しいのはジムニー。流通量が少ないので、競合させにくいのだ。マニアックな顧客が指名買いするクルマなので、売る側も基本強気。あくまで「おもしろそうなクルマなので、ちょっと見に来た」的なスタンスで、本命のクルマであることを悟られてはいけない。指名買い状態では、売り手が有利となり値引きは期待できなくなる。ジムニーはさらに、クルマの性格上、手荒く扱われたクルマも多い。よほど詳しくなければ、カスタマイズされたモデルや低年式・過走行などは避けた方がいい。

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クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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