マーケットでの人気が全く異なる評価となった新旧デミオ。
その違いは何なのか? 比較検証!
- デザイン手法が大きく違う
- どちらも室内スペースは広いといえない
- 価格は高価だが、高い燃費経済性
欧州車的なデザインの旧型デミオ。魂動デザインを採用した新型デミオ
デミオの新旧モデルでは車格が変わり、それに合わせてデザインも大きく変わった。
旧型モデルが欧州車的な感覚の小粋なデザインを採用したのに対し、新型デミオはマツダのアイデンティティーともいえる魂動デザインを採用し、明確な違いがある。
圧倒する新型のクオリティ
室内のデザインも旧型モデルがシンプルなコンパクトカーのものとされていたのに対し、現行モデルは運転席への座らせ方から改善され、操作系についてもダイヤル式のコマンドコントローラーを採用するなど、新しい試みが採用されている。ただ、新型もカーナビの操作性があまり良いものではなく、そのために汎用のナビを装着し、コントローラーの機能を殺している人もいるほど。このあたりはもうひとつだ。
また、新型の室内スペースは、ボディサイズを大きくしたもののデザイン代(しろ)に使われ、後席を含めあまり広いとは言えない。旧型はボディサイズをコンパクトにしたため、こちらも広いとは言えない状況だ。どちらも、室内スペースを重視したクルマではない。
旧型車を買うなら後期のSKYACTIV車。新型は燃料経済性に優れるクリーンディーゼル車
旧型モデルの走りは初期の1.3L車、あるいはミラーサイクルエンジンの搭載車、後期モデルのSKYACTIVエンジンの搭載車など、モデルによってさまざまである。
初期の1.3L車は平均的な実力で、ミラーサイクルエンジンの搭載車はCVTとの組み合わせで低燃費を実現したが、走りのスポーティさには欠けていた。
SKYACTIVエンジンは走りと燃費を両立させたのが特徴で、旧型デミオを買うならSKYACTIV搭載車を選びたい。
対して新型は、大トルクと26.4㎞/Lを誇るクリーンディーゼル車がお勧め。軽油を使うので、ガソリンより約20円/L以上安い。燃費が良く、燃料が安いので高い燃料経済を誇るが、その分車両価格はかなり高めだ。
余裕のある予算なら新型。コストパフォーマンスなら旧型
デミオは新旧モデルでクルマの中身が大きく異なっている。
低価格の中古車を買いたい人には旧型モデルがお勧めだ。価格も安く、後期のSKYACTIV車なら燃費もよい。
室内スペースも大差ないので、コストパフォーマンスに優れる。
ある意味、中古車らしい旨みがあるクルマだ。新型は新車値引きもシブイので、かなり高い買い物になる。
デザインもユニークで、全体的なクオリティも高いので、所有したときの満足度は当然新型だ。
高価でも魅力アップしたクルマを選びたい人は、ディーゼル車をターゲットに新車を選ぶと良い。
中古車の価格帯(2015年12月時点)
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新型 デミオ
125~220万円
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旧型 デミオ
51~83万円
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自動車評論家 松下 宏(まつした ひろし)
中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。
誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。
そのため、大本命といわれている車種さえ外してでも自らの信念を貫き通す熱いハートをもつ。
デミオのカタログ情報
- 平成26年9月(2014年9月)〜令和1年7月(2019年7月)
- 新車時価格
- 135.0万円〜227.9万円
デミオの在庫が現在209件あります
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