クラウンの中でも最上級モデルである「クラウンマジェスタ」。6代目はハイブリッドモデルのみで、エンジンもV型6気筒のみ。その走りは如何ほどのものなのか?試乗レポートと、一般の口コミ評価をご紹介したい。

評価ポイント

●後部座席の高い居住性
●高級感のあるインテリア

 

マイナスポイント

●やや固い走り
●スペックや高級感の割に高い新車価格
●以前は標準装備だった安全性能がモデル限定に

 

試乗レポート

マジェスタが「クラウン」ファミリーに帰ってきた。そう感じさせるのが6代目だ。

エクステリアの印象も、クラウンロイヤルに大分似ている。インテリアも、素材に差こそあれ、高級感のある設計思想は共通だ。そして何より、5代目ではトヨタのエンブレムが付けられていたのに対し、6代目は王冠を模したクラウンのエンブレムが付けられている。
この背景には、マジェスタを「トップ・オブ・トヨタ」ではなく「トップ・オブ・クラウン」としてPRしたいトヨタの意図が感じられる。

しかしその反面、クラウンマジェスタとその他のクラウン、ことクラウンロイヤルとの差が分かりにくくなっているのが難点だと言えよう。マジェスタとロイヤルやアスリートとの差は、エントリーモデルでも新車だと250万円以上あり、それだけの価値の差があるとは感じられない。
そんな中、クラウンマジェスタならではの数少ないメリットの一つが、後部座席の居住性の高さだろう。ロイヤルやアスリートに比べて全長が長いため、背が高い人が後部座席に座っても足元は広々としている。シートのサポート感は、流石はクラウンである。

5代目クラウンマジェスタとの差で気になる点といえば、何といってもエンジンの変更だろう。今まではV8エンジンを積んでいたのだが、6代目からはV6エンジンのみに。実質的なダウングレードかと試乗前は心配していたが、乗ってみると、そんな心配や杞憂だったことが分かる。パワーという点でも、静かさという点でも問題はない。
惜しむらくは、「トップ・オブ・クラウン」と位置付けられていながらも、安全性能の標準装備は寧ろ貧相になったという点であろう。
ミリ波レーダー方式のプリクラッシュセーフティシステム(衝突回避の支援機能)は上級モデルであるFバージョンにしか搭載されず、また後方プリクラッシュセーフティシステム、ステレオカメラを用いた上級版は用意されていない。

 

口コミ評価

”外見のイメージと乗り心地が特に気に入っています。ちょっと近場を走る時はもちろん、遠出をしても、ほとんど疲れを感じません。シートの座り心地は、高級ソファーにも負けません。(50代男性)”

”後部座席が快適なのは今までのマジェスタと同じですが、運転も楽しめるようになった気がします。静かで快適で、個人用としても良かったです。(60代男性)”