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ユニークな装備が増え、パフォーマンスは新型ステップワゴンが圧勝!
激戦5ナンバーミニバンで独自の装備を得てフルモデルチェンジした5代目ステップワゴン。
新旧ステップワゴンの魅力を徹底検証します。

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  1. レビューをまとめると…
  2. 装備や走行性能など、あらゆる面で大幅進化した新型ステップワゴン。旧型のとの差は歴然
  3. 室内の広さや使い勝手も新型が圧勝!
  4. 価格が高い新型。予算重視なら、2-3年落ちの旧型最上級グレードならお買い得感は高い!

外観デザイン&内装

迫力系の旧型デザインに対して、新型はスタイリッシュさで勝負に出た!

外観デザインは、かなり違う。旧型は顔の大きさを意識したデザインで、迫力・威圧感を出している。こうしたデザインは、トヨタ系のミニバンと共通。対して、新型は顔の大きさではなくボンネットの高さは前方に向かって下がるスタイリッシュなデザイン。旧型とは違うデザインテイスト。旧型は、スパーダと標準車の違いが明確だったが、新型車は標準車とスパーダの差別化が小さい。とにかく、ギラギラした迫力が欲しいということなら旧型。トヨタ系とは違うスタイリッシュさがいいというのなら新型といった印象だ。旧型ステップワゴンでも、それほど古臭く見えないのも魅力だ。
内装は、より高級感があり質感の高い新型が魅力的に見える。とくに、新型のインパネまわりは、ドライバーを中心に計器類が配置されており、なかなかカッコ良い。旧型は、さすがに古さを感じさせる。

燃費

旧型のアイドリングストップ機能付きなら、燃費はそれほど大きな差にならない

燃費に関しては、新旧それほど大きな差が無い。と、いうのも新型で17.0㎞/Lという低燃費を達成しているのは、標準車の1グレードのみ。売れ筋グレードのスパーダで15.4㎞/Lか16.0㎞/Lとなる。そうなると、旧型のスパーダは13.8㎞/Lか14.8㎞/Lなので、それほど大きな差にならない。ただし、旧型は後期のアイドリングストップ機能付きモデルであることが大前提だ。

室内の広さ

室内の広さと使い勝手の良さは、新型が圧勝!

旧型の室内寸法が長さ3095/幅1500/高さ1395㎜。新型は長さ3220 / 幅1500 /高さ1425㎜と、幅位以外は随分広くなった。とくに長さ方向では125㎜の広くなっている。この広さは、クラストップレベルだ。後席のステップ高は390㎜と先代と同じだが、リヤゲートの開口部地上高が445㎜となり、旧型の525㎜より格段と低くなり大きな荷物の積み下ろしに便利になった。
旧型と大きく違うのが2列目シート。旧型はベンチシートで8人乗りがメインだったのに対し、新型はキャプテンシートの7人乗りがメイン。8人乗りはオプション設定となっている。
また、3列目シートを床下に収納できるマジックシートは、旧型は3列目を一体で収納。新型は分割して収納できる。その結果、縦開きするわくわくゲートから、3列目シートにアクセスできるようになった。当然使い勝手がいい。こうなると、室内の広さと使い勝手の良さは新型が圧勝ということになる。

走り

エンジンの低回転域で力強い新型。静粛性や操縦安定性も大幅に進化

ステップワゴンの4代目から5代目へのフルモデルチェンジは進化の幅がけっこう大きい。旧型の自然吸気の2.0Lエンジンから、新型は1.5Lダウンサイジングターボエンジンになり、動力性能は大きく変化している。
新型はエンジンの回転が低回転時には、2.4L並みのトルクを出すので、力強い加速感がある。静粛性や乗り心地も随分進化しているので、こうした部分では旧型が勝る部分は、ほぼ無いといった状態だ。

装備

ユニークなわくわくゲートや、2分割マジックシートなどで使い勝手はクラスナンバー1!

新型は5ナンバーミニバンの中でも、かなりユニークな装備が満載だ。縦開きするわくわくゲートに、2分割のマジックシート、ホンダセンシングなどが大きな違い。これらの装備は、旧型には無い新型だけの装備。こうした装備が欲しい場合、新型を選ぶしかない。とくに、安全装備面では旧型は自動ブレーキ関連の安全装備が無いのに対して、新型は最新のホンダセンシングが用意されている。

価格

高い新型の価格。2~3年落ちの高年式旧型最上級グレードなら、
価格も安く装備も充実しているのでお買い得感がある!

新型の価格はやや高めだ。スパーダの売れ筋グレード クールスピリットを選ぶと289万円。右側パワースライドドアやホンダセンシング、ナビなどを選択していくと、350万円クラスのクルマになる。
旧型の中古車になると、2~3年落ちのスパーダ クールスピリットのナビ付でも上限が250万円程度だ。ざっと150万円くらいの予算の違いがある。あまり古いモデルになると横滑り防止装置VSAが装備されていなかったりするので注意が必要。VSAが装備されていれば3年落ちでなく5年落ちの中古車もいれて考えたら、それぞれ価格差はさらに大きく広がる。これだけ価格差が大きくなると、中古車を選ぶ意味が高まる。流通量は多くないが、追突被害軽減ブレーキCMBSが装備されたZiなどを、5年落ちの中古車で買うのはけっこう良い選択になると思う。今でもミリ波レーダー方式のCMBS追突軽減ブレーキは、30㎞/h以下に限定されるも赤外線レーザー方式の自動ブレーキよりはずっと性能が良いからだ。こうした中古車に2~3年乗り、新型中古車の流通量が多くなってきて価格が下がってきた頃に新型に乗り換えるのもよいだろう。

中古車の価格帯(2015年5月時点)
  1. 新型ステップワゴン

    250~370万円

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  2. 旧型ステップワゴン

    148~175.8万円

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新車の値引き交渉対策

激しい販売戦争で、新型ですら早くも値引き合戦に巻き込まれている!

フルモデルチェンジ直後のモデルは、一般的に値引きは少ない。ところが、ステップワゴンの値引き金額は、早めに大きくなりそうだ。トヨタがノア/ヴォクシーに加え、エスクァイアを追加したこともあり、かなり競争が激しさを増している。
トヨタ車の中でも、競合して値引き額が大きくなっているため、当然、ステップワゴンも厳しい値引き環境に置かれている。そこに、すでにモデル末期になってきた日産セレナが加わる。セレナは戦略的で、人気オプションを標準装備し価格アップをわずかに抑え、実質値引きといえる特別仕様車を投入。さらに、販売の現場では大幅値引きが行われているため、値引き合戦はヒートアップ中だ。実際に購入する場合、トヨタ、ホンダ、日産各車種を競合させることは必須だ。

<関連記事>ステップを最大限に値引くには!?トクする新車購入術

注意したいのは、下取り車の処理。新車の納期が長い場合、ディーラーは納車時の価格で下取り車の価格を算出する。価格変動のリスクを避けるため、やや安めの下取り価格とする傾向がある。対して買い取り専門店は、ずばり今の価格を提示。その差が大きいので、買い取り専門店ビジネスが成り立っているのだ。
新車値引き時に、各社を競合させるように、下取り車の処理もディーラーだけでなく、買い取り専門店で査定するといい。顧客側は、より高い価格を付けた方で売ればいいだけだ。

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自動車評論家 松下 宏(まつした ひろし)

自動車評論家 松下 宏(まつした ひろし)

中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。
誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。
そのため、大本命といわれている車種さえ外してでも自らの信念を貫き通す熱いハートをもつ。