クルマでしか行けないVol.23  水上で食す絶品「焼きカレー」ASHIMA
テレビで天気予報を伝えるキャスターから「冬型の気圧配置」という言葉が頻繁に聞こえてくるようになった12月上旬。全国の天気図には雪だるまのマークが目立つようになり、体を突き抜けていく風に身震いをすることもしばしば。

冷え切った体を内側から温めるにはやっぱりホットな一品!ということで、検索すると何とも気になる一品に引っかかりました。

その一品とは「焼きカレー」です。スープカレーは一時期のブームで耳にし、実際に食したこともありますが、焼きカレーというのは初めて。なんとなく食感はイメージできても味については食べてみなくてはわかりません。

どうせ食べるなら、味の確かなお店がいい! ということで群馬県の水上にある今年でオープン25周年のカフェレストランASHIMAさんへ焼きカレーを求めてクルマを走らせます。

水上ICを降りると目の前に広がる谷川岳
関越自動車道を北上し水上ICを降り視界に飛び込んできたものは、まるで砂砂糖をまぶしたケーキのように白く染められた谷川岳。クルマを停め、目の前に広がる壮大な景観をゆったりと楽しみながら深呼吸をひとつして目的地へと急ぎます。

国道291号線を約10分。


少し離れたところからだと、まるで美容室のようにみえるお店の入口。

山奥にあるかわいいレストランなんて童話のようだなあと感じながらハンドルを切って駐車場へ。
減ったお腹と膨らんだ期待を胸に、ゆっくりと扉を開けると木を基調とした温かみを感じる店内。


お星さまのカタチの照明や手作りのポップなどに目を引かれ、見ているだけ
でワクワクします。


椅子の背もたれにかけられたモヘアのカバーがさらにお店雰囲気を柔らかく演出。そんな椅子に座って注文するのはもちろん焼きカレーです。きのこやソーセージといった4種類の焼きカレーの中から、水上のお野菜を堪能できる『野菜の焼きカレー』を選びました。

待つこと10分。じゅうじゅうとカレーの焦げる音と、ほっかほかの湯気をたちのぼらせながら目の前に置かれた瞬間、香ばしい匂いがすっと鼻の中へ。

カレーの上にトッピングされたチーズのとろける様子も食欲を駆り立てます。
目と鼻と耳で楽しむのももう限界。中央の半熟卵にスプーンを差し込んで待望の一口を頂きます!

食べ方は半熟卵をかき混ぜるもよし、
少しずつご飯に絡ませて攻略するもよし。お好みでどうぞ
「絶妙!」と思わず口にするほどのバランス。カレーのスパイシーさが卵とチーズの甘さでほどよく和らぎ、口の中で広がります。その後、口の中で感じる味は野菜の酸味。

じっくりと見てみると、ブロッコリー、トマト、ナス、タマネギ、ニンジン、カボチャ、レンコンといった7種もの野菜が使われていました。大きくカットされた野菜ともっちりとしたご飯の食感を楽しみながら気が付くと完食。

食べたばかりなのに、次訪れた時にはどれを注文しようとメニューに手にしていた筆者。我に返ってそっとメニューを戻しました。

オーナーの稲田さんにお話を伺うと
「焼きカレーは、元々メニューとして出していたわけではなく、スタッフのまかないの一品でした。スタッフの中で人気だったので、それまで出していた普通のカレーを辞めて焼きカレーを出したところ、いろんな人に気に入っていただき、今ではASHIMA=焼きカレーとなりました」
と、焼きカレーがASHIMAの代名詞となった経緯を聞かせてくれました。

「ASHIMAが水上でのいい思い出のひとつになれば
嬉しいですね」とオーナー稲田さん
お店を出て駐車場へ向かう途中、谷川岳から吹き降ろす冷たい風に襲われましたがホットな焼きカレーを食べたけあって感じる寒さも半減!

年の瀬に向けて寒さを乗り切る元気を注入することができました。

<アクセス>
カフェレストラン亜詩麻(ASHIMAアシマ)
住所:群馬県利根郡みなかみ町湯原146
TEL:0278-72-3326
OPEN:[月~金]11:00~16:00(L.O)
[土・日]11:00~19:00(L.O)
定休日:木曜日