
<ハイブリッドは高くても売れる? ダウンサイザーの受け皿として高級ハイブリッドとしての役割りも>

トヨタは、歴史ある小型車カローラ アクシオとカローラ フィールダーにハイブリッドモデルを設定し、発売を開始した。
カローラシリーズに使われているプラットフォームは、コンパクトカーのヴィッツ系。全長は4360mmとなっていて、前モデルより50mm短くなった。この50mmはフロントオーバーハング分で、ホイールベースは前モデルと同じ2600mm。そのため、居住空間は狭くはなってなく、逆にリヤのニースペースを40mm拡大するなどし、コンパクトなボディサイズにしながら居住性を高めた。
また、、カローラユーザーの平均年齢が60歳を超えているということもあり、高齢者に対する使いやすさの向上を狙った。後席のヒップポイントは、+25mm高くし後席中央のフロアをフラット化し乗降性をアップさせているので、高齢者にも優しい設計になっているのも大きな魅力のひとつ。高齢者が使いやすいということは、子供や一般の顧客にも使いやすいということだ。
そんな、完成度の高いカローラシリーズにハイブリッドシステムが搭載された。プラットフォームがヴィッツなので、ハイブリッド専用車であるアクアと同じことを意味する。そのため、カローラシリーズにはアクアと同じハイブリッドシステムがそのまま使われている。

ハイブリッドシステムは、1.5Lのアトキンソンサイクルエンジン+モーターで、システム全体で100psという出力を誇る。この結果、カローラハイブリッドシリーズの燃費は、大幅に向上し33.0㎞/Lという低燃費を達成。アクアのハイブリッドシステムを使っていいるのに、アクアの燃費35.4㎞/Lより、2.4㎞/Lほど燃費が低いのは車両重量が重いという理由だ。アクアの車重が1080kgに対して、カローラ アクシオハイブリッドが1140kgと60kg重く、カローラ フィールダーハイブリッドが1180kgと100kg重い。
非常に完成度の高いカローラシリーズなのだが、ハイブリッド化されたモデルはかなり高額となった。カローラ アクシオハイブリッドGが207.5万円で、カローラ フィールダーハイブリッドGエアロツアラーが226万円と軽く200万円をオーバー。ガソリン車の価格と比較すると、がガソリン車が165万円なので、カローラ アクシオハイブリッドGが、なんと42.5万円高。カローラ フィールダーハイブリッドGエアロツアラーが、43万円高となっている。これだけ高価になると、もはや、燃費差によるガソリン代でなんとかなるレベルではない。カローラ ハイブリッドシリーズは、小さな高級車的視点で選ぶことになる。

カローラシリーズの大きな目的のひとつして、トヨタの上級セダンからダウンサイザーの受け皿として大きな役割りを担う。
そのため、高級車的視点も必要で、静粛性や乗り心地アップが施された。高価な価格になったのも、こういった変更も理由のひとつだ。ハイブリッド化による車重のアップや、低重心化に伴いサスペンションをリセッティッグ。さらに、吸遮音材を追加配置し、高遮音性ウインドシールドガラスなどを採用している。フィールダー ハイブリッドは、ボディの剛性もアップされている。こういった細かい変更がトヨタらしさでもある。
ただ、このハイブリッドシステムは、先代プリウスと同じ。色々な部分が新しくなったとはいえ、基本部分は同じ。それも、アクアは爆発的に現在も売れ続けている。たくさん生産すればするほどコストが下がるのが工業製品。カローラは、大量生産し、安く売り、クルマを大衆化した名車でもある。ならば、もう少し価格を抑え多くの人がハイブリッド車を手に入れられるような配慮が欲しい。
もし、急いで購入しなくてもいいのなら、2014年以降になると言われているが、ホンダ フィットハイブリッドベースのセダンやワゴンも登場する予定だ。こちらは、トヨタに対して低価格で攻めてくるので、燃費&価格的にも魅力がある。これらと比較してみて買うとよいだろう。
■カローラ アクシオハイブリッド価格
HYBRID 1,925,000円
HYBRID G 2,075,000円
HYBRID 1,925,000円
HYBRID G 2,075,000円
HYBRID 2,085,000円
HYBRID G 2,165,000円
HYBRID G AEROTOURER 2,260,000円
HYBRID G“AEROTOURER・W×B” 2,340,000円
カローラのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和1年10月(2019年10月)〜現在
- 新車時価格
- 193.6万円〜333.8万円
カローラの在庫が現在5件あります
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