ホンダ インサイト
<ホンダさえもあきらめ気味な小変更>
ホンダは、ハイブリッド車「インサイト」「インサイト エクスクルーシブ」の内外装を一部改良し、内装の質感向上を図るとともに装備を充実させ発売を開始した。

2代目ホンダ インサイトは、2009年にデビュー。ホンダ渾身のハイブリッドということと、プリウスに比べ大幅にリーズナブルな200万円を切る価格が話題を呼び、発売直後は大ヒットしたモデルだ。その後、しばらく月販1万台を超える販売台数も記録した。その数カ月後、プリウスが3代目となりフルモデルチェンジ。インサイト潰しと言われるほど、エントリーモデルの価格を安く設定するなどし、ホンダVSトヨタのハイブリッド戦争が始まった。ホンダは1モーター式、トヨタは2モーター式ということもあり、燃費性能ではプリウスが圧倒。その結果、ハイブリッド戦争はプリウスが圧勝。ホンダは、フィットやフリードをハイブリッド化したこともあり、インサイトは徐々に輝きを失い、現在では月販500台を超える月さえ稀なほどに、その存在感を失いかけている。

ホンダ インサイト インサイト エクスクルーシブ LEDアクセサリーランプ内蔵フロントグリル

さらに、2013年9月には、ホンダ フィット ハイブリッドがデビューする。こちらは、世界最高燃費をアクアを超えると言われているモデル。そんなこともあり、インサイトシリーズは、もはや忘れられた車種となった。

そんな事情もあり、今回の一部改良も少々地味なものとなっている。インサイトが、ウォッシャー付間欠リアワイパー(リバース連動)を全タイプに標準装備。インサイト エクスクルーシブが、フロントグリル(LEDアクセサリーランプ内蔵)、サイドシルガーニッシュ、リアライセンスガーニッシュのスモークメッキ化が施された。

これで、装備を向上させたのだからということで、価格もアップとなっているのなら、改良しているもののますます買いにくいモデルになっていたところだが、価格アップがされていないのは一定の評価はできる。また、XLインターナビセレクトは、これまた微妙な1万円ほどが値下げされた。

装備がアップされたインサイトシリーズだが、やはり買う理由がなかなか見つからない状態。ホンダのハイブリッドということなら、やはりフィット ハイブリッドが出るのを待つべきだし、今すぐということなら、現行フィット ハイブリッドやフリードハイブリッド、フィット シャトルハイブリッドもあるので、そちらを選んだほうが無難だ。

また、インサイトはリセールバリューも期待できないので、短期の乗り換えや残価設定ローンも不利な状況になる。どうしてもインサイトということなのであれば、乗り潰すつもりで、大幅値引きをしてもらって買うことが損をしない購入術となる。

<インサイト>
G 1,930,000円
L 2,130,000円

<インサイト エクスクルーシブ>
XG 2,080,000円
XL 2,250,000円
XLインターナビセレクト 2,550,000円