クルマでしか行けないVol.9 清里編その1
清里に日帰りでホタル狩り

台風が梅雨前線を刺激し…、梅雨前線が南の海上に…、等、気象予報士のみなさんからは、まだまだ聞けそうにない梅雨明け。憂鬱ですよね。しかし、逆に言えばこの時期にしか楽しめないものもあります。それは、日本の風物詩の一つ、ホタル狩り。

6月は、ホタルの代名詞とも言えるゲンジホタルが幼虫から成虫になり飛び回る季節なんです。
そこで、調べてみました。清らかな清流がありホタルが飛び交う場所はないかと。
ありました!!! 東京からならクルマで3時間の清里です。

昭和育ちのわたしには、清里と聞けばテニスコート。そして高原に立つ赤い電話ボックスで電話をかける聖子ちゃんに声をかける俊ちゃん。ご存知ありませんか、あの懐かしいCM! あっ、話が青春時代になるところでした。では、本題に戻りましょう。

標高1100mからの眺めは「壮大」の一言

向かった場所は豊かな自然が色濃く残る山梨県北杜市清里。
北甲斐亭というお蕎麦屋さんの前に広がる田んぼの水路には、毎年、多くのホタルが飛び交い幻想的な風景を見せてくれるそうです。
ということで、ホタルの情報収集と腹ごしらえを兼ねて北甲斐亭さんの暖簾をくぐります。

「北甲斐亭ホタルの里」のベストスポットはこの標識が目印です

「この辺りは、他のホタルの里よりも標高が高くて寒いから、ホタルが飛ぶのはもう少し先だね」と、お店の方。見頃は、ちょうどこの記事がアップされる6月末から7月初旬で、7月下旬までその姿を楽しむことができるそうです。
(北甲斐亭さんのお蕎麦については来週金曜日にアップする「クルマでしか行けない」清里編その2でご紹介します)

そこで、今日この取材時にホタルが見られるスポットを訪ねると、少々ピークは過ぎたものの北甲斐亭から10kmほど南へくだった長坂IC近くにある秋葉公園が良いとのこと。時間は、19:30~21:00がベストタイムと聞きクルマを走らせました。

会場入り口にはボランティアの方々が待機しており、「ホタル狩り」の極意=マナーとポイントを教えてくれます。これで私も風流に楽しめます。なんて思っていたら大間違い。真っ暗な道を川に落ちないよう、命がけでホタル達が住む里に向かって進みます。歩くこと5分、闇に眼が慣れてくるとポツン、ポツンと光るものが。

薄暗い茂みの奥から、いくつもの光が

「あっ、ホタルだ!!!!!!」
茂みの中で数個の光が点滅。しかし、それは序曲でしかありませんでした。さらに足を進めるといくつもの緑光が帯を作るように飛んでいきます。草の間には、無数のホタルが羽を休め、静かに光を灯します。その姿に、しばし魅せられました。『蛍の光』ではホタルを集めてその光で読書をした意味のことを唄っておりますが、この力強い光を観ると、それも信じられます。

写真でしかお伝え出来ないのが残念です。ホントに癒されました。。。

ちなみに、成虫となったホタルはエサを捕食せずに、水分のみで生きているとのこと。幼虫時に貯えた栄養を移動と発光エネルギーなどに使い、寿命7日から20日の間、子孫を残すための活動に専念するんです。短き命だからこそ、その輝きは美しいのかもしれませんね。

前述の「北甲斐亭ホタルの里」では7月もホタル狩りを楽しめるとのこと。
この風物詩を楽しみたい方は、ぜひ週末の予定にいれてみてはいかがでしょうか。
その2「清里の北甲斐亭で蕎麦を喰らう」に続く
(「クルマでしか行けない」は毎週金曜日に更新します。次回もお楽しみに!)

<アクセス>
ほたるの里 秋葉公園
住所:山梨県北杜市長坂町大八田522-1
TEL:0551-42-1453(北杜市長坂総合支所)
駐車場:有り
中央道 長坂ICから右折で県道長坂・高根線経由1km約5分
北杜市立秋田小学校前が入り口です

北甲斐亭ホタルの里
住所:山梨県北杜市高根町清里2890−1
TEL:0551-48-5541(北甲斐亭)
駐車場:有り
中央道 須玉ICから30分