新型トヨタ プリウス プラグインハイブリッド(PHV)画像

トヨタ プリウス プラグインハイブリッドは77%ものランニングコストを削減!

トヨタ プリウス プラグインハイブリッド電池画像

 ようやくトヨタ初のリチウムイオン電池を搭載したハイブリッド車、プリウス、プラグインハイブリッド(PHV)がデビューした。と、いっても一般のユーザーが手に入れることはできない。これから2年程度の間は、主に日・米・欧の官公庁や一部の企業などを中心に約600台をリース販売する。
 このプリウス、プラグインハイブリッド(PHV)は、簡単にいうと今まで搭載していたニッケル水素電池から待望のパナソニック製リチウムイオン電池に切り替え、5.2kwhと4倍の容量をもつ。同じリチウムイオン電池を搭載する純電気自動車である三菱のi-MiEV(アイミーブ)の電池容量が16kwhなので、i-MiEV(アイミーブ)と比べるとプリウス、プラグインハイブリッド(PHV)は、約3分の1の電池容量。そのため、プリウス、プラグインハイブリッド(PHV)が電気だけで走るEVモードの走行距離は23.4kmと短い。
 ただし、日常での走行距離は1日25km以下のユーザーが約半数だというから、この電池容量でも十分だという。燃費というのが正しいのかどうか分からないが、JC08の燃費基準に当てはめると、プリウスPHVは57.0km/lという脅威の燃費を叩き出している。これをCO2の排出量をプリウスクラスのガソリン車と比べると、なんと90%もの削減になるという。また、ランニングコストも130円/lのガソリン、深夜電力の使用を前提にすると、77%のコスト削減になる。充電時間は、通常のコンセントの電源200Vで約100分、100Vなら約180分と容量が小さいだけあり、充電時間も短いのが特徴だ。

100km/hまでモーターで走行できるようになった!

トヨタ プリウス プラグインハイブリッドメーター画像

 さて、試乗だ。電池がなくなるまでは、基本的にEV走行となるのが普通のプリウスと違うところ。普通のプリウスも、実際の一般道でジワっとアクセルを踏めば55km/hくらいまではEV走行をしてくれる。ただし、実際の道路環境ではなかなかエコランをするのは難しく、ほとんど30km/h程度になるとエンジンがかかってしまうのが現状だ。
 ところが、プリウスPHVは、床までアクセルを踏み切らない限り100km/hまでEV走行をする。モーターは普通のプリウスと同じ60kwの出力をもつものを使用。60kwという出力は、意外に少ないように感じるかもしれないが、最大トルクが瞬時に出るので数値以上の速さだ。感覚的には2リッタークラスの加速を感じた。100km/hまでEV走行するといっても、急加速が必要なときは床までアクセルを踏むとエンジンが瞬時に始動して、さらなる加速をしてくれる。もはや、これ以上ナニを望むのか? そう思えるほどの完成度だった。 プリウスPHVは、リチウムイオン電池を搭載することで約140kg車重が増え1490kgとなった。電池が搭載されるリヤのカーゴスペース下に電池が搭載されているためか、一段と重心が高くなったように感じた。若干、電池のスペースが大きくなったことによりカーゴスペースは約40ミリ高さが増しているのが特徴だ。

トヨタ プリウス プラグインハイブリッド電池 バッテリー画像
 ラゲッジルーム下に積まれるリチウムイオン電池。ニッケル水素電池より、4倍の容量をもつ。冷却のためのファンが3つも装備されている。
トヨタ プリウス プラグインハイブリッド電池 インパネ画像
 インパネは普通のプリウスと変わらない。ハイブリッドシステムのモニターが若干違う程度だ。
トヨタ プリウス プラグインハイブリッド電池 インパネ画像
 インパネに表示されるシステムインジケーター。EV走行の比率がひと目で分かる

プリウス プラグインハイブリッドの価格は250万円?

トヨタ プリウス プラグインハイブリッドメーター画像

 トヨタはこのプリウスPHVを2年後に数万台規模・手の届く価格での市販を目指すとしている。併売されるであろう普通のプリウスとプリウスPHVの価格差を、燃料のランニングコスト代でペイできる範囲に抑えて行きたいという。そう考えると、普通のプリウスとプリウスPHVの価格差は30万円程度以内ではないだろうか。つまり、一番売れているプリウスSグレードの価格が220万円だから、プリウスPHVの価格は250万円くらいで発売されるということだろうか? 
 仮にプリウスPHVの価格が250万円程度になったとしたら、プリウスPHV人気に拍車がかかることは確実。電気自動車が台頭するとはいえ、現実的な走行距離を考えると、ガソリンエンジンと電気自動車のイイとこ取りをしたプリウスPHVが、恐らく15年くらい自動車社会の中心になるだろう。

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新型プリウスの数少ない弱点が「ヘッドライトの明るさ」である。17インチに標準装備されるLED製のヘッドライトは「まぁまぁ」ながら、標準のハロゲンときたら「ええっ?」ですから。そこでHIDを試してみた。その結果は・・・! >> 記事全文を読む