BMW「5シリーズグランツーリスモ」高級セダンの快適性やハッチバックの機能性を融合した新ジャンルのグランドツーリングカー

今までにない新ジャンルのグランドツーリングカー

　BMWは11月26日、まったく新しいジャンルのクルマである5シリーズグランツーリスモを発表し、受注を開始した。このBMW 5シリーズグランツーリスモは、ハッチバックスタイルながら、クーペのような美しいフォルムが特徴の4ドアモデル。ハッチバックのようでありながら、高級サルーンらしさや高いツーリング性能を実現しており、BMWではSAV（スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼んでいる。
　エクステリアデザインは、いかにもBMWらしい雰囲気で、スポーティかつ上質さも備えている。BMW 5シリーズグランツーリスモの名前の通り、長距離ドライブに最適なゆったりとした室内空間や快適性を備えているのが特徴だ。

ゆったりとした静かで快適な室内空間

　BMW 5シリーズグランツーリスモのインテリアは、上質な雰囲気でまとめられている。ボディサイズは全長が5mちょうど、全幅も1.9mもあるので、室内空間はとても広々している。100mmのスライドが可能なリヤシートの足元スペースは、7シリーズと同レベルを確保しているというだけあり、かなりのゆとりが感じられる。また頭上の空間もX5並で、こちらも余裕はたっぷりだ。
　さらにラゲッジも広く、使い勝手もいい。独特なツイン・テールゲートは、窓の下の小さな開口部を独立して開けられるようになっている。大きな荷物は全体を開けて、小さな荷物なら小さなリッド部分のみを開けて素早く積み下ろしができるなど、状況に合わせた使い分けが可能だ。
　装備類も充実している。10.2インチワイド・コントロール・ディスプレイをもつHDDナビやアダプティブ・ヘッドライト、そして本革シートなどは標準だ。さらにイノベーション・パッケージとして、BMWナイト・ビジョン(歩行者検知機能付)やレーン・ディパーチャー・ウォーニングなどの安全装備もオプションで用意されている。

パワフルなエンジンでスポーティな走りが楽しめる

　BMW 5シリーズグランツーリスモに搭載されるエンジンは2種類。535i グランツーリスモの搭載される新開発の3リッター直列6気筒直噴ターボエンジンは、優れたレスポンスと、2トンを越える車重をものともしないパワフルな走りが味わえる。さらにブレーキ・エネルギー回生システムなどのおかげにより、9.4km/Lのカタログ燃費を実現している。これは540iセダンより23％も優れており、平成22年度燃費基準を20％ほど上回る数値だ。
　そして550i グランツーリスモに搭載されるのは4.4リッターのV8ツインターボで、こちらは407ps＆61.2kg-mのパワーとトルクを生み出す。組み合わされるミッションは全車マニュアルモードを備えた8速ATで、滑らかな加速とスポーティな走りが味わえる。
　気になる価格は535i グランツーリスモが878.0万円、550i グランツーリスモは1114.0万円。納車は2010年1月頃から開始される予定だ。

代表グレード	BMW 535iグランツーリスモ
ボディサイズ［mm］（全長×全幅×全高）	5000×1900×1565mm
車両重量［kg］	2020kg
総排気量［cc］	2979cc(ターボ)
最高出力［ps(kw)/rpm］	306ps(225kW)/5800rpm
最大トルク［kg-m(N・m)/rpm］	40.8kg-m(400N・m)/1200〜5000rpm
トランスミッション	8速AT
10・15モード燃焼［km/l］	9.4km/l
定員［人］	5人
消費税込価格［万円］	878.0万円
発売日	2009/11/26