軽自動車「ダイハツ ミラ バン」をベースに日本EVクラブの手により自作された電気自動車(EV)『ミラ EV』と日本EVクラブ「東京〜大阪途中無充電ミラEVの旅 そんなに走ってどうするの」参加メンバー
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「東京〜大阪途中無充電」・・・そんなに走ってどうするの!?
電気自動車の普及などを目指す市民団体「日本EVクラブ」は、11月17日に市販の軽自動車をベースに自作した電気自動車で、東京・日本橋から大阪・日本橋まで約560kmを途中無充電で走る「東京〜大阪途中無充電ミラEVの旅 そんなに走ってどうするの」を実施する。完走すれば、アメリカ・テスラモータース「テスラ ロードスター」の501kmの記録を抜き、世界新記録となることから既にギネスへ申請中だ。
電気自動車の普及が間近に迫るなか、世間ではEV(電気自動車)に対して誤解をしていると日本EVクラブは問いかける。それは、EVは航続距離が短く「まだまだ使えない」とする論調だ。いっぽう自動車メーカーなどは、多くのユーザーは1日の走行距離は数10kmに過ぎず、100km程度の航続距離でも問題ないと説明する。
果たして電気自動車の航続可能距離はどのくらいあれば適切なのか。日本EVクラブではそんな議論のためのひとつの投げかけとして、「ミラ EV」を走らせる。
ミラ EVは、ノートPCなどに用いる三洋電機製リチウムイオンバッテリーをモジュール搭載し、大容量・高電圧なユニットを組み上げた。これに市販の商用バン用電気自動車用モーターなどを用いて改造されている。軽バンの小型なボディに大量の電池を収めることに成功。100km程度とされる電気自動車の航続可能距離に対し、ギネス記録の航続距離560kmを達成させることで、航続距離の誤解を解き、電気自動車の可能性についてアピールしたいとする。
しかしそのいっぽうで、ちょっと自虐的なタイトル「そんなに走ってどうするの」が目に留まる。大量のバッテリーを搭載することが、通常なら数10キロしか乗らないユーザーにとっては無用の長物となってしまう。重量も増し、さらにその分高価となれば、エコカーのつもりが単なる「ムダ」でしかないのでは? 航続距離が短いと言うけれど、そんなに走ってどうするの?・・・という問いかけにもなっている。なんとも禅問答のようだが、今後電気自動車が普及するためには、越えていかないとならない大きな議題であることは間違いない。
「東京〜大阪途中無充電ミラEVの旅」は11月17日(火)、午前3時に東京・日本橋を出発。東名道や一般国道などを経て、同日の夕方に大阪・日本橋へ到着する予定だ。
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( Photo&レポート:CORISM編集部 )
「ミラ EV」主要諸元
ベース車
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ダイハツ ミラ バン[FF・5MT]
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ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
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3395x1475x1530mm
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車両重量[kg]
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860kg
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最大積載量
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200kg
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乗車定員[人]
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2人
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【モーター】種類
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DCブラシレス同期型
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【モーター】定格出力[kW]
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13kW
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【モーター】最高出力[kW]
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35kW
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【電池】メーカー
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三洋電機
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【電池】種類
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リチウムイオンバッテリー
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【電池】型式
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UR18650F[規格品]
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【電池】本数
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8320本
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【電池】総電圧[V]
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240.5V
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【電池】総電力量[kWh]
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74kWh
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【充電時間】充電器
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6kW
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【充電時間】充電時間
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1分/1km[1km走るのに必要な充電時間は1分間]
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【タイヤ】メーカー・ブランド
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TOYO TIRES "ECO WALKER"(エコ・ウォーカー)
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【タイヤ】サイズ
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165/50R15
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