取得税と重量税がタダになる! ホンダ インサイト エクステリア フロント 画像

環境性能車を対象に大幅減税 次世代自動車は税金が免税に

 正式には2009年度予算案が国会を通過してからになるが、自動車税制が改正されて2009年4月からは環境性能車の自動車取得税、自動車重量税が減免される。本決まりになるにはまだ少し時間がかかるが、この案については与党の自民党や公明党だけでなく民主党などの野党も賛成しているので、4月から自動車の税金が安くなるのは間違いない。
 改正案の内容はざっと以下のようなものだ。次世代自動車とされる電気自動車、燃料電池車、プラグイン・ハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車、クリーン・ディーゼル自動車、天然ガス自動車などについては、自動車取得税と自動車重量税が免税=0円になる。
 仮に2月5日に発売されたホンダのインサイトGを買うとすると、自動車取得税で8万1000円と自動車重量税で5万6700円が免除されるから、14万円くらいの負担低減になる。トヨタ プリウスなども同様だ。上級グレードを選べば取得税がさらに安くなる計算だし、インサイト以外では、エスティマ ハイブリッドなどの車種で価格が高く重量の重いクルマなら、ますます負担が軽くなる。もしも、レクサスLS600hを買うなら自動車取得税だけで、数十万円の負担軽減になる。
 ほかにも排気ガス性能が★★★★で燃費が2010年度基準に対して+25%を達成したクルマは税額が概ね75%軽減され、+15%を達成したクルマは50%軽減される。

自動車取得税、自動車重量税が減免に!レクサス LS600h  エクステリア フロント 画像

減税の実施は3年間の時限措置 でも早めにゲットするのが正解

 要するに4月以降は、環境性能の高いクルマの税金の負担が大きく減るのだ。次世代自動車に限らず、環境性能の高いクルマを選ぶのは今では常識といっても良いくらいの状況だから、たいていのユーザーは2009年度からの減税の適用を受けられるだろう。このチャンスを逃してはいけない。
 税金の減免措置は3年間の時限立法だ。だから急ぐことはないと考える人がいるかも知れないが、必ずしもそうとは限らない。仮に買ったクルマを3年以内に代替することになるようなケースでは、次に買うクルマも減免を受けられることになるから、取り敢えず早めに減免をゲットしておくのが正解だ。
 すでに乗っているクルマも新車から3年以内のクルマなら、最初の車検時に2年分の自動車重量税が免税になる。でも、それで満足してもつまらない。このチャンスに買い替えるユーザーは5%(軽自動車は3%)自動車取得税も0になるのだから、積極的に取得税の減免を狙うのが賢い選択といえるだろう。

自動車税制改正!トヨタ プリウス  エクステリア フロント 画像

2〜3月に買っても減税を先取り 4月まで待たなくてもメリットが

 さらにいえば、必ずしも4月まで待つことはない。2月5日に発表されたインサイトを販売するホンダカーズでは、2〜3月中にインサイトを買うユーザーに対して、免税になる税金に相当するようなサービスを考えているからだ。
 2〜3月の段階で買うとこれまでの普通のグリーン税制の適用が受けられるだけだが、4月になってから買えば14万円の税金がかからなくなるのだから、たいていのユーザーは4月まで待とうと考えるだろう。
 でも、販売会社としては発売されたばかりのインサイトで買い控えが始まったのではたまらないから、ホンダカーズでは2〜3月に買うユーザーに対しても一定のサービスを考えている。これは販売店ごとに対応が異なるので、はっきりいえない部分があるが、いずれにしても3月に買ったユーザーと4月に買ったユーザーの間に大きな負担の差が生じないようにするはずだ。
 もちろんこれはホンダカーズに限ったことではなく、環境性能車を販売するディーラーのすべてが2〜3月中に買うユーザーのことを考えている。
 そうでなくても2〜3月は毎年クルマの値引きが最も大きく広がる時期。不景気の今年は一段と値引きが拡大しそうな状況だ。それに加えて今年は、減税を先取りするサービスを各販売会社が用意しているから、2〜3月には超買い得な状況が生まれる。車検などの都合で2〜3月に代替する予定のユーザーや、4月に新入社するので最初から通勤用のクルマが欲しいといったユーザーも、新年度入りする前に早めに購入しても損をすることはないはずだ。
 もちろんサービスの中身は販売店ごとに異なるので、しっかり確認した上で購入を決めたい。インサイトを販売するホンダカーズはもちろんのこと、ほかのメーカー系列の販売会社でも、4月からの減税の中身はきちんと教えてくれるはず。それを2〜3月中に買ったらどうなるかも含めて、しっかり教えてもらうこと。そうすれば減税の大チャンスがひと足早く自分のものになる。

達人プロフィール: 松下 宏
職業:自動車評論家
中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。そのため、大本命といわれている車種さえ外して...

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