フランスの上級セダン&ワゴン「シトロエン C5」が7年ぶりのフルモデルチェンジを実施。10月1日より発売される。それに先立って8月27日、プレス向け記者発表会が行われた。プレス向け発表会というと、ホテルの宴会場などで行われるのが通例だが、なんと驚くことに今回の会場は「スケートリンク」。横浜市の「新横浜スケートセンター」で開催されたのだ。残暑厳しい折、涼しい会場でご覧ください、という趣旨らしい。会場に一歩踏み入れれば気温は15度。ひんやりとした空気が心地よい。まさにシトロエンのハイドロサスのふんわりした乗り心地のようなおもてなしが嬉しい。
氷上のステージでは、まずプジョー・シトロエン・ジャポンの代表取締役社長、ティエリー・ポワラ氏がスピーチを行った。ハイドラクティブIIIプラスの走行性能を始め、新型C5はシトロエンの伝統を存分に生かした「五感に訴えかけるクルマ」だと胸を張る。またあらゆる面、特に品質面において特に満足行く仕上がりだと言う。最後にポワラ氏は、新しいC5はシトロエンらしい「ミラクル」なクルマだと締めた。
続いて登場したのはシトロエン・スタイル・センターのマーク・ロイド氏。シトロエンC5のプロジェクトのデザイン統括担当だ。今回の発表のためにわざわざフランス本国から訪日した。シトロエンのインターナショナル・プロジェクトとブランドイメージを担当する彼にとって、C5は特に思い入れが強いと語る。
デザイン製作にあたり世界各国出身のシトロエンデザイナーによる国際チームを結成。デザイナーのバックボーンにある各国の文化を持ち寄り、これにシトロエン自身のカルチャーと共にC5へ植えつけたという。しかしロイド氏いわく「50%の独創性」と「50%の市場ルール」とのバランスだとも話す。ライバルも多い競争の激しいセグメントへの投入だけに、ユニークさとともに市場要件を満たす必要があるというワケだ。既に発表済みで欧州ジャーナリストからも高い評価を受けており、その反応の良さからC5の成功を実感していると語った。