スバル フォレスター 走り
スバル フォレスター 2リッター ターボ エンジン

スバル フォレスター 2リッターNAエンジン

新型フォレスターに搭載されるエンジンは2Lのターボ(写真上)とNAの2種類。NAエンジンでも十分なパワーがあるので、実用上の不満は全くない。

スバル フォレスター 17インチホイール

ターボ仕様は写真の17インチホイールが標準装備。NAモデルは仕様によって16インチまたは17インチとなる。

スバル フォレスター 走り

スバル フォレスター 走り

スバル フォレスター 走り

スバル フォレスター 走り

スタイル インテリア 走り&メカニズム

新開発シャーシによるスポーティな走りを実現

 基本プラットホームは新開発のもので、サスペンションはフロントがレガシィ用と同じストラット式で、リヤがインプレッサ用のダブルウィッシュボーンという構成。スバルのシャシーとしては最新のものとされた。もちろんSIシャシーが採用されている。
 搭載エンジンは水平対抗4気筒2.0Lの自然吸気DOHCとDOHCターボの2機種。自然吸気エンジンは従来のSOHCからDOHCに変更されており、動力性能の向上が図られている。146ps/19.5kg-mのパワー&トルクは実用エンジンとして十分な性能といえる。ターボ仕様はインプレッサのS-GT用に比べるとやや抑えたチューニングで230ps/32.5kg-mの実力だ。
 ボディが大きくなった分だけ重量も重くなった。基本仕様では全グレードが1400kg台に収まっているが、オプション装備をいろいろと装着すると1500kgを超えてしまうグレードが多い。また全高が高くなったことは重心高の上昇につながり、走りのバランスを悪くする方向に働きかねない。
 でも、実際にフォレスターを走らせてみると、重さや重心の高さをあまり感じさせないスポーティな走りが可能だ。やはりシンメトリカルAWDを採用することのメリットが走りのバランスの面で端的に出ていて、安定感のあるスポーティな走りが可能だ。

バランスのいい走りとクラストップレベルの燃費を達成した

 自然吸気エンジンを搭載するXSも、滑らかなトルク特性によって日常ユースはこれで十分という感じの走りを示すし、乗り心地はやや柔らかめながら、タイトなコーナーでも大きくロールすることなく安定した姿勢で駆け抜けていくことができる。
 ターボ仕様のXTなら相当に元気の良い走りが可能になるほか、硬めにチューンされた足回りによってコーナーでの安定感は格段に向上する。今回から全車に標準装備されたVDCも、ドライのオンロードでは走りの邪魔をするような形で簡単に介入してくるのではなく、本当に必要なときに機能を発揮するような設定とされている。
 走りのバランスの良さに関しては、SUVの中では随一といえるような存在であり、燃費性能でもクラストップの実力を持つ点は評価して良いと思う。

●お勧めグレード

 フォレスターはベースグレードの2.0Xに消費税込みで200万円を切る価格が設定されている。ボディが大きくなって、エンジンがDOHC化されて、VDCを標準装備するようになったことを考えると相当なバーゲンプライスと見ることができる。これは中級グレードの2.0XSや上級グレードの2.0XTについてもいえることだ。
 ただ、実際に買おうとしたらHDDナビを始めとしていろいろなオプションを装着しなければならず、2.0XSでもフルオプションにすると300万円くらいの価格になるだけに、良く考えてグレードとオプション装備を選びたい。
 となると、実用的にはグレードは2.0XSで十分で、220万円ほどの本体価格に加えてこれに必要なオプションを厳選して装着すれば良いと思う。

代表グレード
2.0XS
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4560×1780×1675mm
車両重量[kg]
1450kg
総排気量[cc]
1994cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
146ps(109kw)/6000rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
19.5kg-m(191N・m)/3200rpm
ミッション
4速AT
10・15モード燃焼[km/l]
13.8km/l
定員[人]
5人
税込価格[万円]
220.5万円
発売日
2007/12/25
レポート
松下宏
写真
佐藤靖彦
スタイル インテリア 走り&メカニズム