【新春特別対談】ミニバン編

ミニバン編

——売れているわりには、よく調べてみると新型モデルは少なかったです。やはり人気・不人気がはっきりとしてきたからでしょうか?
片岡:「そういう意味では、ノア/ヴォクシーがフルモデルチェンジしたのは人気モデルとして注目だったけど、正直なところ、もっと予算をかけて、もっとよくすればよかったじゃないかって思っちゃいますよ。だってなにが変わったかわからないもん。」
大岡:「バルブマチックが自慢ですけど、同じ2リッターでありとなしで2タイプ用意しているのはどうかな。聞くと価格が違うのでお客さんが選べるようにとか言うけど、環境のためにすべてにバルブマチックを搭載するのが本当じゃないですかね。」
片岡:「ただし、バルブマチックって乗っていろいろテストしたけど、売り文句ほどはよくない。燃費もあまり変わらないし。」
こもだ:「だって、BMWのバルブトロニックだって、3世代目だからね。もっと熟成させなきゃダメでしょ。それより、あの3列目シートの跳ね上げは楽でいい。あれだけで買い。」
大岡:「でも、横滑り防止装置がオプションだったりするのはどうでしょ。不安定なミニバンこそ、標準で付けるべきだと思うんですけど。」
松下:「高速道路での交通事故で車外に放り出されるのはミニバンが多い。子供遊ばせておいてね。だからミニバンこそ、シートベルトもちゃんと装備してほしい。」
トヨタ ノア
——その点、ジオは付いていますよね。
大岡:「そう7人乗りでもすべてのシートでちゃんとシートベルトできるし、横滑り防止装置が全グレードに標準で装備。これからはこうでなくっちゃ。」
松下:「ただし、6人乗りと7人乗りで装備に差が付いていて、さらにエンジンでも。これを選ぶとあれが付いていないとか、複雑。」
大岡:「じゃあ、最初から全部7人乗りにしちゃえばいいじゃないですかね。Xシーターとかいわないで。もともとマークXでもないんだし……(笑)。」
松下:「イプサムの後継だっていって見に行って、3列目に座れないじゃんで帰っちゃうんだよね。」
片岡:「やっぱり座れなきゃダメでしょ。」
大岡:「16インチは乗り心地いいんですよね。」
片岡:「19インチはいらない。硬すぎ。」
こもだ:「でも、見た目はやっぱり19インチがいいんだよね。昔は16インチでも大きいと思っていたのに。」
松下:「デリカもそう。3万5000円引きのレスオプション、16インチタイヤっていうのがあるんですよ。それが売れているの。」
片岡:「それがいいんですよ、じつは。」
こもだ:「ボディ剛性は高いっていってるけど、ホントはあまり高くないんだよね。だから16インチがいいの。」
大岡:「4WDは横滑り防止装置標準なんだけど、あれも後ろ向きに感じちゃうんですよね。安全性というよりも、走破性アップのためというのは……。」
片岡:「パッケージングはよくて、出来はいいですよ。」
トヨタ マーク X ジオ
トヨタ マーク X ジオ
三菱 デリカD:5
三菱 デリカD:5
——あとはマイナーチェンジではステップワゴンのスパーダ。そしてMPVとプレマシーがあります。
片岡:「スパーダはやる気なしでしょ。ほかのグレードはなにもやらないで、ただ追加しただけだもん。まだフルモデルチェンジまでは時間があるのに。」
片岡:「プレマシーはよくなりましたよ。5速AT化はMPVよりも先になっちゃいましたからね。」
大岡:「発売初期に買ったユーザーは、ちょっとがっかりですよね。ココまで良くなると。」
松下:「5速AT化は大変なんじゃない。重たくなったりコストもかかるし。」
こもだ:「ホントになんでもコストだよ。あとは営業が強かったりとか。」
ステップワゴン スパーダ
ステップワゴン スパーダ
マツダ MPV
マツダ MPV
マツダ プレマシー
マツダ プレマシー
——2007年のベストバイ「ミニバン」は?
こもだ/ 松下/ 大岡:「マークXジオ」
片岡:「デリカD:5」