「マッチのマーチ」も25歳!
あれから25年。その後マッチも、日産との関わりをきっかけにレーサーとして本格デビュー。今ではSUPER GT選手権に参戦する「チーム監督」にまで登りつめてしまったのだから、時の経つのは早い!・・・というか、「マッチのマーチ」なんて言っても『え?聞いたことない!』っていう若いユーザーも多いんだろうな。うーむ。
そんな中、日産 マーチの欧州生産版「マイクラ」のオープン『マイクラC+C』にCORISM編集部員が触れるチャンス! 日産がマーチ25周年を記念し今夏に登場させる注目のモデル、そのファーストインプレッションは!?
|
|
|
欧州で発想された日産車
マーチは、軽を除けば日産における最もベーシックなモデルに位置します。それは日本だけの話ではありません。英国の日産工場でも生産され、欧州市場のラインナップを支える戦略的モデルの役割も果たすのです。かの地でマーチは「マイクラ」という名前。
トヨタがヴィッツ(現地名「ヤリス」)を、ホンダがフィット(現地名「ジャズ」)をそれぞれ現地で生産するよりはるか前から生産され続け、したがって「マイクラ」の名も既に多くの欧州ユーザーに慣れ親しまれる存在になっているんです。
そんな中、05年秋に欧州主導による欧州ユーザーのための専用モデルが、新たにラインナップとして加えられました。
その名は「マイクラC+C」。マイクラをベースに造られたオープンモデルです。
|
|
|
欧州ユーザーに愛されるベーシックオープンカー
欧州では、ベーシックなハッチバック車をベースにオープンモデルを設定するケースが多く観られます。日本に比べ、オープンカーが広く市民権を得ている証拠なのでしょう。
近年では、クローズド時の快適性を持たせつつ、気軽な開閉が可能な格納式ハードトップを備えた、いわゆる「クーペカブリオレ」タイプがトレンドになっています。
そんな中、日産もマイクラのオープン化にあたりトレンドを踏襲し、コンパクトカーベースのオープンにおける老舗、フォルクスワーゲンの歴代ゴルフカブリオレなどを手がけるドイツ・カルマン社と手を組み設計されました。実際の生産も、英国日産工場内にカルマン社のノウハウを投入した専用ラインを設けて行なわれているとのこと。
さて、オープン化にあたり、ベースのマイクラに比べ全高を110mmダウン。いっぽうで全長を90mm延長し、ロングデッキ・ローフォルムのエレガントなスタイルを得ました。ルーフを閉じたその姿、なかなか魅力的なカタチじゃありませんか。
その甲斐もあってか、マイクラC+Cは市場投入後早々に、同クラストップの仏・プジョーの「206CC」、「ミニコンバーチブル」「オペルティグラ」に次ぐ、スポーツカーを除いたコンパクトオープンカージャンルで第4位のシェアを獲得しているというからスゴイ。
そんな欧州の人気者が、いよいよ今年の夏頃日本にも英国から輸入車としてやってくることが正式に発表されました。マーチ25周年の記念、だそうです。パチパチパチ。
|
|
|
オトナの乗り味を試す
大人びてる。乗った瞬間、そう思いました。現行K12型マーチがデビューしたとき、電動パワステのあまりに軽いステアリングフィールと、ソフト過ぎる足腰にびっくりした覚えがあるけれど、マイクラC+Cのそれはまるで別物。素人丸出しな表現だけど「まるで欧州車みたい」。しっかりしてます。
試乗車は、試験用に先行輸入された貴重な英国仕様の右ハンドル車。エンジンは日本仕様に存在しない1.6リッターDOHC110ps。これに4速ATが組み合わされたものです。補強が加わり重くなっているとはいえ、小柄なマーチの車体で街を駆け抜けるには十分過ぎるパワーフィールでした。
街中のチョイ乗りで断定的なことは言えないのだけれど、コレはなかなか上質な乗り味です。オープンで車体がユルい、なんて思わせる感じもなし。
難を言えば、やはり世のクーペカブリオレタイプ同様にAピラーが倒されているため、頭上の開放感がそれほどでもないのが惜しいところ。短いトランク内にルーフを収めるためには、どうしてもこうなってしまうのでしょうか。あ、それにルーフが侵食するせいで、オープン時のトランクも正直狭いです。
とはいえ、寒空の下ヒーターを強めオープンで走る快感は、一度味わうとやめられません。頭の後ろを風が吹き抜けてゆくこの爽やかさと言ったら! 性能がどうの、走りがどうの、と難しいこと言わなくたって、十分に楽しい気分にさせます。もちろん、基本性能の確かさがベースにあるにせよ、やっぱりオープンの威力はスゴイ。
マーチじゃなくって「マイクラ」です
語弊を恐れずに言えば、ちょっとヲタク入ってるオープン2シータースポーツカーや、250km/h以上出ちゃうような攻撃的なスーパースポーツカーではなく、こういうカジュアルでキュートなコンパクトなオープンとつきあう「ゆるーい(肩の力のおりた)」スタンスが、今の時代の気分かな、って思うのです。
その意味でマイクラC+Cは、気楽に長〜く付き合えそうな、魅力的な存在ではないかと。
そうそう、他の輸入車と違ってディーラーもそこかしこにあるワケだし、日頃のメンテナンスに悩む必要もありませんからね。おそらく輸入台数も限られるでしょうから、ひと味違うクルマが欲しいコダワリ派にもオススメですよ。
興味深いことにこのC+Cは、マーチではなく「マイクラC+C」名のまま日本デビューを果たしそう。つまり『欧州発のブランニューモデル』という位置付けでしょうか。まさか、マーチ(つまりベーシックカー)のイメージからすると、ちょっと高めのプライスになっちゃうから別の名前に・・・ということではないことを切に希望します!
だいたいユーザーの立場からすれば、やはりこれはどう見ても「マーチ」。そもそも日産自体もマーチのTVCMにこの「マイクラC+C」の映像をインサートしているくらいだし。あくまでマーチ+プレミアム分のプライス(200万円前後!?)、くらいがウレシイなあと思うのだけれど・・・果たして。
( 写真/レポート:徳田 透(CORISM編集部) )
日産 マイクラC+C/マイクラ160SR 関連記事
【速報】東京オートサロン2007:「マイクラC+C」日産 マーチの欧州仕様+クーペカブリオレ、遂に日本発売決定!
【新車情報】 (2007.01.12)
日産 マーチの欧州仕様をクーペカブリオレ化した「マイクラC+C」。欧州で発売し好調な売れ行きの同車が遂に日本発売決定!名前も「マイクラ」のまま登場するという。 >> 記事全文を読む |
||
|
||
【日産 マイクラC+C(日本名 マーチ)画像集】スタイリッシュなクーペコンバーチブル、『マイクラC+C(日本名 マーチ)』
【新車情報】 (2007.03.16)
欧州生まれのクーペコンバーチブル「マイクラ C+C」(日本名:マーチ)は、2002年にパリモーターショーで展示され話題を呼んだモデル。2005年欧州で発売され、2007年夏、待望の日本発売が決まった! そんな「マイクラ C+C」(日本名:マーチ)の発売が待ちきれないあなたに、一足先に画像集をお届けする! >> 記事全文を読む |
||
|
||
【日産 マイクラC+C 新車情報】日産 マーチの欧州生産版「マイクラ」にオープンモデル『マイクラC+C』登場!
【新車情報】 (2005.06.21)
日産 マーチの欧州生産版「マイクラ」にオープンモデルが登場した。その名は『マイクラC+C』。ハードトップを格納するクーペカブリオレスタイルだ。欧州専売モデルというが、日本導入の可能性は!? >> 記事全文を読む |
||
|
||
【日産 マイクラC+C 新車情報】フランクフルトショーで初お披露目!欧州生産のマーチオープン「マイクラC+C」
【新車情報】 (2005.08.23)
日産自動車は8月18日、2005年フランクフルトモーターショー(プレスデー:9月13日〜14日、一般公開日:9月17日〜25日)に、近日欧州で生産、発売される予定の新型車「マイクラC+C」を展示すると発表した。 >> 記事全文を読む |
||
|
||
05フランクフルト・モーターショーレポート! ニッサン マイクラC+C
【新車情報】 (2005.10.13)
2002年のパリ・サロンでそのコンセプトカーを登場させて以来、ニッサンはマイクラ(日本名マーチ)C+Cの生産化準備をしてきたが、ついに体制が整い、フランクフルト・ショーでもそのプロダクションモデルを展示、欧州では11月よりデリバリーする。 >> 記事全文を読む |
||
|
||
【速報】ロンドンモーターショー2006:日産 マイクラC+C(日本名マーチ)+コンラン
【新車情報】 (2006.07.24)
すでにキューブなどで、世界的なデザイナーである、セバスチャン・コンランと、デザインコラボを行ってきた日産は、マイクラ(日本名マーチ)C+Cのコンラン仕様を英国国際モーターショーで披露した。 >> 記事全文を読む |
||
|
マーチのカタログ情報
- 平成22年7月(2010年7月)〜令和4年12月(2022年12月)
- 新車時価格
- 100.0万円〜187.7万円
マーチの在庫が現在26件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。