マシンは完調、でも走りは・・・・・・

 シンハーのランエボが通過して1分少々。果たしてアキは無事走っているか? 耳を澄ましていると「おおっ! 来ました!」。アキのインプレッサ、ブレーキのマスターバックを活かしてあるため(したがってブレーキのタッチも普通のインプレッサと同じ)、アンチラグをあまり利かせていない。

 アクセル戻した時も、あまりバリバリ音を出さず。擬音化するなら「ぱりぱりぱり」といったイメージ。けれどアクセル開けた時の音は素晴らしいです! 私が乗っていた時から、みんなに「澄んだ良い音出してるね〜!」と言われてましたから。聞こえてきた排気音、正しくアキのインプレッサだ。

 全員期待してコーナーに注目す! 来た来た! う〜ん! シンハーまでのラリー車とハッキリ速度違う。レグ1のコースアウトでビビッたのか、ほとんど滑らさずに走っている。ま、昨年の私のように真横になったままコースアウトするよりゃマシですけど。

終盤まで走りは冴えず、その上問題発生!

                    突っ込みは鋭いのだけど・・・・・・

 100歩譲ってコーナーを抑えて走るのは良しとしよう。アカンのがコーナー立ち上がってからの加速。モタ付くのだ。どうやら左足ブレーキを使ってないらしい。4戦目くらいから左足ブレーキを使えと言ってるのに、まだマスター出来ていない模様。今やラリーで速く走るためにゃ左足ブレーキ使わないとダメ。

 加えて直線を踏めていない。ラリーという競技、真っ直ぐは全開全開また全開でないとタイムなど出ない。ワインディングロードを攻める場合「危険を避けるためある程度の速度になったら抑える」という走り方をするというけれど、そんな感じ。

 確かに対向車来たり、道路状況が解らなければ、速度を落とすべき。けれどラリーでそんな走り方したら、それこそヴィッツにも追いつかれてしまう。レグ2のコース、踏めば180km以上出ます。だからといって怖がったら勝負にならない。

 今のアキの走り方だと、2千万円のラリーカーに乗っても速く走れまい。逆に考えれば左足ブレーキをマスターし、直線をキッチリ踏めるなったら、あっと言う間に速くなるということ。2006年シーズンの6戦でマスター出来なかったのは残念だったと思う。

ハブにトラブル、万事休すか?

 そんなことを考えつつサービスに戻る。いよいよ今シーズン最後のSSを走るためのチェックだ。もはやタイ人クルーより小沢さんが先頭に立ってラリーカーをチェック。すると……。

 「ハブがガタガタになってる!」

 2004年秋の全日本ラリー選手権以来、国際ラリーを4戦。そしてタイの6戦で過酷に使われてきたハブのベアリングがついに壊れた。というか何度も激しいダメージを受けていながら無交換でよく壊れなかったもんだ、と感心しなければならない。言うまでもなくこのままじゃ走れない。スペアパーツ、あるのか?
 

終盤まで走りは冴えず、その上問題発生!

                      サービスに緊張が走る