サーブ「バイオパワー100コンセプト」

バイオエタノール100%燃料向けに改良された量産タイプのエンジンを搭載

 サーブは、来月開催されるジュネーブモーターショーにおいて、同社が開発する最先端のバイオパワー技術を初公開すると発表した。

 今回公開される「バイオパワー100コンセプト」は、バイオエタノール100%燃料(E100)向けに改良された量産タイプのエンジンを初めて搭載している。その結果、従来のE100燃料仕様車とは比較にならないほどのハイパフォーマンスを実現するという。

 サーブ9-5スポーツエステートの進化形として注目を集める、この最新バイオパワー・コンセプトは、サーブのターボチャージャー技術にハイオクタンのE100燃料を組み合わせ、9-5シリーズの2.0リッターエンジンを最適化して採用することで、最高出力300hpを実現しているとのこと。

 デザインは、エクステリア、インテリアともにGMヨーロッパの先進デザイン部門ディレクターのアンソニー・ロー氏が監修。同氏は、昨年ジュネーブショーに出展され、賞を獲得したサーブ・エアロXコンセプトのデザインも手がけているという。

 サーブはすでに9-5バイオパワーを発売、同モデルは欧州で最も売れているフレックス・フューエル車としての地位を確立している。サーブ・バイオパワー100エンジン開発チームを率いる、GMパワートレイン・スウェーデン社長兼CEOのクジェル・エーシー・バーグストロム氏は、「バイオエタノールは高い可能性を秘めた高品質の燃料であり、現在、我々が直面する環境問題に対処し得る潜在能力を持っている。サーブでは、エネルギー消費を抑制するというニーズの高まりに伴い、ハイブリッド、ノンハイブリッドにこだわらず、高出力を実現する小型エンジンの開発に力を注いできた。このバイオパワー100コンセプトは、エンジンの「ライトサイジング」化へといたるプロセスにおいて、バイオエタノールが重要な役割を果たしつつ、化石燃料の排出ガス量の低減化にも貢献することを実証するものだ」と語っている。