気になる左側の状況はいかに?

 続いて左側に回り、足回りを見る! するとフロントタイヤの向きがおかしい。写真の状態でハンドルは真っ直ぐを向いているのだ。なのにタイヤだけ左にハンドル切った状態。おそらくロアアームだと思うのだけれど、曲がってます。

マシンの左側に大きなダメージが!

                  フロントタイヤが左を向いてしまった

 こうなった場合、直進状態であればハンドルを右に切ったままにしておくと走れる。けれど左コーナーはてんでダメ! 左にハンドル切るとタイヤと車体が干渉してしまい、激しい音を出してしまう。ロアアーム、自分でも曲げたことありますから。

 直す方法は無いワケじゃない。ホイール外し、曲がったアームとボディの間へジャッキをカマして強引に戻すというもの。折れてしまう可能性もあるけれど、アーム(アルミ製)って案外粘り強い。この程度の”曲がり”ならトライする価値はある。

足回り以外にも大きなダメージが・・・ ・・・

 ところがさらに厳しいダメージを受けてました。フロントガラスだ。右側からじゃ解らなかったのだけれど、転倒した時に左のフロントピラーを打ったのだろう。フロントガラスもけっこう大きな損傷を受けてしまっている。

 合わせガラスだから全面的に割れる心配無く、走れないこともない。でも万一大きな衝撃を受け、外れでもしたら大変。ドライバーとコ・ドライバーの首に当たることだって考えなくちゃならない。もちろんこのSSだけスロー走行し、次のサービスでガラス交換するという手もある。されど弱小チーム。交換するガラスを持っていません。

 かといってこのガラスのまま補修して走り続けるのはリスク大。何よりアキと新美を無事に帰すのが私の役割である。スロー走行のままラリーを続けたって意味無いし。

 もはやこれまで、であります。

マシンの左側に大きなダメージが!

                人がたくさん集まってきて賑やかであります            

 アキに「ダメだ。危ない。諦めよう!」と声を掛けると「解りました」。アキも半分諦めていたようだ。ケガが無かっただけで良しとしなくちゃ。近くに居たオフシャルにその旨を告げ、ラリーカーをコース外に出し、本格的にチェックする。おそらく速度が出てなかったからだろう。幸い今回もロールケージは無事。

 ルーフのベンチレーターにダメージが無かったことから推測すると、左のピラー部分で”離陸”し、空中回転して右側から着地したようだ。これまたルーフにダメージ受けて無くラッキーであります。

 ちなみに転倒事故で止めた2台のラリーカーは救済措置によって同じタイムが与えられ、競技も続行。とりあえず決定的な迷惑を掛けずに済みました。調子良かっただけに残念なリタイアとなってしまった。