【日産 セレナ ハイウェイスター 試乗記】真打登場！ エアロパーツでよりスタイリッシュに大変身!!

セレナにハイウェイスターがカムバック!

　昨年のフルモデルチェンジで登場した現行セレナは、かつて人気のあったハイウェイスターをラインナップせず、従来のモデルとは違ったバリエーション展開を図ってきた。ただ、従来のモデルでも高い比率で売れていたハイウェイスターに対するユーザーの要望は強く、日産でも改めてセレナにハイウェイスターを追加設定してきた。

迫力のエアロパーツを装着して3ナンバーへ

　ハイウェイスターでは当然ながらエアロパーツによる外観デザインの差別化がポイントとなる。専用のフロントグリルやバンパーの大型化などによって3ナンバー車になり、見るからにハイウェイスターらしくなった。

専用のフロントバンパーやエアロパーツを装着し、迫力あるスポーティ感を実現しているエクステリア。

専用のグリルやバンパー組み込みフォグランプ、キセノンヘッドライトなどを装着し、存在感のあるフロントマスク。

エアロパーツによるボディサイズの変更により、3ナンバーとなったセレナ ハイウェイスター。そのため、ボリューム感は抜群。リアから見ると相当大きな印象だ。

ボディ同色のリアコンビランプとハイマウントストップランプフィニッシャーが装着される。箱型ボディながらとても若々しい。

サイドシルプロテクターまで装着され、エアロパーツの仕上げには抜かりがない。地面をはうようなイメージはこのあたりから生まれる。

メッキ仕上げの"ハイウェイスター" エンブレムが誇らしげに輝く。

スポーティなインテリアは装備も充実

　シルバーメタリックとブラックでまとめられたインテリアも、従来からの標準車とは違う雰囲気を作っている。

　装備に関しても充実度の高い仕様としているのが今回のハイウェイスターの特徴。オートライト＋バイキセノンヘッドライト、本革巻きステアリングホイール、インテリジェントキー＋エンジンイモビライザーなどが標準で装備されている。快適装備の面でも最上級グレードに位置づけられるようになった。

ジャガード織物&トリコット地の専用シートクロスを採用する。ファーストシートは見晴らし抜群でとても気持ちがいい。

セカンドシートの快適さ、空間はワンランク上のクルマのよう。肩まで支えてくれるバックレストを持つシートも魅力的。

エアロパーツで3ナンバーにはなっているが、室内のスペースは5ナンバー車と同じ。きっちり快適なサードシートを確保している。

本革巻3本スポークステアリングは、専用シルバー色加飾のフィニッシャーを装着していてスポーティ。またセンタークラスターも同様の配色ですっきりしている。

スピードメーターだけホワイトアウトしたデザインもなかなかお洒落。運転することが楽しくなりそう。

インパネシフトはコンベンショナルなストレートゲージ。見かけはワイルドなクルマだが、運転する人には非常にフレンドリーだ。

走りはベースモデルと同等の実力か?

　搭載エンジンはMR20型の自然吸気DOHCで、エクストロニックCVTと組み合わされるのは標準グレードと共通。101kWのパワーと200N・mのトルクは必要にして十分なレベル。特にスポーティではないが、加速に不満を感じるようなことはない。

　足回りも基本的な部分では変更を受けていないが、FFのハイウェイスターには専用の16インチアルミホイールが採用されており、これによって走りのフィールに若干の違いが生じている。セレナの足回りは乗り心地重視を優先させるあまり、コーナーなどでの安定感が不足気味な印象もあったが、それがやや改善された印象だ。

見た目重視ならハイウェイスターをプッシュ

　セレナにはオーテックジャパン製のライダーやアクシスも設定されていて、こちらは外観や内装だけでなく、足回りにもいろいろと手が加えられているので、走り志向の強いユーザーならこちらを選んだほうが良いかも知れない。ハイウェイスターとの選択が難しいところだ。

代表グレード	ハイウェイスター
ボディサイズ［mm］（全長×全幅×全高）	4725×1725×1840mm
車両重量［kg］	1610kg
総排気量［cc］	1997cc
最高出力［ps(kw)/rpm］	137ps（100kw）/5200rpm
最大トルク［kg-m(N・m)/rpm］	20.4kg・m（200N・m）/4400rpm
ミッション	CVT
10・15モード燃焼［km/l］	13.2km/l
定員［人］	8人
税込価格［万円］	240.45万円
発売日	2006/06/13
レポート	松下 宏
写真	和田清志