快適で広々した室内を求めるユーザーに
2005年にデビューした新型フォーカスに新しくC-MAXというモデルが加わった。C-MAXとは、英語の頭文字がCとなる快適性、信頼性、操作性の3つの要素を最大限に実現したことから付けられた名前。
フォーカスの基本プラットホームをベースに、全高が1580mmに達する背の高いパッケージングを採用することで、フレキシブルな使い勝手を発揮する広い室内を作っている。ボディの全幅は少し抑えながらも、全高の高さを生かしたパッケージングは独特のものだ。
ヨーロッパでは従来は、背の高いクルマは嫌われる傾向が強かった。前面投影面積が大きくなると空気抵抗が増えて燃費が悪くなり、最高速も伸びなくなるためだ。でも最近は快適で広々とした室内を求めるユーザーニーズも強まり、3列シートのミニバンのほか、2列シートでも広い室内を持つゴルフ・プラスやメルセデス・ベンツBクラスなどのモノスペース系のモデルも増えている。それらの車種のライバル車になるのがC-MAXだ。
C-MAXの外観デザインはフロントグリルがフォード車のアイデンティティーを表現したもので、フォーカスとの共通のイメージを作っているが、全体にはC-MAX独自のデザインが作られている。背の高いボディとしながらも、空力特性は0.29という優れた数値を実現している。ボディタイプは5ドアのハッチバックで、リヤドアも通常のヒンジ式。自然な乗り降りのできる仕様だ。