最新タイヤ事情 PART1
足元から燃費を考えよう!エコタイヤってなに? その実力に迫る!!
技術に注目 ニューモデル プロが判定 オススメ
 
いくらエコタイヤが省燃費性能に優れているからといって、走りの性能や乗り心地が犠牲になっていては本末転倒。気になる走りの実力はどうなのだろうか? 最新エコタイヤの走りを徹底チェックするぞ!
プロが判定! 気になる乗り味ってどうなの?
レポート 斉藤聡 : タイヤのインプレッションといえば、この方。クルマについてもノーマルからハードチューニングまであらゆる車種を乗りこなす、攻めるモータージャーナリストだ。   
 
燃費とグリップ性能を両立させた
 
ヨコハマ
DNA map ES340
サイズ:155/65R13 73H〜215/60R17 96H(全26サイズ)
さらに詳しい内容はコチラ:ヨコハマゴムHPへ

DNAはヨコハマタイヤが展開するエコタイヤ・ブランドで、スポーティタイヤのDNA S-drive、コンフォート(乗り心地)系プレミアムタイヤのDNA dB(デシベル)、より省燃費性能を重視したDNA ECOS等々多岐にわたっている。

ここで紹介するDNA map ES340はミニバン専用タイヤで、省燃費性能とグリップ性能を両立させているのが特徴。特に30km/hくらいから惰性で走らせているときの転がり抵抗(感)の少なさは独特で、一般的なタイヤが転がり抵抗で減速してしまうところをスーと滑らかに転がって車速の落ちが少ないのだ。これは低速域だけでなく高速道路でも同じような感覚がある。
テオ プラス
ヨコハマのエコタイヤブランドDNAシリーズの中でもミニバン専用に開発されたDNA map ES340。省燃費性能とグリップを両立させているのが最大の特徴といえる。
しかもミニバンタイヤならではのタイヤの重さ感とか、乗り心地の硬さがなく、ノイズも少なめ。しっとりとした乗り味を持っている。
濡れた路面でのグリップ性能も上々で、タイヤが路面をしっかり捉えて……つまりグリップしている感触がハンドルにしっかりと伝わってくる。グリップのしっかりした乗用車用タイヤを履いているような感覚で運転できるのだ。

 
 
ミニバン専用タイヤということで、左右非対称パターンを採用。これによりコーナーでのふらつきや偏摩耗の発生を抑制している。また路面状況をつかみやすい特性も印象的だ。
 
エコタイヤのイメージを一新する

ミシュラン
エナジー3
サイズ:135/80R13 70T〜205/55R16 91V(全35サイズ)
さらに詳しい内容はコチラ:ミシュランHPへ

グリーンタイヤとして世界で最初に省エネタイヤに取り組んだのがミシュランだった。エナジー3はグリーンタイヤの省エネ思想を受け継いだベーシックタイヤで、フォルクスワーゲンゴルフVにも純正装着されている。

ゴルフVとの相性は抜群で、特に雨降りの日の安心感は特筆すべきものを持っている。安心感は、実際にグリップ性能のよさから来る安定性によるところが大きい。つまり、レベルの高いウエットグリップ性能を持っているということだ。
テオ プラス
エナジー3は適度な柔軟性を持ち、スムーズにタイヤが転がる印象で燃費の良さを感じさせてくれる。快適性も良好でエコタイヤの悪いイメージを払拭してくれるタイヤだ。

太いストレートグルーブを持つおかげで、ウエットグリップが高いのもエナジー3の特徴だ。乗り心地などの快適性も合格点。

タイヤ自体の特徴は、ベーシックタイヤということもあり、特別にノイズが少ないとか、乗り心地が柔らかいということはないのだが、適度に柔軟であり、スムーズにタイヤが転がってくれるような印象がある。

省エネタイヤというと、乗り心地が硬いとか、グリップしないというイメージがあるが、それは国産メーカーの省エネモデルに装着される極端な省燃費タイヤの悪影響。エナジー3は2ボックスカーや2.5リッター以下くらいのセダン向きのタイヤだが、乗り心地、操縦性、など全ての面でバランスが良く、省エネタイヤの悪いイメージを払拭する代表的なタイヤだ。
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