今までスペインとメキシコで開催されてきたイベントが「日産360」。360とはなんぞや、と思いきや、世界中からマスコミやジャーナリストがやってきて、さらに世界中の仕様の日産車が乗れるイベントのこと。つまり、グローバル試乗会である。この年、アメリカのカリフォルニア州で行われた日産360のイベントを3回に渡りレポートをお届けする。

この記事の目次 CONTENTS
カリフォルニアで日産祭り
高級ブランド「インフィニティ」のブランド強化
新興国向けには懐かしのダットサンを復活投入
日産リーフのEV戦略

ライター紹介

自動車ライター&エディター

近藤 暁史 氏

某自動車雑誌の編集者から独立。その前はファッションエディター(笑)。とにかくなんでも小さいものが好きで、元鉄チャンで、今ではナローゲージを大人買い中。メインのクルマは19歳の時に買ったFIAT500。エンジンのOHからすべて自分でやり、今やもうやるところがない状態でかわいがっております。表向きは自動車ライターながら、業界唯一の省燃費グッズの評論家というのがもうひとつの顔。

カリフォルニアで日産祭り

2013年8月から9月にかけて行なわれた日産360の今回の舞台はアメリカ、南カリフォルニアにある空軍の飛行場跡地。映画の撮影に使われたこともあるという、恐ろしく広い広場というか、空き地にオフロードを含むコースを作りつつ、なんと130モデルもの日産車が登場ということで、ワクワク感はたっぷり。日本からの参加組は2日間にわたってまさに日産わんこ蕎麦状態だった。

高級ブランド「インフィニティ」のブランド強化

ただ乗って楽しんでいるだけでなくて、日産のいろいろな部門の担当者も登場。日産の未来像についてのプレゼンテーションもいくつかあって、テーマをザッと紹介すると、まずは「インフィニティブランドの強化」。

アメリカでは絶好調、日本には未上陸の高級ブランドであるインフィニティのモデルを5年間で1.6倍にしつつ、走りとデザインをエモーショナルな方向にもっていくとのこと。

インフィニティのコンセプトカーがズラリ。エマージEはなんと実走行可能なバージョンもあって、各地のイベントで走っていたりする。どれもエモーショナルな大胆なデザイン。市販化も予定されていて、日本にも上陸するか?

新興国向けには懐かしのダットサンを復活投入

逆にロシア・インド・南アフリカなど新興国向けには懐かしの「ダットサン」復活投入するとのこと。会場にはインド向けの「GO(ゴー)」が置かれていたが、正直ショボイのでは・・・?と思って見てみると、ちょっと狭いものの、意外とデザインも作りも申し分ない感じ。日本で売っても文句はでないと思う(CMキャラクターにはぜひ郷ひろみさんを起用していただきたい)。

こちらが「GO」。マーチのようなデザインで、サイズ的にはひと回り小さい。別の中国仕様モデルも見たけど、安かろう悪かろうではなくてちゃんとした作りだった。

日産リーフのEV戦略

そのほか、小型商用車の強化とEV化。そしてリーフの今とEV戦略のこれから。デザイン部門の世界的な強化やモータースポーツでの展開やそれを受けての市販車へのニスモバージョンの投入など、イケイケな攻めの内容が、これまたわんこ蕎麦状態で、国内ではピンとこなかったグローバル企業としての日産が見えてきたのは収穫だった。

新しいクルマだけでなく、歴代のエポックメイキングなクルマたちも集結。日本から送ったもの以外にも北米日産の秘蔵車もあって、初めてみたクルマ多くて興味津々。特に真ん中のBREカラーの510にはむせび泣き。

レポート2に続く・・・。