スバル フォレスター

スバルらしい "細かいツメ" が魅力のMC

 クロスオーバーSUV市場にニューモデルが続々と登場している。ライバルを迎え撃つため、フォレスターもマイナーチェンジを断行した。が、フォレスターは05年2月にエクステリアは大幅なデザイン変更を行っている。というわけで、エクステリアとインテリアに大きな変更はない。マニアでないとわからない程度の小規模な変更だ。保安基準の改正にミートさせるためにヘッドランプレベライザーを標準装備し、ボディカラーに新色を設定した。また、クロススポーツはヘッドランプ・ベゼルの色合いを微妙に変えて、差別化を図っている。STIバージョンのブラックベゼルに対し、新しいクロススポーツは渋い光を放つガングレーのベゼルだ。

特別仕様車 "エアブレイク" が新登場

スバル フォレスター

 特別仕様車の『エアブレイク』も登場した。これは水平対向4気筒SOHCエンジンを積む2.0Xの4速AT車をベースに、装備を充実させた買い得モデルだ。エクステリアで目を引くのは、クロススポーツから譲り受けたフロントのスポーツバンパーである。2.0Xのグリルとの相性もいい。他のフォレスターにはない独特の雰囲気を醸し出している。

スバル フォレスター
エアブレイクのエクステリアは、さりげないスポーティ感に満ちている。そのスタイルに、さわやかなパールホワイトがよく似合う。
スバル フォレスター
リアには "エアブレイク" のエンブレムがワンポイントで存在。専用の16インチアルミホイールもオプションで装着できる。
スバル フォレスター
クロススポーツから譲り受けられたバンパーと、Xタイプのシンプルなグリルの組み合わせられる "エアブレイク"。よく似合っていて魅力的だ。

スバル フォレスター

 インテリアのハイライトは本革とファブリックのコンビネーションシートと大型サンルーフだ。ベースとなった2.0Xより上質感が増した。そして嬉しいのがHDDナビシステムを標準装備していることである。充実した装備内容で、価格もリーズナブルだから魅力は大きい。

スバル フォレスター
HDDナビが標準装備と言うのも大変魅力だが、AV端子が備わっているのも見逃せない。アウトドアで重宝すること間違いナシ!
スバル フォレスター
本革とファブリックのコンビネーションシートを装着し、上質感を追及している。
スバル フォレスター
シート表皮もさることながら、ベージュ色の内装も心安らぐものであり、室内には開放的な雰囲気が漂う。
スバル フォレスター
大型サンルーフも特別装備。明るい室内をさらに明るく、開放的にしてくれる嬉しいアイテムだ。
スバル フォレスター
ボクシーなスタイルによりラゲッジの使い勝手も抜群。5人乗りの状態でも十分なスペースが確保されており、ステーションワゴン的に使い倒せる。
スバル フォレスター
エンジンは従来からのキャリーオーバー。数値的には特にハイスペックでもないが、必要十分なパワーとトルクで、フォレスターらしい走りを実現する。

サスペンションに手を加えて、乗り心地が進化

スバル フォレスター

 メカニズムに変更はなく、主役のEJ20型DOHCターボの環境性能も今までと同じなのは残念なところだ。
 
 だが、乗ってみると、ハンドリングと乗り心地の進化を実感できた。効果を生む源となったのは、サスペンションのきめ細かい改良だ。スバルのハンドリングコースで試乗したが、ハンドリングの洗練度は大幅に高められている。より自然なロール感を身につけ、連続するコーナーを走っても優れた回頭性を見せつけた。今までよりアンダーステアは軽微だし、操舵のリニア感も向上している。これはクロススポーツだけでなく、特別仕様車のエアブレイクにも言えることだ。コントロールできる範囲が広げられ、滑ったときのリカバリー性能も高められている。今までのモデルは、低速域で路面の凹凸をダイレクトに拾うのが弱点だった。このウイークポイントも解消されている。サスペンションの突き上げが減り、日常の使用域において快適な乗り心地を手に入れた。

スバル フォレスター
スバル フォレスター
スバル フォレスター
代表グレード
2.0エアブレイク(Xタイプベースの特別仕様車)
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4455×1735×1590mm
車両重量[kg]
1410kg
総排気量[cc]
1994cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
140ps(103kw)/5600rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
19.0kg-m(186N・m)/4400rpm
ミッション
4AT
10・15モード燃焼[km/l]
13.0km/l
定員[人]
5人
税込価格[万円]
225.75万円
発売日
2005/12/22
レポート
片岡 英明
写真
佐藤 靖彦