最近はETC付きの中古車も増えてきている。写真のETCも取材で乗った販売中の中古車

ホントはダメだが、実際はナンバーを替えても再セットアップしないで使えてしまう

新品を買うときに行うセットアップ自体、何のために行うのかよく分からない

 ETCの装着車も900万台を超え、今では2台に1台のクルマは、ETCを利用しているようです。そうなると、当然中古車として売られているクルマにも、ETCが取り付けられたまま販売されている物件も多くなっています。

 でも、ETCを新品で買ったことがある人ならご存知と思いますが、新品のETCは取り付ける際にセットアップといって、そのクルマの車両情報をETC本体にインプットさせる必要があります。

 このセットアップの時には当然、クルマのナンバーもインプットさせるわけですから、ETC付きの中古車が販売されて、ナンバーが変わったときには、もう一度ETCに新たな情報を再セットアップする必要があるのです。この再セットアップは、最初のセットアップから1年以内であれば、無料で行ってくれますが、1年以上経っている場合は再セットアップ料を2000〜3000円程度取られるようです。

 で、ETC付きの中古車を買った人が、皆さんこの再セットアップを行っているかというと、実際にはほとんど行っていないようです。というのも、現状ではナンバーが変わっても、有効なカードさえ入っていれば、問題なくETCが使えてしまうからです。

 ちなみに私が以前に買った中古車にもETCが付いていましたが、ナンバーを変えてもそのまま使うことができました。といった状況なので、中古車に付いているETCは、現状ではそのまま使えると思ってもいいようです。

唯一のデメリットは利用証明書の発行が難しくなること

ここに入れる車両番号はセットアップした時のナンバーでなくてはならない

 とはいえ、ひとつだけ難点もあります。ETCを利用した場合、領収書は貰えませんが、インターネットで利用証明書という、領収書に似たものをプリントアウトすることができます。
なかには、これを領収書の代わりに、会社への交通費の請求に使っている人も多いようです。

 しかし、この利用証明書を発行する際には、使ったカード番号と日時、そしてナンバープレートの4桁部分の数字を入れなくてはなりません。でも、ここにセットアップ当時とは違う、実際に通過したクルマのナンバーを入れても、利用証明は出せません。ここで利用証明を出す場合には、セットアップされた当時のナンバーの数字が必要になってくるのです。

 したがって、このサービスで利用証明を出そうと思っている人で、セットアップされた当時のナンバーが分からない人は、再セットアップする必要に迫られるでしょう。

※ご注意
 ETCの利用はナンバーが変わった場合は、再セットアップして使うことが前提となっています。多分ないとは思いますが、今後ETCゲートでナンバーとETC本体を照合して、再セットアップが行われていないクルマは、意地悪されてゲートが開かないように、ゲートが改良されてしまうかもしれません。中古車に付いてきたETCを再セットアップするかしないかは、ご自身の責任でご判断下さい。このハナシは2005年11月現在の関東地方の例です。

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