技術提供により、安全に対するフォードの取り組み強化

 フォード・モーター・カンパニーは、最先端の安全技術を率先して顧客に提供、今回、乗員の守る二つの安全技術を他社へ提供するなど、安全に対するフォードの取り組みを一層強化していると発表した。

 フォードが、自動車メーカーおよび部品サプライヤーに技術提供・共有している最先端の技術は「ベルトマインダー」と「ロール・スタビリティ・コントロール」の二つのシステムである。

 ベルトマインダー・システムは、ドライバーがシートベルトを着用していない場合、シートベルトを着用するまで最長5分間にわたり、30秒ごとに6秒間、電子音を発して警告ランプを点滅させるもの。連邦政府の規定では、乗車時にシートベルト・リマインダーの電子音を作動させることが義務付けられていて、その規定された電子音が鳴り終わった後、ベルトマインダー・システムが引き続きドライバーに注意を促す働きをする。このベルトマインダー技術は他の自動車メーカーに無償で技術提供されるという。
 また、ベルトマインダー・システムに効果があることは、データによっても明らかで、HIS(米国高速道路安全保険協会)が行なった調査によると、ベルトマインダーを搭載した車両におけるシートベルトの着用率は、他社よりも5%高いことが示されているとのこと。

 ロール・スタビリティ・コントロールは、フォードの高性能な車両安定化技術で、これを装備したフォード車の販売台数は、今年末までに50万台を超える見込み。ロール・スタビリティ・コントロールは、市場に出ている他のシステムとは異なり、ロール率の検出と安定性回復機能を備えていて、ドライバーが極限的な運転をしている際にも車両コントロールを維持できるようにサポートする。このシステムは、ドライバーが最大限のコントロールを維持し、横転のリスク軽減に必要な措置を自動的にさ作動させるものである。
 業界最先端のロール・スタビリティ・コントロール・システムに関して、フォードはこれまでに世界各地で出願中のものを含め80件以上もの特許を取得しているとのこと。フォードは、この革新的な技術を競合自動車メーカーのサプライヤーにも供与している。