マークXの300系に乗ると"速い!!"という印象を受ける。V型6気筒3000ccの直噴エンジンが発生するパワー&トルクは188kw/314N・mという余裕十分の性能。同じエンジンを搭載するクラウンに比べて70kgくらい軽く作られていることもあって、加速フィールに違いがある感じ。あっという間に高速域へと引っ張っていく。発進加速はもちろん中間加速のレスポンスも上々の印象だ。
それ以上に注目されるのが回頭性の良さ、フロントオーバーハングを切り詰めた分だけ、コーナーで回り込んでいくいく性能が高くなった。クラウンと同様、電動式のパワーステアリングを採用するが、コンパクトカーの電動パワステにありがちなフリクションなどを感じさせることはなく、スムーズなステアリングフィールにも好感が持てた。
もう一つの注目要素が6速AT。スペック的にはクラウンと同じということになるが、中身は新設計だそうで、軽量化を進めるなど細部の改良が進められている。このATが極めて素早いレスポンスと小さいショックで変速してくれるから、とても気持ちの良い走りが可能になる。走行中の騒音レベルはクラウンよりは少し大きいのだろうが、基本的には文句のないレベルにある。
走りの性能を重視するなら300G系だが、250Gを選んでも走りに関しては何の不満も感じない。むしろマークXのボディに見合ったリーズナブルな動力性能を持つと言っても良いくらいだ。250GのFパッケージは少々装備が寂しいが、250Gなら不満はないし、Lパッケージなら高級車らしいラグジュアリーな装備が用意されている。