



アクティブセーフティ(予防安全)とは?意味と代表的な技術例6つを紹介
目次
アクティブセーフティ(予防安全)とは?

アクティブセーフティ(予防安全)とは、事故が起きる前の段階で危険を察知し、事故の回避を図る安全技術です。
センサーやカメラ、ミリ波レーダーなどを用いて周囲の状況を把握し、ドライバーの操作を支援したり、システムを自動制御したりします。
代表例としては、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)やアンチロックブレーキシステム(ABS)、車線逸脱防止支援システム(LDP/LKA)などが挙げられます。
パッシブセーフティ(衝突安全)との違い
パッシブセーフティは、万が一事故が発生した際に衝撃を吸収・分散し、「乗員や歩行者への被害を抑えるための安全技術」を指します。代表的な例としては、衝突安全ボディやシートベルト、エアバッグ、チャイルドシートなどが挙げられます。
つまり、アクティブセーフティとの違いは「事故そのものの防止を図るのか、事故後の被害低減を図るのか」という点です。
アクティブセーフティの代表的な技術例6つ
アクティブセーフティの代表的な技術例として、ここでは「衝突被害軽減ブレーキ(AEB)」をはじめとする6つの技術について解説します。
1)衝突被害軽減ブレーキ(AEB)

衝突被害軽減ブレーキとは、警告やブレーキの自動制御によって衝突事故の回避や被害軽減を支援する機能です。消費者からは「自動ブレーキ」と呼ばれることが多く、英語名Autonomous Emergency Brakingの略称から「AEB」とも呼ばれます。
仕組みとしては、車載カメラやレーダーで前方の車両や歩行者を検知し、衝突の危険が高まると警告を発します。そして衝突の危険がより高まった場合には、それを回避、または衝突速度を下げるためにブレーキを作動させるシステムです。
日本では、2021年11月より国産の新型車から順次搭載の義務化が進められています。
2)アンチロックブレーキシステム(ABS)

アンチロックブレーキシステムとは、急ブレーキ時などにタイヤのロックを防ぎ、ハンドル操作での事故回避を支援する機能です。英語名Anti-lock Brake Systemの略称から「ABS」とも呼ばれます。
ABSのない車では、急ブレーキ時や滑りやすい路面でタイヤがロックし、車両がスリップするおそれがあります。さらに、こうした状況ではハンドル操作も効かず、衝突や横滑りのリスクが生じます。
ABSでは、各タイヤの回転を個別に制御して車両を安定させ、ハンドル操作で事故の回避を図れるようにします。
3)スタビリティ・コントロール・システム(ESC)

スタビリティ・コントロール・システムとは、車両の横滑りを抑え、走行安定性を高める機能です。英語名Electronic Stability Controlの略称から「ESC」とも呼ばれます。
ESC搭載車では、コーナリング時などに車が不安定な挙動を示すとシステムが作動し、エンジン出力や各タイヤのブレーキ力を自動で制御して、スピンなどの危険な状態を防ぎます。
日本ではすでに装備が義務化されており、2018年2月以降に生産された新型乗用車に原則標準装備されています。
4)車線逸脱防止支援システム

車線逸脱防止支援システムとは、走行中に車線を逸脱しそうになった際に、警告音やハンドルへの振動でドライバーに注意を促したり、ハンドル操作を補助したりする機能です。
車種やグレードによって機能の範囲は異なり、警告音や振動で危険を知らせる「車線逸脱警報」を備えた車と、ステアリング制御によって車線内の走行を支援する「車線逸脱防止機構」を備えた車があります。後者は「LDP(Lane Departure Prevention)」「LKA(Lane Keep Assist)」と呼ばれることもあり、名称や機能の細かな違いはメーカーごとに異なります。
5)アダプティブクルーズコントロール(ACC)

アダプティブクルーズコントロールとは、アクセルやブレーキ操作を自動で制御し、追従走行や定速走行を支援する機能です。英語名Adaptive Cruise Controlの略称から「ACC」とも呼ばれます。
前走車がいる場合は、システムが車間距離を検知・計算し、アクセルとブレーキを自動制御して、適切な距離を保ちながら追従走行を行います。前走車がいない場合は、ドライバーが設定した速度を維持して定速走行します。
なお、使用環境は原則として高速道路や自動車専用道路に限られますが、細かな作動条件は車種によって異なります。
6)バックモニター(アラウンドビューモニター/サイドブラインドモニター)

バックモニターとは、車体後部に設置したカメラの映像を、カーナビなどの液晶画面に表示する装置です。後退時の安全確認を支援する目的で用いられます。
また、近年は車両周囲を真上から見下ろしたように表示する「アラウンドビューモニター」や、左右の死角になりやすい部分を画面に映し出す「サイドブラインドモニター」なども普及しています。
なお、現在はすべての新型車・継続生産車にバックカメラや検知システム、またはミラーによる「後退時車両直後確認装置」の装着が義務化されています。
アクティブセーフティに関する注意点
アクティブセーフティは非常に便利な技術ですが、比較的新しい機能も多く、まだ「進化の最中」ともいえます。そのため、車選びや使用の際には、以下のような点に注意が必要です。
同じ車種でも年式やグレードによって違いがある
同じ車種でも、年式によっては技術が搭載されていなかったり、オプションでしか選択できなかったりする可能性があります。また、同じ年式でもグレードによって標準装備/オプション/非搭載と搭載状況が異なる場合があります。
どうしても欲しい機能がある場合は、年式やグレードごとの違いをよく確認しましょう。
あくまで支援であり過信しない
アクティブセーフティの技術は、基本的に事故防止や被害低減を「支援」する機能です。技術が搭載されているからといって、必ずしも衝突や事故を防げるわけではありません。
また、各機能の作動には条件があり、悪天候や夜間、逆光などの条件によっては「検知できない」「誤作動を起こす」といった場合もあります。
アクティブセーフティを活用する際も、ドライバーは常に自分の目で周囲の状況を確認し、安全運転を心がけることが大切です。
アクティブセーフティを理解して安全な車選びを
一口にアクティブセーフティと言っても、その中には幅広い機能や装置が含まれています。「どのような技術があるのか」「自分のカーライフにはどの機能があると便利か」を知ると、車選びにも役立ちます。
アクティブセーフティは、メーカーや車種、グレードによって搭載状況や性能が異なります。だからこそ、車選びでは安全装備をきちんと比べることが重要です。
ガリバーでは、毎年ボディタイプ別の「安全な車ランキング」を公開していますので、こちらもぜひ参考にしてください。




