



パッシブセーフティ(衝突安全)とは?意味と代表的な技術例4つを紹介
目次
パッシブセーフティ(衝突安全)とは?

パッシブセーフティ(衝突安全)とは、万が一自動車事故が起きた際に、乗員や歩行者の被害をできるだけ小さく抑えるため、衝突の衝撃を吸収・分散する安全技術です。
衝突安全ボディーやシートベルト、エアバッグ、チャイルドシートなどが代表例として挙げられます。
アクティブセーフティ(予防安全)との違い
パッシブセーフティ(衝突安全)とアクティブセーフティ(予防安全)の違いは、「事故後の被害低減を図るのか、事故そのものの防止を図るのか」という点です。
アクティブセーフティは、事故そのものを未然に防ぐための安全技術です。代表例として、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)やアンチロックブレーキシステム(ABS)、車線逸脱防止支援システムなどがあります。
パッシブセーフティの代表的な技術例4つ
パッシブセーフティの代表的な技術例として、ここでは「衝突安全ボディー」「シートベルト」「エアバッグ」「チャイルドシート」の4つを紹介します。
1)衝突安全ボディー

衝突安全ボディーとは、車の衝突時に乗員を保護するため、衝撃を効果的に吸収・分散するよう設計された車体です。
衝撃を受けて潰れることでエネルギーを吸収する「クラッシャブルゾーン」と、乗員の生存空間を確保する「セーフティゾーン」から構成され、衝突時のダメージ軽減を図ります。
2)シートベルト

シートベルトは、衝突や急ブレーキの際に乗員の身体を固定し、車外への放出や車内での激突を防ぐ安全装備です。また、エアバッグなど他の安全装備の効果を十分に発揮させる役割があるほか、正しい運転姿勢を保つことで疲労の軽減にもつながります。
2008年6月以降は、後部座席を含む全ての座席でシートベルトの着用が法律で義務化されています。種類はいくつかありますが、現在は肩と腰の3点で身体を固定する「3点式」が主流です。
3)エアバッグ

エアバッグは、事故などの際に窒素ガスで満たされたバッグが開き、乗員や歩行者への衝撃を吸収する安全装備です。
運転席や助手席の前に設置される「フロントエアバッグ」のほか、最近は側面からの衝撃を緩和する「サイドエアバッグ」「サイドカーテンエアバッグ」を搭載する車も増えています。また、歩行者と衝突した際に相手を守るための「歩行者保護エアバッグ」も存在します。
4)チャイルドシート

チャイルドシートは、その名の通り子どもの安全を確保するための装備です。衝突や急ブレーキの際に子どもの身体を固定し、車外への放出や車内での激突を防ぎます。
車に備え付けられているシートベルトは、身長150cm以上の乗員を想定して設計されています。そのため、体格に合わない子どもが使用すると、首や腹部を圧迫するリスクがあり、かえって危険です。
現在は、6歳未満の子どもを乗せる場合に、チャイルドシートの使用が法律で義務付けられています。また、6歳を過ぎていても身長が150cmに満たない場合は、ジュニアシート等の着用が推奨されています。
社会全体を守るパッシブセーフティ技術
パッシブセーフティは、もとは車の乗員保護に主眼が置かれた技術でした。しかし、現在は歩行者や自転車といった衝突相手、現場周辺の被害を最小限に留めるための技術も広がっています。以下で、その具体例を2つ紹介します。
1)歩行者傷害軽減ボディー

歩行者傷害軽減ボディーとは、歩行者への衝撃をできるだけ小さくするよう設計されたボディー構造です。メーカーによって、名称は若干異なる場合があります。
歩行者傷害軽減ボディーには、歩行者を守るための様々な工夫が施されています。たとえば、凹みやすい素材で歩行者への衝撃を吸収する衝撃吸収バンパーや衝撃吸収ボンネット、衝突時にボンネットが浮き上がって歩行者の頭部保護を図るポップアップフードなどがあります。
2)EVのバッテリー安全構造
電気自動車に搭載されているリチウムイオン電池には、可燃性の電解液が含まれています。そのため、衝突などで電池が損傷すると急激な発熱や発火、場合によっては爆発に至る可能性があり、危険です。
そこで、電気自動車のリチウムイオン電池は多層構造で保護され、頑丈なケースで覆われています。さらに、電池に直接衝撃が伝わらないような車体設計にし、高温・過充電を防ぐシステムを搭載するなど、発火や爆発を未然に防ぐための対策が施されています。
なお、現在自動車メーカーにはバッテリー火災発生時の乗員保護性能確認試験の実施が義務付けられています。
パッシブセーフティを理解して安全な車選びを
パッシブセーフティは、現在ほとんどの車に搭載されています。ただし、メーカーによって衝突安全ボディーやシートベルトの技術は少しずつ異なりますし、車種やグレードによってエアバッグの数や種類も異なります。さらに、車種によって装着できるチャイルドシートの種類が異なる場合もあります。
車選びでは、安全装備をきちんと比べることが重要です。ガリバーでは、毎年ボディタイプ別の「安全な車ランキング」を公開していますので、こちらもぜひ参考にしてください。




