



購入予算と維持費を安く抑えたい!中古軽自動車の失敗しない選び方・おすすめ車種11選
目次

失敗しない中古軽自動車の選び方
中古軽自動車を選ぶ際には、「使用目的・用途」「誰が乗るのか」「どんなモノを載せるのか」「どれくらい長く乗りたいか」を事前に考えておくことが重要です。
例えば自分一人が乗る通勤用であれば、広さはほとんど必要なく、車両価格の安い車で十分でしょう。一方、小さな子どもを乗せるのであれば、ベビーカーを載せるだけの広さや安全性にこだわりたいところです。また、長く乗りたい場合は走行距離や年式も考慮して選びましょう。
目的に合ったボディタイプを選ぶ

軽自動車のボディタイプには、「ロールーフ系ハッチバック」「ハイト系ワゴン」「スーパーハイト系ワゴン」の3種類があります。それぞれの特徴を踏まえ、目的に合ったものを選びましょう。
ロールーフ系ハッチバックは、手ごろな価格と燃費の良さが特長です。「アルト」「ミライース」などの実用性重視タイプと、「ラパン」「トコット」のようにオシャレさが際立つ個性派タイプがあります。
ハイト系ワゴンはコストパフォーマンスに優れています。全高1,650㎜前後で背の高い人でも乗りやすく、家族での利用にも向きます。軽自動車選びに迷ったら、ハイト系ワゴンを選べば間違いないでしょう。ただしスライドドア搭載車が欲しい場合、ハイト系ワゴンにはほとんど選択肢がありません。
スーパーハイト系ワゴンは1,750㎜前後と全高が高く、スライドドアを搭載しているので居住性と利便性に優れています。特に、高齢者や小さな子どもがいる家庭におすすめです。ただし全高が高いため、走行性能や燃費性能は他のボディタイプより劣ります。
リセールバリューも考慮しながら購入予算に見合う車を選ぶ
軽自動車の中古車価格は数10万円から300万円と幅広く、比較的低予算でも購入できます。ただし軽自動車は利便性や人気の高さから、全体的にリセールバリューが下がりにくいので、中古の低年式車でもあまり安くないことがあります。
また安いからと言って低年式車を選ぶと、かえって維持費が高くなってしまう場合もあります。低年式車は古い車のため故障のリスクが高め、新型車に比べて燃費も悪い傾向があるからです。
中古で軽自動車を選ぶ場合は、予算内でできるだけ高年式の車や、保証期間の長い車を選ぶと良いでしょう。
初めての購入でも安心!失敗しない中古車の選び方
新車・中古車に限らず、車選びで何より重要なのは「自分の条件」をはっきりさせることです。
車に乗る人、使用目的、載せることが多い荷物、その他のこだわりポイント(燃費性能や色など)が明確になれば、自ずと車の条件は絞られます。例えば子ども連れでベビーカーを積む場合、スライドドア搭載で荷物を積みやすい車が良いでしょう。
さらに中古車を買う場合は、「こだわらない点」を決めるのも重要です。
新車と異なり、中古車は色や走行距離、年式、装備などを一から選んで組み合わせることができません。そのため「色はこだわらない」「ナビは社外品でも構わない」といった妥協ポイントを決めておくと、車を選びやすいです。
車の状態(年式や走行距離など)を確認する
中古車選びの難しさは、年式や走行距離などの条件が1台ずつ異なるところにあります。中古車を選ぶ時は「1年あたり走行距離1万㎞」を基準として、予算と相談しながら年式・走行距離を選びましょう。
軽自動車の場合、新しさやキレイさを求める人は3年落ち・3万㎞を、安さ重視の人は5年落ち・5万㎞程度を目安に選ぶのがおすすめです。
年式や走行距離と併せて、修復歴の有無や外装の状態を確認することも重要です。
修理等の記録は、整備記録簿があると分かります。販売員に整備記録簿の有無を聞き、あれば見せてもらいましょう。また自分の目でも車両を細かくチェックし、キズや凹みの有無、車内の臭いなどを確認してください。
登録済み未使用車という選択肢も
登録済み未使用車とは、初度登録された車両で、かつ使用または運行に供されていない中古車のことです。新車に近い車両状態ながら、登録済みのため中古車扱いされます。車両価格も新車より安いです。
登録済み未使用車を選ぶ場合は、車検までの残期間が長い、登録から6ヶ月以内のモデルがおすすめです。
登録済み未使用車とは、初度登録された車両で、かつ使用または運行に供されていない中古車のことです。新車に近い車両状態ながら、登録済みのため中古車扱いされます。車両価格も新車より安いです。
登録済み未使用車を選ぶ場合は、車検までの残期間が長い、登録から6ヶ月以内のモデルがおすすめです。
中古で買うならコレ!軽自動車のおすすめ車種11選
クルマ評論家の大岡氏が選ぶ、中古での購入がおすすめの軽自動車は以下の通りです。
各車種のおすすめポイントもまとめていますので、参考にしてください。
※中古車相場は、2024年12月末時点のデータとなります
①スズキ「アルト」

- おすすめモデル:9代目(現行モデル)
- おすすめポイント:スズキならではの優れた燃費性能
9代目アルトは8代目よりも全高を50㎜アップし、ロールーフ系の中でもトップレベルの高さとなっています。
スズキ独自の軽量化技術とマイルドハイブリッド性能により、燃費は27.7㎞/L(FF、WLTCモード)と極めて優秀。乗り心地や静粛性も高いレベルにあり、アイドリングストップからの再始動時も静かで快適です。
9代目は2021年12月に登場した新しいモデルですが、ロールーフ系ということで中古車価格が順調に下がっています。特に、装備が充実した最上級グレードのハイブリッドXがおすすめです。
②ダイハツ「ミラトコット」

- おすすめモデル:初代(現行モデル)
- おすすめポイント:キュートなスタイルの実力派
ミラトコットは、2018年にデビューしたばかりの車種です。後述のミライースをベースに、使い勝手やデザインにこだわったモデルに仕上げています。実用性の高さに加え、ロールーフ系でも安っぽく見えないシンプルな可愛らしさが魅力です。
ミラトコットの中古車価格は順調に下がっており、2018~2020年式では既に多くの車両が100万円を切っています。おすすめグレードは、歩行者検知式自動ブレーキなども装備されている最上級グレードG SAⅢです。
③ダイハツ「ミライース」

- おすすめモデル:2代目(現行モデル)
- おすすめポイント:良品廉価を目指したコスパ優良車
生活の足としての価値を重視し、ベーシックに仕上げられたミライース。燃費性能はアルトに負けるものの、最新モデルは25.0㎞/L(FF、WLTCモード)と良好な数値です。また安さを維持しながらも、2017年のフルモデルチェンジ直後から多くのグレードで歩行者検知式自動ブレーキを搭載しています。
ミライースの中古車は、どの年式でもほとんど100万円以下の価格で購入できます。2017~2018年式になると、中古車相場は30~80万円程度とかなりリーズナブルです。
④スズキ「ハスラー」

- おすすめモデル:2代目(現行モデル)
- おすすめポイント:マルチに使える万能性
ハスラーは通勤や買い物、送迎といった「生活の足」としての使い方から、キャンプやウィンタースポーツなどのアウトドアレジャーまで幅広く使える車です。おすすめのグレードは、ハイブリッドXターボ4WD。ターボエンジン搭載で、高速走行も楽です。また4WD車の最低地上高は180㎜もあり、悪路走破性を高める各種装備も整っています。
人気モデルのため、中古車価格は高値を維持しています。しかし多少高価でも、売る時のリセールバリューが期待できるので、コスパは悪くありません。
⑤日産「デイズ」

- おすすめモデル:2代目(現行モデル)
- おすすめポイント:クラストップレベルの走行性能
日産と三菱の合弁会社NMKVによって企画・開発されたデイズ。2代目は2019年に登場しています。燃費性能はライバル車に一歩譲りますが、走行性能はクラストップレベル。やや背の高いハイト系ながら、ライバル車より低重心化されており、カーブでも揺れを感じにくいです。乗り心地はやや硬めながら、しっかりしています。
デイズを購入するなら、リセールバリューの高いハイウェイスターモデルがおすすめです。また少々高価ながら、プロパイロットを搭載した車両を選ぶと良いでしょう。高速道路などで自動追従走行してくれます。
⑥三菱「eKクロス」

- おすすめモデル:初代(現行モデル)
- おすすめポイント:クラストップレベルの走行性能
eKクロスはデイズと共同開発されたモデルであり、エンジンや基本骨格部分は共通しています。異なるのは外観デザインと一部機能のみです。高い走行性能を誇り、走りには安定感があります。
デイズのプロパイロット同様、eKクロスにも高速道路などで先行車に追従走行するマイパイロット機能があります。中古車価格はデイズよりeKクロスの方が安価傾向なので、予算重視ならeKクロスがおすすめです。
⑦ダイハツ「ムーヴキャンバス」

- おすすめモデル:2代目(現行モデル)
- おすすめポイント:ハイト系で数少ない両側スライドドア装備
両側スライドドアを装備したハイト系ワゴンは少なく、そのうちの1車種がムーヴキャンバスです。さらにムーヴキャンバスはターボ車を設定しています。スライドドア搭載車は車重が重いため、パワフルなターボ車の方が走りやすいです。
2代目は2022年7月にフルモデルチェンジしたばかりなので、中古車価格はまだ安くありません。しかしリセールバリューが高く、売却時も高く売れると予想されます。そのためコスパ自体は悪くありません。
⑧日産「ルークス」

- おすすめモデル:3代目(現行モデル)
- おすすめポイント:クラスNo.1の操縦安定性
日産と三菱の合弁会社NMKVにより開発されたルークス。おすすめポイントはクラストップの操縦安定性です。スーパーハイト系は重心が高いため、カーブでふらつきやすく、横風にも弱いです。しかしルークスは低重心化やサスペンションの最適化などにより、安心・安全な走りを披露します。特に、高速道路での移動が多い人におすすめです。
おすすめグレードは、装備が充実したハイウェイスターG系プロパイロットエディションです。プロパイロットを搭載していれば、高速道路を使った移動でも大幅な疲労軽減を実現できます。
⑨三菱「eKクロススペース」

- おすすめモデル:3代目(現行モデル)
- おすすめポイント:クラスNo.1の操縦安定性
eKクロスEVも、ルークスとともにNMKVが開発したモデルです。外観デザインなどはルークスと大きく異なりますが、基本骨格やエンジンなどは共通化されており、ほぼ同じ車です。ルークスの紹介でも触れた通り、低重心化やサスペンションの最適化といった工夫により、他のスーパーハイト系軽自動車にない操縦安定性を誇ります。
おすすめグレードは、マイパイロットを搭載したT系グレードです。なおeKクロスEVは、新型車のデリカミニ発売に伴って新車販売を終了しています。
⑩スズキ「スペーシアギア」

- おすすめモデル:初代(現行モデル)
- おすすめポイント:ファミリーからアウトドア派まで満足の個性派
2018年に登場したスペーシアギアは、スペーシアをベースにSUVテイストが加えられています。可愛らしさとタフネスさを兼ね備えたデザインで多くの人から指示されており、両側スライドドアなので利便性も高いです。さらに自転車なども積める積載性の高さや防水タイプのラゲッジフロアなど、レジャー利用にも向いています。
スペーシアギアは人気車で、中古車価格は高値を維持しています。そのため、ほとんど新車コンディションの未使用車で、装備の充実したXZ系を選ぶと良いでしょう。
⑪ホンダ「N-BOX」

- おすすめモデル:2代目(現行モデル)
- おすすめポイント:総合力の高さと2代目前期モデルの買い得感
2代目N-BOXは2017年に登場しました。新車販売台数No.1を獲得するような超人気車だけに、中古車流通量が非常に多く、色やグレード、装備、車両状態などを選びやすいです。
そんな中でもおすすめは、2代目の前期モデル。中古車価格に買い得感があり、コスパに優れています。ただし安さを重視して程度の悪い車両を購入すると故障リスクが高いので、気をつけましょう。
スーパーハイト系はアンダーパワー気味なので、ターボ車がおすすめです。また前期モデルでは、歩行者検知式自動ブレーキの「ホンダセンシング」非装備のグレードもあります。予防安全面を重視するなら注意して選びましょう。