フリード(GT系)e:HEV vs ステップワゴンe:HEV(RP8系)を比較!中古車なら、1クラス上のステップワゴンe:HEVが買える

フリード(GT系)e:HEV vs 中古ステップワゴンe:HEV(RP8系)徹底比較!中古車なら、1クラス上のステップワゴンe:HEVが買える

ミニバン市場の中でも、現在大きな注目を集めているのがコンパクトミニバンのホンダ フリード(GT系)だ。2025年度の登録車新車販売台数ランキングでは、約8.9万台を販売して6位を記録しており、名実ともにホンダの登録車の中で、最も売れている基幹モデルとなっている。フリード(GT系)は2024年6月に登場。5ナンバーサイズの全幅に3列シートを配置した、極めてスペース効率に優れたパッケージングが大きな特徴と言える。

そんなフリードより1クラス上のMクラスミニバンが、2022年5月に登場した6代目ステップワゴン(RP8系)である。現在、ステップワゴンの中古車相場は順調に下落傾向へ移行しつつある。そのため、フリード(GT系)の新車価格と同等の予算があれば、ワンランク上でより大きく快適な、高年式のステップワゴン(RP8系)が十分に狙えるようになってきた。

両車ともに、主力のパワートレインはホンダ自慢の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」だ。

今回は、ホンダのハイブリッドミニバン同士を徹底比較。購入後に失敗や後悔のないクルマ選びをしていただくため、両車の魅力をわかりやすく解説していく。

要点:フリード(GT系)e:HEVがお勧めな人 POINT

フリード(GT系)e:HEVがお勧めな人

  • 取り回しがよいコンパクトなボディの6/7人乗りが欲しい
  • 普段は4名以下の乗車。ときどき6/7人乗車
  • ミニバンであってもSUVテイストのデザインが好き(クロスター)
ステップワゴンe:HEV(RP8系)がお勧めな人 POINT

ステップワゴンe:HEV(RP8系)がお勧めな人

  • とにかく広い室内空間が欲しい
  • 3列目シートの床下収納
  • 同サイズのライバル車よりも、優れた操縦安定性

フリードの中古車在庫をチェックする>

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SUVテイストのクロスターも設定し、ニーズの多様化に対応したフリード(GT系)

3代目 フリード(GT系)e:HEVの特徴

GT系フリードの車両の全景画像

※上図:フリード(GT系)の全景

3代目にあたるフリード(GT系)e:HEVは2024年6月に登場した。先代の基準車に相当するグレードは、新たに「エアー(AIR)」と名付けられている。また、SUVテイストを持つ「クロスター(CROSSTAR)」は継続して採用された。

搭載しているパワートレインは2タイプである。1.5L直列4気筒DOHC i-VTECガソリンエンジンと、1.5Lハイブリッドシステム「e:HEV」を用意した。駆動方式は、すべてのグレードで2WDと4WDから選択が可能だ。

フリードのグレード構成は、エアーが「エアー」と「エアーEX」の2種類を展開。一方で、クロスターはモノグレード(1種類)の設定となっている。

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全車3ナンバーサイズで、室内空間の広いステップワゴン(RP8系)

6代目ステップワゴンe:HEV(RP8系)の特徴

RP8系ステップワゴンの車両の全景画像

※上図:ステップワゴン(RP8系)の全景

6代目にあたるステップワゴンe:HEV(RP8系)は、2022年5月に登場した。初代ステップワゴンが1996年に登場して以来、長い歴史を重ねてきたミニバンである。

6代目ステップワゴンは、プラットフォームやパワートレインなどを先代モデルからキャリーオーバーしている。だが、大幅な改良が施された仕様となったため、6代目ステップワゴンは全幅を拡大。先代より55mmワイドな1,750mmへと全車が統一された。室内空間は国内のホンダ車史上最大を記録している。

デザイン面でも新たな試みにチャレンジした。6代目ステップワゴンのデザインは、原点回帰ともいえる四角くスタイリッシュなフォルムへと大幅に変更されている。その上で、従来の基準車に相当する新グレード「エアー(AIR)」を設定した。

6代目ステップワゴンのパワートレインは、1.5Lターボと2.0Lハイブリッド「e:HEV」の2タイプが用意された。

駆動方式は、e:HEVがFF(前輪駆動)のみの設定である。一方で、1.5Lターボ車はFFと4WDから選択できる。乗車定員は、2列目シートがキャプテンシートとなる7人乗りがメインだ。さらにグレードによっては、2列目がベンチシートとなる8人乗りも用意されている。

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燃費は小排気量&コンパクトなフリードが優位

1.燃費性能

フリード(GT系)e:HEVの評価は4.0

ステップワゴンe:HEV(RP8系)の評価は3.5

 

フリード(GT系)e:HEVの燃費(WLTCモード)は下記の通り。

1.5L直4DOHCエンジン e:HEV

  • 2WD:25.3~25.6km/L
  • 4WD:21.1~21.3km/L

ステップワゴンe:HEV(RP8系)の燃費は下記の通り。

2.0L直4DOHCエンジンe:HEV

  • 2WD:19.5~19.6km/L

燃費性能は、フリードe:HEVの圧勝である。これは、車両サイズを考えれば当然の結果といえる。両車の燃費差は5.8〜6.0km/Lと、非常に大きな開きがある。そのため、広大な室内空間をもつステップワゴンe:HEVと比較する場合、「燃費」と「室内空間」のどちらを重視するかによって選択肢は大きく変わる。

なお、ホンダのe:HEV勢は優れた環境性能をもつものの、燃費性能の絶対的な数値においては、ライバルであるトヨタのハイブリッドミニバンに一歩譲る状態だ。

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フリード(GT系)e:HEVは値上がりを実施し、ステップワゴンスパーダe:HEV(RP8系)がよりリーズナブルに

2.価格比較

フリード(GT系)e:HEVの評価は3.0

ステップワゴンe:HEV(RP8系)の評価は4.0

※中古車相場は、2026年5月調べ

 

フリード(GT系)e:HEVとステップワゴンe:HEV(RP8系)の最量販グレードの新車価格と中古車相場を比較した。

  • フリードe:HEV AIR EX 6人乗り2WD:321万2000円
  • 中古車ステップワゴンe:HEVスパーダ 2WD 2023年式:320万円~380万円
  • 2023年時のステップワゴンe:HEVスパーダ 2WDの新車価格:3,696,000円

フリード(GT系)e:HEVの新車価格は、やや高めの設定である。そのため、2023年当時のステップワゴンe:HEVスパーダの新車価格と比較した場合、その価格差は約50万円にとどまり、それほど大きな差になっていなかったのが特徴だ。

 

ステップワゴンe:HEVスパーダのリセールバリューは高く、高価格帯の一部の中古車は新車価格を超えるほどのプレミアム価格となっている。それでも、安価な価格帯の中古車に目を向ければ、その相場は新型フリード(GT系)e:HEVの新車価格と同等程度まで落ちてきている。ステップワゴンe:HEVスパーダは最上級グレードではないものの、フリードe:HEV AIR EXには設定のない「パワーテールゲート」や「2列目オットマン」など、快適装備がより充実している。

 

フリードとステップワゴンの大きな違いとして挙げられるのが3列目シートの収納方法だ。フリードが左右分割の跳ね上げ式を採用しているのに対し、ステップワゴンは床下収納式を採用している。荷室をよりスッキリと効率的に使いたいのであれば、やはり床下収納式のほうが便利である。

フリードe:HEVとステップワゴンe:HEVではボディサイズが異なるため、室内スペースの広さはステップワゴンe:HEVが圧勝する。また、ステップワゴンe:HEVは1クラス上のモデルということもあり、快適装備の面でもフリードを上回る。もし、コンパクトなボディサイズであることへの優先順位が高くないのであれば、中古車価格が新型フリードと同等程度になってきたステップワゴンe:HEVを選ぶバリューは非常に高くなる。

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人気モデルの宿命!?フリードe:HEVの値引きは渋め

3.購入時の値引き術

フリード(GT系)e:HEVの評価は3.0

ステップワゴンe:HEV(RP8系)の評価は3.0

 

フリード(GT系)e:HEVは人気モデルであるため、ディーラーでの値引きは渋く、おおよそ10万~20万円程度にとどまるケースが多い。何も値引き交渉をしないと、本当に値引きゼロで契約となる可能性が高いため、じっくりと商談することをお勧めする。

商談のコツは、ライバル車であるトヨタ シエンタの見積りを事前に取っておくことだ。あくまで本命はシエンタであるとホンダの営業マンに意識させることが重要である。その上で「フリードももう少し安くなれば検討したい」と、暗に値引きを要求するとよい。ライバル車であるシエンタと上手に競合させることで、フリードの値引き条件を引き出したいところだ。

一方で、中古車のステップワゴンe:HEVは、値引きゼロが基本となる。車両本体価格からの値引きは難しく、端数カットくらいが限界となる販売店が多い。中古車は新車と異なり、もともと利益幅が厳しく設定されているためだ。逆に中古車でありながら、容易に大幅な値引きが提示された場合は、車両の状態などに何か理由があるのではないかと警戒したほうがよい。

また、新車・中古車問わず、現在の愛車を出す「下取車の処理」も重要なポイントである。時間をかけて大幅な値引きを獲得できたとしても、下取り価格が安価に抑えられてしまっては元も子もない。必ず、事前に買取店などで一度査定を受け、ディーラーや中古車店が提示する下取り価格が適正なのかをチェックする必要がある。

両車、四角いスタイリッシュなデザインが魅力的

4.デザイン比較

フリード(GT系)e:HEVの評価は4.0

ステップワゴンe:HEV(RP8系)の評価は4.0

フリードのデザインはエアーに加え、SUVテイストのクロスターを設定

GT系フリードの後景の画像

※上図:フリード(GT系)の後景

フリードe:HEVは、シンプルな造形かつ上質なデザインを採用し、クルマとしての使い勝手の良さを感じさせるスタイリングを目指した。

GT系フリードのフロントフェイスの画像

※上図:フリード(GT系)のフロントフェイス

フロントフェイスは、ヘッドライトやフロントグリルのシャープな造形により凛とした表情を創出。親しみやすさと所有する誇りを表現している。

GT系フリードのリヤエンドの画像

※上図:フリード(GT系)のリヤエンド

サイドビューは、ヘッドライトからキャラクターライン、リアライセンスガーニッシュまで、繋がりのある水平基調のラインで構成した。さらに、高度なプレス技術によるシャープなキャラクターラインを用いることで、シンプルでありながらクオリティの高さを感じさせる。また、全体を四角いフォルムとしたことで、広い室内空間を視覚的にもアピールしている。

その上で、顧客ニーズの多様化に対応するため、SUVテイストの「クロスター(CROSSTAR)」を設定した。基準車であるエアーをベースに、ブラックのフロントバンパーやホイールアーチプロテクター、サイドシルガーニッシュを装着。また、高輝度シルバーの専用フロントグリルやリアロアガーニッシュ、ルーフレールなど、さまざまな専用装備を採用している。シンプルなデザインのエアーに対して、アクティブな個性をプラスしたデザインが特徴だ。

エアー、クロスター共に、インテリアは近年のホンダ車におけるデザインの特徴ともいえる、視覚的ノイズの少ないシンプルなインストルメントパネル(インパネ)デザインに仕上げられている。すっきりとした広い視界を確保しており、運転のしやすさという機能面でも非常に優秀なデザインといえる。

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ステップワゴンはスクエアデザインで、新グレード「エアー」を設定

RP8系ステップワゴンの後景画像

※上図:ステップワゴン(RP8系)の後景

6代目となるステップワゴンe:HEVでは、従来の基準車に相当する新グレード「エアー(AIR)」を設定した。人気のスポーティ仕様である「スパーダ(SPADA)」との2グレード構成とすることで、それぞれのテイストをより明確にしている。

両グレード共に、全体のシルエットは原点回帰ともいえるスクエアなボディデザインを採用し、ミニバンらしさをアピールした。

RP8系ステップワゴンのフロントフェイスの画像

※上図:ステップワゴン(RP8系)のフロントフェイス

エアーの外観デザインは、クリーンでシンプルな造形に細めのメッキモールを施して上質感を表現している。すっきりとしたスタイリッシュなスタイルが印象的だ。

一方でスパーダは、ワイドかつ重厚なフロントグリルと、ボディ下端の全周に配置したメッキモールによって力強さを表現した。全体的に引き締まったスポーティなイメージにまとめられている。

RP8系ステップワゴンのリヤエンドの画像

※上図:ステップワゴン(RP8系)のリヤエンド

また、6代目ステップワゴンからは、すべてのグレードで全幅を1,750mmへと拡大した。全幅が広がったことで、グッと安定感が増したシルエットになっている。これは、5ナンバーサイズの全幅(1,695mm)を基本とするライバル車のノア&ヴォクシーやセレナとは大きく異なる部分だ。

インテリアは、フリード同様に視覚的ノイズの少ない水平基調のインパネデザインを採用している。乗る人の視野を安定させることで、乗り物酔いを起こしにくくする工夫が施された。

車内の雰囲気もグレードごとに異なり、エアーは温かみのあるカラーを用いた明るい室内で、リビングのような安心感を演出している。スパーダは、引き締まった印象を与えるダークトーンのカラーで上質な室内空間に仕上げた。さらに最上級の「スパーダ プレミアムライン(SPADA PREMIUM LINE)」では、スエード調表皮とプライムスムースを組み合わせたコンビシートなどを採用し、質感をさらに向上させている。

 

フリードとステップワゴンは、共にスクエアなシルエットやノイズの少ないインパネデザインなど、共通のイメージでまとめられているのが特徴だ。その上で、全グレードを3ナンバーサイズとしたステップワゴンの存在感には、ライバルを圧倒するものがある。

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広いだけでなく、床下収納の3列目シートを採用したステップワゴンは秀逸

5.室内空間と使い勝手

フリード(GT系)e:HEVの評価は4.0

ステップワゴンe:HEV(RP8系)の評価は4.0

 

フリードe:HEVとステップワゴンe:HEVのボディサイズ・室内サイズ・荷室容量を比較した。

フリードe:HEV

  • ボディサイズ:全長4,310mm×全幅1,695(1,720)mm×全高1,755(4WD車は1,780)mm
  • ホイールベース:2,740mm
  • 室内サイズ:室内長2,645mm×室内幅1,470mm×室内高1,270mm
  • 荷室容量:616~675L(2列目スライド最後端位置/3列目収納時)

ステップワゴンe:HEV

  • ボディサイズ:全長4,830mm×全幅1,750mm×全高1,840mm
  • ホイールベース:2,890mm
  • 室内サイズ:室内長2,845mm×室内幅1,545mm×室内高1,410mm
  • 荷室容量:366L(3列シート使用時)、1,395L(3列シート収納時)

GT系フリードの内装:運転席の画像

※上図:フリード(GT系)の運転席

GT系フリードの内装:2列目シートの画像

※上図:フリード(GT系)の2列目シート

GT系フリードの内装:3列目シートの画像

※上図:フリード(GT系)の3列目シート

フリードe:HEVとステップワゴンスパーダe:HEVのボディサイズにおいて、最も異なるのは全長である。全長はステップワゴンスパーダe:HEVがフリードe:HEVを520mm上回っている。また、全幅は最大55mm、全高は最大85mm、それぞれステップワゴンe:HEVが上回るサイズ感だ。

RP8系ステップワゴンの内装:運転席の画像

※上図:ステップワゴン(RP8系)の運転席

RP8系ステップワゴンの内装:2列目シートの画像

※上図:ステップワゴン(RP8系)の2列目シート

RP8系ステップワゴンの内装:3列目シートの画像

※上図:ステップワゴン(RP8系)の3列目シート

先代モデルから全幅が拡大されたステップワゴンは、国内のホンダ車で最大の室内スペースをもつ。当然のことながら、ボディサイズがコンパクトなフリードは、広さの面では太刀打ちできない。フリードも3列シートを備え、スペース効率に優れたモデルではあるが、その3列目シートはあくまで短距離用という位置づけである。3列目シートの実用性においても、ステップワゴンが大きくリードしている。そのため、車庫などの関係でボディサイズに制約がなければ、広大な室内スペースをもつステップワゴンがお勧めだ。

RP8系ステップワゴンの内装:荷室の画像

※上図:ステップワゴン(RP8系)の荷室

使い勝手の面でもステップワゴンが優勢である。荷室が広いだけでなく、ステップワゴンは3列目シートを床下へ収納できる。そのため、収納時にフラットで広大なスペースを作ることが可能であり、3列目シートが左右跳ね上げタイプとなるフリードとは、使い勝手に大きな差がつく。

GT系フリードの内装:荷室の画像

GT系フリードの内装:荷室の画像

※上図:フリード(GT系)の荷室

一方で、取り回しの良さの指標となる最小回転半径は、フリードが5.2mであるのに対し、ステップワゴンは5.4mとなっている。数値のうえではそれほど大きな差ではないものの、狭い駐車場や曲がり角などでの扱いやすさは、やはりフリードが優勢だ。さらにステップワゴンの場合、17インチホイールを装着する最上級グレード「プレミアムライン」の最小回転半径は5.7mとかなり大きくなるため、購入時には注意が必要である。

 

日々の扱いやすさや街乗りでの快適性を重視するのであれば、フリードがお勧めだ。とにかく広い室内と、使い勝手のよい荷室を最優先するならば、ステップワゴンがお勧めとなる。

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両車ともにホンダセンシングを全車標準装備しほぼ互角

6.安全装備&運転支援機能の比較

フリード(GT系)e:HEVの評価は4.0

ステップワゴンe:HEV(RP8系)の評価は4.0

ホンダ センシングの機能とグレード別の安全装備の違い

GT系フリードの内装:インパネデザインの画像

※上図:フリード(GT系)のインパネデザイン

GT系フリードの内装:メーターの画像

※上図:フリード(GT系)のメーター

フリードとステップワゴンは、共にホンダの先進運転支援システム「ホンダ センシング(Honda SENSING)」を標準装備している。ホンダ センシングは、主に以下の機能がパッケージ化されたもので、両車ともに基本的な安全性能の内容は共通だ。

  • 衝突軽減ブレーキ(CMBS)
  • 誤発進抑制機能 / 後方誤発進抑制機能
  • 近距離衝突軽減ブレーキ
  • 歩行者事故低減ステアリング
  • 路外逸脱抑制機能
  • 渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)
  • 車線維持支援システム(LKAS)
  • トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)
  • 先行車発進お知らせ機能
  • 標識認識機能
  • オートハイビーム
  • パーキングセンサーシステム

そのほか、モデルやグレードに応じて、急アクセル制御機能やアダプティブドライビングビーム、後退車庫サポートが設定されている。

新型フリードe:HEVでは、「エアーEX」や「クロスター」にブラインドスポットインフォメーションが標準装備される。一方で、基準車の「エアー」には設定がなく、その他のグレードでもオプション設定となる。

RP8系ステップワゴンの内装:インパネデザインの画像

※上図:ステップワゴン(RP8系)のインパネデザイン

RP8系ステップワゴンの内装:メーターの画像

※上図:ステップワゴン(RP8系)のメーター

ステップワゴン(2026年5月現在の最新モデル)では、ブラインドスポットインフォメーションが全車標準装備となっている。後退車庫サポートとマルチビューカメラシステムは、e:HEVのエアーおよびスパーダにオプション設定され、その他の上位グレードには標準装備だ。なお、エアーとスパーダにはアダプティブドライビングビームの設定がない。死角が多くなりがちなミニバンであるステップワゴンにおいて、後退車庫サポートはぜひ標準装備してほしい機能のひとつである。

 

また、中古車でステップワゴンを検討する場合は、2025年5月の改良前モデルの装備差に注意したい。改良前モデルにおけるグレード別の安全装備は以下の通りである。

  • e:HEV エアー: アダプティブドライビングビーム、ブラインドスポットインフォメーション共に設定なし。マルチビューカメラシステムはオプション設定。
  • e:HEV スパーダ: ブラインドスポットインフォメーションは標準装備。アダプティブドライビングビームは設定なし。マルチビューカメラシステムはオプション設定。
  • e:HEV スパーダ プレミアムライン: アダプティブドライビングビーム、ブラインドスポットインフォメーション、マルチビューカメラシステムのすべてを標準装備。

このように、年式やグレードによって安全装備の充実度が異なるため、中古車市場で安全性能をより重視して選ぶのであれば、すべての先進機能を網羅した「e:HEV スパーダ プレミアムライン」がベストな選択肢となる。

全方位熟成感ある完成度の高い走行性能

7.走行性能の比較

フリード(GT系)e:HEVの評価は4.0

ステップワゴンe:HEV(RP8系)の評価は4.0

 

フリードe:HEVとステップワゴンe:HEV、パワートレインのスペックは以下のとおり

フリードe:HEV

1.5L直4DOHCエンジン ハイブリッド

  • エンジン最高出力106ps、最大トルク127N・m
  • モーター最高出力123ps、最大トルク253N・m

ステップワゴンスパーダe:HEV

2.0L直4DOHCエンジン ハイブリッド

  • 最高出力145ps、最大トルク175N・m
  • フロントモーター最高出力184ps、最大トルク315N・m

フリードe:HEVとステップワゴンe:HEVは、それぞれ排気量こそ異なるものの、まったく同じ仕組みを持つハイブリッドシステム「e:HEV」を採用している。

このe:HEVは、エンジンで発電した電力を使い、基本的にはモーター駆動で走行するのが特徴だ。ただし、中・高速巡航時などエンジンの負荷が低く、モーターよりもエンジンの出力で直接走行したほうが燃費効率が良いとシステムが判断した場合、クラッチを介して「エンジン直結モード」へと切り替わって走行する。

フリードはファミリー向けの快適な乗心地

フリードGT系のエンジンルームの画像

※上図:フリード(GT系)のエンジンルーム

新型フリードe:HEVは、基本的には先代フリードと同じプラットフォーム(車台)やパワートレインを改良して使用している。そのため、かなり熟成が進んでおり、非常にバランスの良い仕上がりとなっているのが特徴だ。

先代フリードは、コンパクトミニバンらしからぬスポーティなハンドリングと、やや硬めの乗り心地を特徴としていた。しかし、3代目となる新型フリードでは、日本のマーケットニーズに合わせて、やや柔らかめの乗り心地を重視したサスペンションセッティングへと変更されている。さらに、ハンドリングの機敏さをあえて抑え、穏やかで扱いやすい特性に仕上げた。その結果、一般のユーザーにとっては、より運転がしやすいコンパクトミニバンとなっている。

最大トルク253N・mを発揮する1.5L e:HEVの加速は、ガソリン車から乗り換えても違和感のない穏やかな加速フィールを実現した。一方で、本質はモータードライブ車であるため、アクセル操作に対するレスポンスはガソリン車を大きく上回る。瞬時に最大トルクを発揮するモーターの特性もあり、市街地ではキビキビとした軽快な走りを見せる。また、モーター走行時における車内の静粛性も高く、非常に快適だ。

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ステップワゴンはクラストップレベルの操縦安定性と快適な乗り心地

ステップワゴンe:HEVも、先代ステップワゴンのプラットフォームや「e:HEV」をベースとした改良型を採用している。そのため、非常に熟成され洗練された走行性能を誇るのが特徴だ。

とくに、6代目ステップワゴンは全幅を先代モデルから55mm拡大し、1,750mmとしたことが操縦安定性にも大きな好影響を与えている。全幅の拡大にともない前後のトレッド(左右の車輪間の距離)も広がった。これにより、コーナリング時の安定感が増しており、ミニバン特有のグラグラするような不快な挙動も抑えられている。

先代ステップワゴンは、ミニバンであってもスポーティであることが重視され、硬めの乗り心地とシャープなハンドリングを強みとしていた。しかし、6代目ステップワゴンでは後席乗員の快適性をより重視。その結果、前席と後席のすべてにおいて乗り心地が大幅に向上している。ハンドリングの特性もスポーティさを程よく抑え、ミニバンらしくゆったりとした操作感へと変更された。視界の良いインパネデザインによる効果も手伝い、誰もがより運転しやすいミニバンに仕上がっている。

また、ステップワゴンe:HEVは最大トルク315N・mを発生する強力なモーターを搭載した。瞬時に大きなトルクを発揮するモーターの恩恵により、市街地から高速道路まで、シーンを問わず余裕のある力強い加速を披露する。加速時もエンジン音は遠くで聞こえる感覚であり、不快な存在感はなく、車内の静粛性は極めて高い。

 

フリードとステップワゴンの両モデル共に、先代モデルとは大きく異なる乗り味に仕上げられている。スポーティな走りを好んでいた従来のホンダ車ファンにとっては少し物足りなく感じられるかもしれないが、より多くの人が「運転しやすく快適である」と感じられる仕様になったといえる。その上で、ステップワゴンのほうが1クラス上のセグメントとなるため、静粛性や乗り心地の質感においてはフリードを上回る実力をもつ。

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高リセールバリュー維持のフリード。先行き不透明感あるステップワゴン

8. リセールバリュー比較

フリード(GT系)e:HEVの評価は4.0

ステップワゴンe:HEV(RP8系)の評価は4.0

*中古車相場は、2026年5月調べ

 

フリード(GT系)e:HEVエアーEX(FF)

  • 中古車相場2024年式:約310~340万円
  • 当時の新車価格比:約100~110% 

ステップワゴンe:HEV(RP8系)スパーダ(FF)

  • 中古車相場2024年式:約340~390万円
  • 当時の新車価格比:約88~101% 

フリードe:HEVエアーEXの2024年式における中古車相場は、当時の新車価格に対して約100~110%という、新車価格を上回るプレミア相場を記録している。新車フリードの納期がやや長めである影響があるとはいえ、非常に高値での推移だ。これだけ中古車相場が高いと、あえて中古車を選択する理由は「納期が短いこと」以外に見つからないほどである。

しかし、このように中古車価格が高騰している状況は、フリードのリセールバリュー(売却時の残価価値)が極めて高いことを意味する。先代フリードも高いリセールバリューを維持していた実績を踏まえれば、3代目となる新型フリードのリセールバリューも同様に高値を維持すると予想できる。ただし、この異常ともいえる高い人気がいつまで続くかは不透明なため、もしフリードの売却を検討しているのであれば、早めに動くのが賢明だろう。

 

一方で、前年度の販売が好調だったステップワゴンは、新車の納期遅れと人気の後押しが重なり、中古車相場もやや高値を維持している。とくに高価格帯の中古車相場は、新車価格並みとなっているのが現状だ。とはいえ、安価な価格帯の中古車相場は順調に下落しており、徐々に買い得感のある価格帯に入ってきた。値落ちを待っていた人にとっては、そろそろ買い時ともいえるタイミングである。

 

今後の予測として、ステップワゴンは近い将来にマイナーチェンジが実施される可能性が高い。一般的にマイナーチェンジが行われると、それ以前のモデルの中古車相場は下落傾向となり、比例してリセールバリューも下がると予想される。また、現在のステップワゴン人気がこのまま維持されるかどうかも懸念材料のひとつだ。先代の5代目ステップワゴンは市場での人気が振るわず、ライバル車と比べてもリセールバリューが低めだった。そのため、現行型ステップワゴンの将来的なリセールバリューに関しては、やや不透明感が残る。

まとめ

フリードとステップワゴンの選択において、最も重要になるのが「ボディサイズ」と「取り回しの良さ」である。自宅の駐車場が狭い、日常的に狭い道を走る、あるいは少しでも燃費が良い方がよいなど、コンパクトなボディサイズだからこそ得られるメリットを重視するのであれば、フリードe:HEVを選ぶのが賢い選択だ。

逆に、ボディサイズによる制約がなく、車内はできるだけ広く、豪華で快適な空間であることを重視するのであれば、ステップワゴンe:HEVがお勧めとなる。

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フリード(GT系)e:HEV

ステップワゴンe:HEV(RP8系)

総合得点(40点満点)

31.0

31.5

1.燃費

4.0

3.5

2.価格

3.0

4.0

3.購入時の値引きしやすさ

3.0

3.0

4.デザイン

4.0

4.0

5.室内空間と使い勝手

4.0

4.0

6.安全装備

4.0

4.0

7.走行性能

4.0

4.0

8.リセールバリュー

4.0

4.0

フリード(GT系)e:HEVの価格とスペック例

  • e:HEV AIR 6人乗り2WD:3,022,800円
  • e:HEV クロスター6人乗り4WD:3,602,500円

代表グレード

e:HEV AIR EX 6人乗り2WD

全長×全幅×全高

4,310mm×1,695mm×1,755mm

ホイールベース

2,740mm

最低地上高

135mm

車両重量

1,480kg

エンジン型式

LEB

エンジンタイプ

直列4気筒DOHC

総排気量

1,496cc

最高出力

106ps(78kw)/6,000~6,400rpm

最大トルク

127N・m(13.0kgm)/4,500~5,000rpm

モーター型式

H5

モーター最高出力

123ps(90kw)

モーター最大トルク

253N・m(25.8kgm)

燃費(WLTCモード)

25.4km/L

駆動方式

前輪駆動(2WD)

サスペンション型式

前:マクファーソン式 後:車軸式

タイヤサイズ 前後

185/60R15

最小回転半径

5.2m

ステップワゴンスパーダe:HEV(RP8系)の価格とスペック例

  • e:HEV AIR EX 7人乗り 2WD: 3,938,000円
  • e:HEV スパーダプレミアムライン ブラックエディション6人乗り 2WD:4,406,600円

代表グレード

e:HEV スパーダ 7人乗り2WD

全長×全幅×全高

4,830mm×1,750mm×1,840mm

ホイールベース

2,890mm

最低地上高

145mm

車両重量

1,840kg

エンジン型式

LFA

エンジンタイプ

直列4気筒DOHC

総排気量

1,993cc

最高出力

145ps(107kw)/6,200rpm

最大トルク

175N・m(17.8kgm)/3,500rpm

モーター型式

H4

モーター最高出力

184ps(135kw)

モーター最大トルク

315N・m(32.1kgm)

燃費(WLTCモード)

19.6km/L

駆動方式

前輪駆動(2WD)

サスペンション型式

前:マクファーソン式 後:車軸式

タイヤサイズ 前後

205/60R16

最小回転半径

5.4m

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員