ここでは、兄弟車であるトヨタ「ライズ」とダイハツ「ロッキー」を徹底比較し、違いをわかりやすく解説。どちらを購入するか迷っている方も、ぜひ参考にしてください。
※本記事の情報は2025年10月16日時点のものです。モデル改良等により情報が変わっている可能性もあります
中古車情報
ライズとロッキーの違いは?
トヨタ「ライズ」とダイハツ「ロッキー」は、同じプラットフォームを採用した兄弟車です。ともにダイハツが開発と製造を担い、トヨタとダイハツで販売されています。
※ライズのように他社で開発され、別のメーカーで販売される車を「OEM車」といいます。
兄弟車であるライズとロッキーは、サイズや搭載エンジンなど基本スペックは同じです。一方で、以下のような点に違いがあります。
- 価格・グレード名
- 外観・ボディカラーの選択肢
- 内装
次章以降では、これらの違いについて詳しく解説します。
スバル「レックス」も兄弟車
実は、トヨタのライズだけでなく、スバルの「レックス」もロッキーのOEM車です。つまり、これら3車種はすべて兄弟車で、基本スペックは変わりません。
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比較①新車価格とグレード展開
| ライズ | ロッキー | ||
|---|---|---|---|
| Z HYBRID(2WD) | 2,442,000円 | Premium G HEV(2WD) | 2,460,700円 |
| G HYBRID(2WD) | 2,263,800円 | X HEV(2WD) | 2,216,500円 |
| Z(4WD) | 2,413,400円 | Premium G(4WD) | 2,432,100円 |
| Z(2WD) | 2,152,700円 | Premium G(2WD) | 2,171,400円 |
| G(4WD) | 2,235,200円 | X(4WD) | 2,187,900円 |
| G(2WD) | 1,958,000円 | X(2WD) | 1,910,700円 |
| X(4WD) | 2,079,000円 | L(4WD) | 2,039,400円 |
| X(2WD) | 1,800,700円 | L(2WD) | 1,761,100円 |
ライズとロッキーは、ともに3グレード展開です。ただし、グレード名は両者で異なり、廉価グレードからライズはX・G・Z、ロッキーはL・X・Premium Gとなっています。
駆動方式やパワートレインの違いから、両者のモデル展開は8種類となっています。内外装やその他装備に若干の違いがあるため、両者の価格は若干異なりますが、各グレードで比較するとその差は非常に小さいです。
Q. 中古車相場に違いはある?
全体的な人気度の違いがあってか、リセールバリューや中古車市場での再販価格はライズの方が高く、両者の中古車相場は以下の通りです。
※2023年式の上位グレード(ライズ Z、ロッキー Premium G)の場合
- ライズ:210万円~330万円
- ロッキー:200万円~270万円
比較②デザイン(外観・内装)
ライズとロッキーで最大の違いといえるのが、デザインです。特に、フロントフェイスは造りが大きく異なります。
外観(フロント)
フロントフェイスの中でも、特に大きく異なるのはグリルデザインです。
ライズはアッパーグリルとロアグリルが一体化した逆三角形のような形状。ワイド感とスポーティさを感じられます。
一方、ロッキーはヘキサゴングリルを採用し、力強い印象です。ハイブリッド車のグリルはガンメタリック仕様で、上質感があります。
その他の違いでは、①バンパーの色と形状(ライズはブラック、ロッキーはボディカラーと同色)、②フォグランプとイルミネーションランプの形状が挙げられます。
外観(サイド・リヤ)
サイドとリヤのデザインは、基本的に違いがありません。メーカーのエンブレムが違う程度で、ランプの形状なども共通しています。
ボディカラーの選択肢
※上図は2025年9月17日時点のトヨタ/ダイハツ公式ページの色見本を参考に作成
ライズとロッキーのボディカラーは、ともに10色展開です。両者とも最上位グレード以外はモノトーンカラーの7色展開で、最上位グレードのみ2トーンカラーも選択できます。
両者にはそれぞれ1色(2トーンを含めると2色)の独自カラーが設定されています。ライズでは「ターコイズマイカメタリック」、ロッキーでは「コンパーのレッド」が独自カラーです。
内装
内装も大きな違いはありませんが、グレードによってシートのデザインやシートバックポケットの数に違いがあります。
まず、ライズはG系及びZ系グレードのフロントシートに赤色のパイピングが入っています。そのため、中間グレード以上ならライズの方がスポーティな印象です。
一方、ロッキーは最上位グレードのPremium G系に助手席・運転席のシートバックポケットが付いています。ライズにもシートバックポケットはありますが、全車助手席側のみです。
比較③各種装備
かつてのモデルでは、ライズとロッキーで装備の違いが複数見られましたが、現在はほとんど違いがありません。
安全装備
2025年9月17日現在の両者の主要装備を確認すると、安全装備に関する違いは特にありません。ただし、両者とも選択するグレードによって装備の充実度が少しずつ異なります。
また、中古車では、同じ年式でもライズとロッキーで装備が異なる場合があります。
ナビ・コネクト機能
ナビは、ライズもロッキーもオプションで装着でき、現在は両者とも9インチのディスプレイオーディオが基本的な選択肢となっています。
ロッキーは、ダイハツ独自のスマホ連携機能「ダイハツコネクト」を使用できます。一方、トヨタにも「T-Connect」というサービスがありますが、ライズは対応していません。
その他装備
ライズとロッキーでは、グレードによって選択できる装備の幅が異なります。たとえば、ライズでは下位グレードでもフォグランプをオプション装備できますが、ロッキーでは最上位グレードでしか装備できません。
ライズとロッキーの共通部分は?
ここまでご紹介したように、ライズとロッキーの違いはあまり多くありません。ここでは、確認程度に基本スペックなどの共通項をご紹介します。
共通部分①サイズと車両重量
ライズもロッキーも、全体寸法や荷室寸法、車両重量は変わりません。5ナンバーサイズのコンパクトなSUVです。
- 全体寸法: 3,995mm×1,695mm×1,620mm
- 荷室寸法:1,955mm×1,420mm×1,250mm
- 車両重量:970~1,070kg
なお、ネット上では両者で「荷室寸法が異なる」と記載しているページも見られますが、実際には変わりません。積載量も同じです。
共通部分②パワートレイン
ライズもロッキーも、パワートレインは以下の3種類です。
- 1.2Lハイブリッド(2WD)
- 1.2Lガソリン(2WD)
- 1.0Lターボ(4WD)
共通部分③燃費性能
ライズとロッキーの燃費性能(WLTC燃費)は以下の通りです。
- ハイブリッド車:28.0km/L
- ガソリン車:17.4~20.7km/L
ライズとロッキーはどっちがいい?
ライズとロッキーは、基本的に同じ車で装備もほとんど変わらないため、長く乗り続けるのであれば「デザインやボディカラーの好み」「自宅から販売店の距離(近さ)」で選ぶと良いでしょう。
一方で、早めに乗り換えるのであれば、リセールバリューの高いライズの方が良いかもしれません。
中古での購入もおすすめ
ライズやロッキーはコンパクトなSUVで、誰でも運転しやすい車です。大学生や新社会人の「初めての車」としても適しています。
中古であれば、そんなライズやロッキーを新車より少し安く購入できます。低予算で購入したい場合はぜひ中古車もご検討ください。