ここでは、スバルのSUV「クロストレック」のグレードについて解説。各グレードの価格・燃費・装備の違いや特徴を比較しています。
この記事のポイント
- クロストレックのグレードは4展開
- コストも踏まえた王道は中間グレードの「Limited」
- 走行性能重視なら上位「Premium S:HEV」系
- 最上位グレードは「アイサイト X」搭載
- 実は「Touring」×オプションの選択も
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クロストレックのグレードと価格・燃費
2025年3月現在、クロストレックのグレードは以下の4種類となっています。
グレード | 駆動方式 | 新車時価格 | WLTC燃費 |
---|---|---|---|
Touring | 2WD | 301.4万円~ | 16.4km/L |
4WD | 323.4万円~ | 15.8km/L | |
Limited | 2WD | 323.4万円~ | 16.4km/L |
4WD | 344.9万円~ | 15.8km/L | |
Premium S:HEV | 4WD | 383.4万円~ | 18.9km/L |
Premium S:HEV EX | 4WD | 405.4万円~ | 18.9km/L |
TouringとLimitedは、マイルドハイブリッド採用で、2WD/4WDの選択肢があります。
一方、上位グレードのPremium S:HEV系はスバル初のストロングハイブリッド採用で、4WD車のみの設定です。
グレードによるスペックの違い
スペックは、Touring / LimitedとPremium S:HEV系で大きく異なります。
Touring / Limited | Premium S:HEV系 | |
---|---|---|
エンジン | 2.0L DOHC 直噴+モーター | 2.5L DOHC 直噴+2モーター |
車両重量 | 1550~1560kg [4WD:1600~1610kg] |
1660kg |
WLTC燃費 | 16.4km/L [4WD:15.8km/L] |
18.9km/L |
最高出力 | 145PS | 160PS |
最大トルク | 188N・m | 209N・m |
モーター最高出力 | 13.6PS | 119.6PS |
モーター最大トルク | 65N・m | 270N・m |
前述の通り、TouringとLimitedは2.0Lエンジンでマイルドハイブリッドを採用しています。一方、Premium S:HEV系のグレードでは2.5Lエンジン搭載でストロングハイブリッドを採用。モーターの動力性能が大きく異なります。
Premium S:HEV系の燃費性能はライバル車と比べて劣りますが、スバルらしい走行性能の高さを維持しながら、これまでのスバルにない燃費の良さを実現した一台です。
クロストレックのグレード装備比較
ここからは、クロストレックのグレード間での装備比較をご紹介します。
※表内の「OP」表記は「オプション」を意味します。
装備の違い①足回り・視界・操作系
タイヤサイズやホイールのデザインは、廉価グレードのTouringのみ異なります。また、その他でもTouringのみ非搭載の装備が多いです。
操作系の装備でも、Touringのみ非搭載のものやデザイン性・機能性の異なるものが多いです。ただし、基本的にはどれもオプションで装備・アップグレードが可能です。
装備の違い②シート・内外装
シート系の装備では、Touringは素材が他のグレードと異なっていたり、機能性が低かったりします。しかし、機能性に関わる装備はオプションで装備や変更が可能です。
内装の加飾は、基本的にTouring/LimitedとPremium S:HEV系で異なります。
サンルーフを装備できるグレードは限られるので、この点は注意しましょう。
装備の違い③安全装備
クロストレックは、3つのカメラを搭載した「新世代アイサイト」を全車で標準装備。基本的な安全性はグレードに関係なく高いです。
ただし、最上位グレードのPremium S:HEV EXのみ高度運転支援システム「アイサイトX」を装備しています。渋滞時の運転や車線変更をもアシストしてくれる機能です。
画像で見る違い①フロント
外観は、基本的にTouringとそれ以外のグレードで違いがあります。
Touringは全体的にブラック塗装が多く、他のグレードではダークグレー塗装が多いです。ユーザーによっては「ブラック塗装のほうがカッコよくて好き」という人もいます。
画像で見る違い②内装
内装に関しては、細かい加飾や塗装はTouring/LimitedとPremium S:HEV系で異なりますが、ペダル部分はTouringとそれ以外で異なります。Touringのペダルに関しては、オプションでの装備変更ができません。
クロストレックの各グレードの特徴
ここからは、各グレードの特徴をご紹介します。
①Touring(301.4万円~)
Touringはクロストレックの廉価グレードで、上位グレードと比べて内外装の加飾や快適性装備の差が大きいです。しかし、快適性装備に関しては殆どオプションで装備・アップグレードができます。
- 2.0Lエンジン×マイルドハイブリッド採用
- 17インチタイヤ装着
- 外観はブラック塗装が中心
- アルミパッド付きのペダルは装備不可
- サンルーフは装備不可
- 自動防眩ルームミラーは装備不可
- シート素材はトリコット
オプションで装備できる快適装備の例としては、ステアリングヒーターやシートヒーター、シートの電動スライド機能などが挙げられます。
②Limited(323.4万円~)
Limitedは、Touringよりも外装や快適装備を充実させたグレードです。
- 18インチタイヤ装着
- ホイールは切削光輝デザイン
- 外観はメタリックグレー塗装が多い
- アルミパッド付きのペダルを装備
- オプションでサンルーフの装備可
- シート素材はファブリック、本革にも変更可
基本的な走行性能はTouringと変わりません。クロストレックのデビュー時はTouringとLimitedの2グレード展開で、当時の受注の7割はLimitedでした。
③Premium S:HEV(383.4万円~)
Premium S:HEVは、2024年12月に新設されたグレードです。スバル初のストロングハイブリッドが搭載されました。
- 2.5Lエンジン搭載×ストロングハイブリッド採用
- 基本的な装備はLimitedと同じ
- シート素材はファブリックで本革への変更不可
- サンルーフの装備は不可
- 内装については専用デザインを多く採用
- EV走行モードの選択が可能
- 標識認識機能を標準装備
クロストレックにある程度の燃費の良さ、力強い走りを求める人におすすめのグレードです。
④Premium S:HEV EX(405.4万円~)
最上位グレードPremium S:HEV EXは、クロストレックのなかで唯一高度運転支援システム「アイサイトX」を装備したグレードです。
- 基本的な装備はPremium S:HEVと同じ
- シート素材はファブリックで本革への変更可
- オプションでサンルーフの装備可
- メーターが12.3インチの専用デザイン
- 高度運転支援機能「アイサイトX」標準装備
Limitedの4WD車と比べると、新車時価格の差は約60万円。「走行性能の差とアイサイトXにいくら投資できるか」がグレード選択のポイントとなりそうです。
クロストレックのおすすめグレードはどれ?
グレード選択に迷うのであれば、まずはLimitedを候補に考えましょう。走行性能にこだわりたい場合はPremium S:HEV系も試乗し、価格差分の価値があるか考えましょう。
コストも踏まえた王道は「Limited」
コストと装備のバランスを考えると、おすすめグレードはLimitedです。
Touringとの価格差は約20万円ですが、この価格差で非常に多くの装備が付いてきます。多くの装備はTouringでもオプション選択できますが、Limitedではアルミパッド付きペダルなどスバル車らしいデザインを楽しめます。
予算が許すなら「Premium S:HEV」系
ユーザーによっては、TouringやLimitedを「非力」と感じることも。長距離走行をするのであれば、パワー・加速力があり、燃費も向上しているPremium S:HEV系をお勧めします。
ただし、Limitedの4WD車とPremium S:HEVで新車時価格は約40万円異なります。両者の装備の差は小さいので「走行性能にどれだけのコストをかけるか」がポイントです。
「Touring」×オプションを選ぶ人も
基本的にはLimited以上のグレードをお勧めしますが、ユーザーのなかには「Touringに必要なオプションだけ付けてコストを抑える」という人もいます。特に、ブラック系塗装が好きな人はこの選択肢でも良いでしょう。
ただし、一定の快適装備を付けようとするとオプション価格が17万円以上になる可能性が高く、購入価格はLimitedと殆ど変わらなくなってしまいます。
クロストレックの中古車相場は?
クロストレックが発売されたのは2023年春で、中古で販売されているのは古くても2年落ち。中古車価格はまだまだ下がっていません。
2025年3月末時点の中古車相場(支払総額)は、概ね以下の通りです。
- Touring:約260万円~320万円
- Limited:約270~340万円
新車で購入する場合、Touringの車両価格は約300万円。これに諸費用などを加えると、乗り出し価格は310~320万円程度になると考えられます。新車より「わずかに安い」程度です。
走行性能とコスト重視ならXVもあり!
コスト重視で、且つスバルの走行性能の高さに魅力を感じているのであれば、クロストレックの先代モデルにあたるXVがおすすめです。
クロストレックとは安全装備や乗り心地に差があるものの、走行性能には大きな差がありません。ぜひ検討してみてください。
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