2022年1月まで販売されていたヴォクシー80系。ここでは、中古車相場やおすすめ年式、前期・後期の違いを画像付きで解説します。
中古車在庫情報
ヴォクシー80系・85系とは
モデル | ●系 | 販売期間 |
---|---|---|
3代目前期 | 80系、85系 | 2014年1月~2017年7月 |
3代目後期 | 80系、85系 | 2017年7月~2022年1月 |
4代目(現行) | 90系、95系 | 2022年1月~ |
ヴォクシー80系・85系とは、2014年1月~2022年1月まで販売されていた3代目ヴォクシーのことです。2017年7月のマイナーチェンジを境目に、前期・後期モデルに分かれます。
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Q. なぜ3代目なのに「80系」?
トヨタ車は初代モデルの型式番号に「10」がつき、そこから「10系」と呼ばれるのが一般的。しかし、ヴォクシーは「タウンエース」「タウンエースノア」から型式番号を引き継いだため、初代が60系、3代目が80系となりました。
Q. ヴォクシー80系と85系の違いは?
80系は2WD車を、85系は4WD車を指します。たとえば、3代目ヴォクシー最終モデル「ZS 煌Ⅲ」の型式番号は以下の通りです。
- 2WD車(ガソリン)…3BA-ZRR80W
- 4WD車(ガソリン)…3BA-ZRR85W
ヴォクシー80系のスペックと特徴
ここでは、ヴォクシー80系・85系(以下「80系」と表記)のサイズや燃費性能、特徴について解説します。
ヴォクシー80系の基本スペック
エンジン | 2.0Lガソリン車 | 1.8Lハイブリッド車 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
グレード | X | V | ZS | X | V | ZS |
JC08燃費 | 15.0-16.0km/L | 14.8-16.0km/L | 23.8km/L | |||
全長 | 4,695mm | 4,710mm | 4,695mm | 4,710mm | ||
全幅 | 1,695mm | 1,735mm | 1,695mm | 1,735mm | ||
全高 | 1,825mm [1,865mm] |
1,825mm [1,870mm] |
1,825mm |
80系ヴォクシーには、X/V/ZSと主に3つのグレードが存在しました。エアロ仕様のZSグレードは3ナンバー車です。
なお、燃費はJC08モードでの表記であり、現在使われているWLTCモードでは上記より2割ほど数値が低いと考えられます。
80系の特徴(70系との違い)
80系ヴォクシーは、2代目の70系と比べて以下の点が大きく変化しています。
- デザインが直線基調で鋭い外観に
- ヴォクシー初のハイブリッド車採用
- トヨタセーフティセンスCを初採用(2016年1月以降)
なお、同じ80系でも前後期でデザインや安全性能に違いがあります。詳しくは 後の章でご紹介しています。
中古車相場とおすすめ年式・モデル
ヴォクシーは、中古車市場でも比較的高値を維持しています。中古ならではのお得感ある買い物のために、相場等を把握しましょう。
ヴォクシー80系の中古車相場
ここでは、2024年10月末現在の年式別の中古車相場をご紹介します。
- 2016年式(前期)…150万円~250万円
- 2019年式(後期)…220万円~350万円
- 2021年式(後期)…250万円~400万円
なお、現行ヴォクシーの新車価格は約300万円~400万円(諸費用なし)です。
2019年式か2016年式がおすすめ
ヴォクシー80系は、高年式モデルを買うと新車価格との差が少なく、お得感がありません。一方で、低年式車だと安全性能が乏しいです。
おすすめは2019年式で、1月の改良以降のモデルは歩行者検知式の衝突被害軽減ブレーキを搭載しています。 安全性が最低限で良い場合は、トヨタセーフティセンスCを搭載している2016年式Vグレード以上をお勧めします。
リセール重視なら「煌」を選択
グレード・モデル選びは、以下の基準で行うと良いでしょう。
- 実用性重視で乗りつぶす:Vグレード
- 迫力系の見た目が良い:「煌」シリーズ
リセールバリューを考慮するなら「煌(きらめき)」シリーズがおすすめです。煌はZSグレードをベースとした特別仕様車で、高い人気を誇りました。現時点でも、2019年式(5年落ち)の煌Ⅱシリーズは150~200万円で買い取られるケースが多いです。
ヴォクシー80系前期・後期の違い
ここからは、前期(2014年1月~)と後期(2017年7月~)の違いを解説します。中古車選びの参考にしてください。
外観①フロントデザイン
※2016年式「ZS煌Ⅱ」と2018年式「ZS煌Ⅲ」
フロントデザインでは、以下のような点が異なります。
- フロントグリルの形状
- ヘッドライトの形状
- ハイビーム(後期はLED)
- ホイール(後期ZSガソリン車は16インチアルミホイール)
- ボディカラー(後期はイナズマスパーキングブラックガラスフレーク追加)
80系前期モデルに比べ、後期モデルは精悍な顔つきに変化。特に、エアロ仕様のZS系モデルは「ハ」の字を意識したスタイルとなり、迫力系ある印象に仕上がっています。
外観②リヤデザイン
※2016年式「ZS煌Ⅱ」と2018年式「ZS煌Ⅲ」
リヤデザインでは、以下のような点が変わっています。
- リヤコンビネーションランプの形状
- ランプ部分のメッキ
- リヤガーニッシュの形状
リヤデザインは、後期モデルの方がよりワイド感のある仕上がりになっています。
内装①内装デザイン
前期から後期で変化した点は以下の通りです。後期モデルの方が全体的に黒っぽく、高級感あるデザインに変化しています。
- ピアノブラック塗装を採用
- 天井の色はグレーからブラックに
- メーター部分に丸形リング採用
- ZSで専用内装色「ブラッドオレンジ&ブラック」追加
内装②快適装備
後期モデルでは、色や塗装以外にも以下のような装備が追加されています。
- 赤外線もカットするUVカットガラス
- シートバックテーブル
- USBポート2口(シフトレバー下)
- センターコンソールボックス(ハイブリッド車)
その他①安全性能
後期モデルでは、全車にクルーズコントロールが装備されています。
また、厳密には前後期の違いではないものの、2016年1月の一部改良で「トヨタセーフティセンスC」が初採用に。車両を検知する衝突被害軽減ブレーキなどが導入されています(※Xグレードのガソリン車はオプション設定)。
その他②便利機能
その他の便利機能として、後期モデルでは一部グレードに以下の2機能が搭載されています。
- バックドアイージークローザー
- パワースライドドア予約ロック機能
バックドアイージークローザーは、バックドアが半ドア状態でも自動で閉まる機能です。Vグレード以上で標準装備されています。
パワースライドドア予約ロック機能は、スライドドアのクローズ中に施錠操作を行い、クローズ後の施錠を予約する機能です。ドアが閉まりきる前に車両を離れられます。基本的には、全車標準装備です。
その他③静粛性と乗り心地
後期モデルでは、スライドドアにシールを追加して遮音性を向上。また、ボディ剛性を見直し、ショックアブソーバーも改良しているので、静粛性と乗り心地が向上しています。
流通台数が多いからこそ、よく比較を
ヴォクシー80系は人気が高く、だからこそ流通量も多いです。数が多いからこそ価格や車両状態にバラつきが出やすく、見極めは容易でありません。
候補が多くて迷う場合は、プロに相談してみましょう。