「プリウスの中古はやめた方がいい」と言われる理由と購入時の注意点

ハイブリッドシステムの故障やバッテリーの寿命が懸念される中古プリウス。ここでは「やめた方がいい」と言われる理由と中古で選ぶ際の注意点、おすすめモデル等をご紹介します。

中古プリウスは正しく選べば問題ない

プリウス中古の車両画像

「中古での購入はやめた方がいい」という意見もあるプリウス。しかしきちんと車両を選べば失敗のリスクは低く、車両価格もガソリン代も抑えることができます。

そもそも中古車は車両状態が一台ずつ異なります。低年式で整備されていない車両を選べば、プリウスに限らず失敗のリスクが高いです。反対に、高年式で整備もされていれば故障リスクは低く済みます。

流通量の多さで価格も安定傾向

プリウスは新車時価格の割に中古車相場が安いです。例えば2019年式のSツーリングセレクション(新車時価格298万1,000円)は、安いと総額200万円ほどで販売されています。

これは「故障しやすいから」という訳ではなく、流通量の多さが主な理由です。また近年のセダン人気の低迷やより新たなハイブリッド車及びプリウスの新型登場による価値減少なども影響しています。

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中古プリウスが「やめた方がいい」と言われる理由

中古車で不安なのが、故障や不具合によるトラブル。中古プリウスが「やめた方がいい」と言われる理由も、主にこうした故障などへの懸念によるものです。

特に理由1と2は、中古車選びの際に頭の隅に入れておくと良いでしょう。

1) 高い整備費用が見込まれるから

プリウスの優れた燃費性能は、複雑なハイブリッドシステムにより生み出されています。プリウスの新車時価格が高いのも、このシステムが一つの理由です。

ハイブリッドシステム関連の部品交換や修理は費用が高く、修理では20~30万円程度かかることも。ただしシステムの寿命は「走行距離15万km以上もしくは製造から15年以上」と言われています。きちんと整備をすれば、20万km以上乗れることもあります。

【ユーザーの口コミ】

「年間走行距離3万キロで7年間乗り、現在239,000キロになりましたが、燃費は22kmから24kmです。乗り始めた時は、25kmから28kmの燃費でした。片道35kmの通勤に使用していました。」(60代男性)

プリウスの口コミ評価をもっと読む|中古車のガリバー

2) バッテリー交換の費用が高いから

ハイブリッドシステムに関わる部分で特に注目されるのが、バッテリーです。プリウスには2種類のバッテリーが搭載されており、このうち大型の駆動用バッテリーは交換に10~20万円ほどかかります。

駆動用バッテリーの寿命の目安は「走行距離15万km前後もしくは製造から10年以上」です。ただし実際には、これより早く寿命を迎えたり、反対により長く使えたりします。

【関連記事】プリウスのバッテリー交換、費用と時期の目安を整備士が解説

3) 経年劣化で性能が低下するから

走行性能の高さや燃費の良さが魅力のプリウスですが、年数が経てばこれらの性能は落ちてきます。中古で買った場合、人によっては「思っていたより実燃費が悪かった」と落胆することもあるでしょう。

ただし経年劣化による性能低下は、プリウスに限らずどの車種でもあることです。こうした問題を当面回避したいのであれば、少しでも高年式で、走行距離も短い車両を購入しましょう。

4) 過走行の車両も多いから

走行性能が高く低燃費なプリウスだからこそ、購入者は中長距離を走行する人が多いです。そのためプリウスの中古車では、年式の割に走行距離の長い車両もしばしば見られます。

それでも実際には、年数相応の走行距離の車両も多いです。購入時は「1年あたり1万km」を目安に車両を選ぶようにしましょう。

5) 高額査定が期待できないから

人気が高いとはいえ、プリウスは中古での流通量が多いです。また近年はより新しく、燃費性能の優れたハイブリッド車が増えています。こうした背景から、プリウスのリセールバリューは特別高くありません。

特に「一度中古車として購入して数年後にまた売却」という場合、プリウスの年式はある程度古くなっているはずです。そのため売却時の高額査定は期待できないでしょう。

【リセール情報】プリウスのリセールバリューは?年式ごとの傾向を確認

「ロードノイズが大きい」という意見も
この他に、「プリウスはロードノイズがうるさい」という声もあります。ロードノイズは走行中にタイヤやボディから生じる騒音で、特に高速走行時に大きく感じられます。どの程度気になるかは個人によりますので、試乗などで確認すると良いでしょう。

プリウスユーザーの反応は?

ユーザーの反応を見ると、燃費の良さや静粛性の高さを高評価をする人が多いです。また故障に対する不満も殆ど見られません。他方で、車内の広さなどに対する不満の声があります。

燃費の良さは総じて高評価

プリウスに関して最もよく評価されているのが、やはり燃費性能です。実燃費はカタログ数値ほどではないものの、燃費面で不満を訴える意見は見られません。

「3代目プリウスのマイナーチェンジモデルを、2013年に購入しました。プリウスを購入した一番の理由は、なんと言っても燃費です。市街地においてガソリン1リットルあたり、25から26km走ります。」 (50代男性)

静粛性の高さを喜ぶ人も多い

前章ではロードノイズの騒がしさに触れましたが、こうした不満より静粛性の高さに満足している人の方が圧倒的に多いです。ただし、静かすぎて気づかれない点をリスクとして挙げる人もいます。

「何よりまず驚いたのが、静かさです。エンジンをかけていてもわからないほど無音なので、長時間乗っていても快適です。ただ、狭い道などで人が歩いているところを通りたいとき、静かすぎてなかなか気づかれないので、そこだけは気をつけないといけない点かなと思います。」(20代女性)

不評なのは車内の広さとリア視認性

ユーザーの評価は概ね良好でしたが、その中でマイナス意見として見られたのが、車内の狭さとリアの視認性の悪さです。荷物を多く積みたい人や運転初心者の場合は、注意しましょう。

「前がウイッシュだったため社内は狭く感じます。それと独特のフォルムのせいで後ろは見づらく、セダン型なので視界は低くと、乗り心地はいまいちと言わざる負えません。」(40代男性)

【口コミ】プリウスユーザーの口コミをもっと読む|中古車のガリバー

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中古プリウス購入時の3つの注意点

30系プリウスと50系プリウスの車両比較画像

プリウスに限らず、中古のハイブリッド車で気を付けたいのが「バッテリー状態」「車両の整備状態」「年式と走行距離のバランス」です。

1) バッテリー状態/交換歴を確認する

バッテリーの劣化具合は、燃費が一つの目安になります。カタログの燃費情報に比べて燃費計の数字が大幅に低ければ、バッテリーが劣化している証拠です。また販売員に依頼すると、劣化具合をチェックしてもらえることもあります。

低年式車を購入する場合は、バッテリーの交換歴の有無を確認しましょう。

2) 整備の履歴を確認する

クルマの整備記録は、「点検整備記録簿」を見れば分かります。前のオーナーが記録簿を保管していれば、販売員に依頼すると見せてもらえるはずです。

オイル交換や定期点検をきちんと行っているクルマであれば、同年式や同じような走行距離の車両より故障のリスクが低いです。

修復歴のある車両は購入しない
修復歴とは、クルマの骨格部分の修理・交換履歴のことです。修復歴がある車両はその後の走行性能や安全性能に問題を生じるリスクが高いため、購入を避けましょう。点検整備記録簿などを見れば、クルマの修復歴も分かります。また修復歴がある場合、中古車販売店はその旨を消費者に伝える義務があります。

3) 年式と走行距離のバランスを見る

前章でもご紹介したように、年式と走行距離のバランスは「1年あたり1万km」を目安にしてください。

走行距離が多少前後するのは構いませんが、年式の割に走りすぎていても、走行距離が短すぎていても、車両にとっては負荷が大きいです。年式の割に走行距離の短いクルマは長年放置されており、充分整備されていない可能性もあります。

中古のおすすめモデルと相場価格

ここからは、中古プリウスのおすすめのモデルと中古車相場をご紹介します。

コスト重視なら30系(3代目)

30系プリウスの車両画像

コスト重視で選ぶなら、歴代プリウスの中でも販売台数の多かった30系(2009年5月-2015年12月)がおすすめです。後期モデルの燃費は30.4~32.6km/L(FF、JC08モード)となっています。

中古車相場は2013年式で約80~120万円ほど。かなり安価ですが、30系の時点でかなりの低年式なので、できる限りマイナーチェンジ後の2013~2015年式を選びましょう。グレードは「Gツーリングセレクション」または「Sツーリングセレクション」がおすすめです。

【関連記事】プリウス中古車が安い理由と予算別のお勧めと選び方を解説

2009-2015年式のプリウスを見てみる

安全性や燃費重視なら50系(4代目)

50系プリウスの車両画像

安全性や燃費性能を重視するのであれば、2023年のフルモデルチェンジに伴い型落ちした50系(2015年12月~2023年1月)がおすすめです。 2018年12月のマイナーチェンジで安全性能が充実しているため、予算に余裕があれば2019年式以降を選ぶと良いでしょう。

中古車相場は2019年式で約230~280万円ほど。前期でも後期でも、グレードは最上位グレードの「Aプレミアムツーリングセレクション」がおすすめです。

【関連記事】プリウス50系前期・後期の違いまとめ!買うならどっち?

2016-2022年式のプリウスを見てみる

Q. プリウスPHVはお買い得?

プリウスの車両検索画面

※2024年4月28日時点ガリバー中古車在庫より

プリウスPHVも、中古車価格が下落しています。新型のプリウスZ(PHVモデル)の登場や、その他航続距離などが優れたライバル車などの登場が主な理由です。

カタログ値の一充電航続距離は68.2km。電気自動車で最も売れている日産サクラや三菱eKクロスEVの航続距離が80kmと考えると、近距離ユーザーには問題ない数値です。また充電がなくなっても、PHVモデルならガソリン走行ができます。

迷ったらプロに相談

中古車は一台ずつ条件が異なるからこそ、見極めが難しいです。「予算内で状態の良いクルマを買いたいけど、自信がない」という場合はプロに頼るのも良いでしょう。

ガリバーでは、お客さまの予算や希望条件に合う車両を提案する無料サービスをご用意しています。ぜひお気軽にご相談ください。

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プリウスのカタログ情報

トヨタ,プリウス
現行モデル
令和5年1月(2023年1月)〜現在
新車時価格
275.0万円〜460.0万円

プリウスの在庫が現在627件あります

以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。

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221616 編集部

世の中の自動車ニュースとは一味違う視点でスローニュースを発信。編集部員はクルマ初心者からクルマをこよなく愛するマニアまで幅広いメンバーで構成。全国のガリバーで売れている中古車や車のスタッフレポートなど、生の情報をお届け中。