外車のファミリーカーはおしゃれで人気です。今回は5人乗り、7人乗りでファミリーカーとしておすすめの外車を中心に紹介します。
外車における「ファミリーカー」
日本でファミリーカーというと、スライドドアを搭載した「車内空間の広いクルマ」を思い浮かべる人が多いです。
しかし「ファミリーカー」は特定のボディタイプを指す言葉でなく、乗車定員が決まっている訳でもありません。欧米諸国の場合、ファミリーカーといえばSUVやワゴンが一般的です。ただし最近はスライドドア搭載車など実用性重視のクルマを販売するメーカーも増えています。
Q. なぜ外車にはミニバンが少ないの?
日本ではファミリーカーの代表的存在であるミニバン。しかし海外では、以下のような理由からミニバンの需要が多くありません。
- 海外ではスライドドアに良い印象がない
- 家族以上の人数で乗る機会が少ない
ヨーロッパでは「スライドドア=商用車」のイメージが強く、アメリカでもミニバンのようなスライドドア搭載車は「所帯じみている」と思われがちです。またクルマは「最も身近な家族が乗れれば十分」であり、日本のように「親族で乗る」といった考え方もありません。
それでも魅力的な外車のファミリーカー
そもそも外車には、スライドドアや広々とした室内高を備えたクルマが少ないです。軽ハイトワゴンやミニバンのような実用性を期待するなら、国産車の方が良いでしょう。しかし外車は国産車にないデザイン性の高さを備えています。さらに天井部分に収納機能を備えたクルマや、走行性の高いクルマも多いです。
「ファミリーカーでも人と違ったクルマに乗りたい」という人は、以下でご紹介するクルマを検討してみてください。
※各車種の情報はガリバーの「自動車カタログ」より引用。価格等は加筆修正時の情報であり、今後モデルチェンジなどの理由で変更される可能性があります。
5人乗りのおすすめ外車5選
5人乗りのスライドドア搭載車はかなり限られていますが、先に述べた通り、外車ならデザイン性や走行性に優れたモデルが多くあります。
おすすめ①ルノー「カングー」
- 新車時価格:199.8万円~282万円
- 中古車相場:15万円~382万円
- サイズ:全長4,490㎜×全幅1,860㎜×全高1,810㎜
カングーは外車でも数少ないスライドドア搭載車で、天井部分をはじめとする収納機能が豊富です。バックドアは観音開きになっており、開けるときにスペースをとりません。また2列目シートの3席全てにヘッドレストが付いていて、車幅も広いので一人ひとり余裕を持って座れます。
2023年春にフルモデルチェンジし、外観は逞しくなり、大きさもサイズアップしています。トヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」より一回り大きいです。
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おすすめ②メルセデス・ベンツ「Bクラス」
- 新車時価格:384万円~582.6万円
- 中古車相場:9.8万円~508万円
- サイズ:全長4,425-4,430㎜×全幅1,795㎜×全高1,550-1,565㎜
コンパクトカーとミニバンの中間にあたるようなサイズ感のBクラス。運転しやすいサイズで、車高が高い分だけ乗り降りもしやすいです。また荷室も広いです。
ベンツの中では比較的安価なモデルですが、2019年のモデルチェンジで最新の装備を搭載し、予防安全装備も充実しています。軽やかな走りで乗り心地も良く、ファミリーカーらしい安定感を備えたクルマです。
おすすめ③BMW「2シリーズ アクティブツアラー」
※上記画像は先代モデルです
- 新車時価格:447万円~778.8万円(2シリーズ全体)
- 中古車相場:69万円~827万円(2シリーズ全体)
- サイズ:全長4,385㎜×全幅1,825㎜×全高1,580㎜
走行性の高さに定評のあるBMW。アクティブツアラーも例外でなく、ステアリングがとても軽く、加速力に優れています。またファミリーユースを意識したクルマなので、誰でも運転しやすいよう前方の視界も開けています。
アクティブツアラーは2022年にモデルチェンジしたばかり。ボディサイズは先代より一回り大きくなり、全長4,400㎜弱と運転しやすいサイズです。内装が上質で、インパネ部分にも先進性を感じられます。
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おすすめ④ボルボ「V60」
- 新車時価格:499万円~969万円
- 中古車相場:20万円~787万円
- サイズ:全長4,780㎜×全幅1,850㎜×全高1,435㎜
ステーションワゴンのV60は、全高こそ高くありませんが、全長や全幅に余裕があります。全長は大きめのMクラスミニバン(ホンダ「ステップワゴン」など)程度です。
V60の魅力は洗練された北欧デザインと先進性。ボルボは積極的にクルマの電動化を行っており、V60にもマイルドハイブリッドモデルとPHEVがあります。インフォテイメントシステムにはgoogleを採用。 予防安全装備も充実しています。「予算に余裕があり、先進的なクルマに乗りたい」という家族におすすめです。
おすすめ⑤フォルクスワーゲン「T-Cross」
- 新車時価格:278万円~370.8万円
- 中古車相場:168.9万円~380万円
- サイズ:全長4,115-4,125㎜×全幅1,760-1,785㎜×全高1,580㎜
T-Crossは国内での販売台数が多い外車SUVです。コンパクトサイズで運転しやすく、気軽に乗れます。車両価格が安く、エンジンも小さめなので維持費も抑えられます。
コンパクトなサイズ感でも後部座席の足元や頭上には比較的余裕があり、身長170㎝程度の男性でも楽に座れます。シートにはクッション性があり、座り心地も良いです。 鮮やかなボディカラーのバリエーションも魅力的です。
手軽さを求めるなら輸入コンパクトカーも
今回はSUVやステーションワゴン、ミニバンを中心におすすめ車種をご紹介しました。しかし「都市部で乗るから小型のクルマに乗りたい」といった場合は、コンパクトカーでも良いでしょう。以下の記事ではオシャレな輸入コンパクトカーをご紹介しています。
7人乗りのおすすめ外車5選
7人乗りでもスライドドア搭載車は限られています。しかし最近はシトロエン「ベルランゴ ロング」のように、国産ミニバンと遜色ないモデルも登場しています。
おすすめ①プジョー「5008」
- 新車時価格:404万円~591万円
- 中古車相場:29.8万円~519万円
- サイズ:全長4,640㎜×全幅1,840㎜×全高1,650㎜
5008は全モデル7人乗りのSUVです。外観は滑らかなボディラインを描いており、フランス車らしいオシャレな印象があります。コックピットはシンプルで直感的に使いやすいデザインです。
同じ全モデル3列シートのマツダ「CX-8」と比べると、3列目のシートがやや狭く、3列目へのアクセスもしにくいです。しかし2列目は中央の座席にもヘッドレストがあり、シートテーブルやエアコン吹き出し口を装備するなど高い居住性を誇ります。
おすすめ②シトロエン「ベルランゴ ロング」
※上記画像は5人乗りモデルです
- 新車時価格:312万円~423.1万円(ベルランゴ全体)
- 中古車相場:285万円~464.9万円(ベルランゴ全体)
- サイズ:全長4,770㎜×全幅1,850㎜×全高1,870㎜(ロングの場合)
ベルランゴ ロングは2023年1月18日に日本で販売を開始したばかり。元々は5人乗りのクルマですが、7人乗りモデルとして「ロング」が追加されました。
サイズはMクラスミニバン(トヨタ「ヴォクシー」など)とLクラスミニバン(トヨタ「アルファード」など)の中間程度。スライドドアを搭載し、天井部分にも収納スペースを有するなど実用性の高いクルマです。
おすすめ③フォルクスワーゲン「ゴルフ トゥーラン」
- 新車時価格:284.7万円~489.4万円
- 中古車相場:13万円~419万円
- サイズ:全長4,535-4,540㎜×全幅1,830㎜×全高1,670㎜
トゥーランも外車の中では人気の高いコンパクトミニバンです。全長は4,535-4,540㎜で、日本でいうコンパクトミニバンとMクラスミニバンの中間にあたります。
スライドドアを搭載していないものの、天井部分の収納やシートテーブル、後部座席のシートヒーターなど細かな気遣いを感じられる一台です。3列目を荷室とフラットな状態で収納できるため、乗車人数や荷物の多さに応じてシートアレンジもできます。
<関連記事>7人乗りステーションワゴン全車種紹介!選択肢は何がある?
おすすめ④BMW「2シリーズ グランツアラー」
- 新車時価格:447万円~778.8万円(2シリーズ全体)
- 中古車相場:69万円~827万円(2シリーズ全体)
- サイズ:全長4,585㎜×全幅1,800㎜×全高1,640㎜
2シリーズアクティブツアラーとともにファミリーユースを意識して造られているグランツアラー。アクティブツアラーは2列シート5人乗りですが、グランツアラーは3列シート7人乗りです。
BMWならではの走行性の高さは健在。車高がやや低いので実用性重視の家族には向きませんが、ミニバンでもオシャレで走行性の高いクルマを選びたい人におすすめの一台です。
おすすめ⑤メルセデス・ベンツ「Vクラス」
- 新車時価格:535万円~1218万円
- 中古車相場:35万円~1280万円
- サイズ:全長4,905-4,910㎜×全幅1,930㎜×全高1,930㎜
アルファードのような存在感が欲しい人なら、ベンツのVクラスも検討すると良いでしょう。大きく目立つベンツのロゴも含めて、存在感とブランド力が抜群です。
商用車をベースに造られているため、乗り心地はアルファードの方が上質です。一方で2列目と3列目を向かい合わせにできるシートアレンジなど、Vクラスならではの魅力もあります。 新車では車両価格が高いため、中古での購入も検討すると良いでしょう。
生産終了モデルのおすすめ外車2選
以下の2車種は生産を終了していますが、実用性の高さやデザイン性の高さでおすすめのモデルです。
おすすめ①フォルクスワーゲン「シャラン」
- 中古車相場:28万円~548万円
- サイズ:全長4,855㎜×全幅1,910㎜×全高1,750-1,765㎜
シャランはスライドドア搭載の3列シートミニバンです。サイズはデリカD:5に近く、やや大きめ。全幅も広いので、車内空間にゆとりがあります。2列目と3列目の両方を折りたたんで収納できるため、乗車人数や載せる荷物の量に合わせて自在に積載量を調整できるところもポイントです。
おすすめ②シトロエン「グランドC4ピカソ」
- 中古車相場:69万円~308万円
- サイズ:全長4,600㎜×全幅1,825㎜×全高1,670㎜
グランドC4ピカソは、かつてシトロエンから販売されていた3列シート7人乗りのクルマです。全長は約4600㎜でMクラスミニバンより少し小さく、車高もやや低め。スライドドアの搭載もありません。しかしデザイン性が高く、内外装もオシャレです。なおグランドC4ピカソは2列目と3列目の各シートにヘッドレストが付いています。
国産車より割安傾向のある輸入中古車
運送費などを考えると、外車はどうしても国産車より高価格になりがちです。さらに近年は戦争や円安の影響で車両価格が大きく値上がりしています。
中古車の場合、外車は国産車に比べて割安になることも多いです。そもそも中古車は需要と供給のバランスで相場価格が決まるため、よく売れやすい国産車の方が相場価格も高い傾向があります。「外車でオシャレなファミリーカーが欲しいけど、コストも抑えたい」という人は、中古での購入も検討してみましょう。