フォルクスワーゲン ポロ 対 ルノー ルーテシア  輸入コンパクトカー比較

自動車ニュース / ガリバー

2022.8.5

フォルクスワーゲン ポロ 対 ルノー ルーテシア  輸入コンパクトカー比較

※本記事内に安全装備への言及がありますが、安全装備には作動条件や限界があります。機能を過信せず、安全運転を心がけましょう。

ポロ対ルーテシア

2022年6月、ポロはマイナーチェンジを果たし、ルーテシアはハイブリッドシステムを搭載して、同時期に発売された。両車はBセグメントコンパクトカーであり、輸入車のなかでも人気の車種と、共通点が多い。今回は走行性能を中心に両車の違いを比較したので是非購入の検討材料にして欲しい。

この記事の目次 CONTENTS
フォルクスワーゲン ポロの特徴
ルノー ルーテシアの特徴
輸入車の中では、圧倒的な燃費競争力を得たルーテシア
まだまだ高価な価格設定
燃費性能の比較が値引きの鍵
完成度の高いポロ。官能的なルーテシア
それぞれ一長一短
一定レベルに達しているのは、ポロの2グレードのみ
魅力的なE-TECHハイブリッド
両車、あまり期待できない状態
燃費重視なら、おすすめはルーテシアE-TECHハイブリッド
フォルクスワーゲン ポロ 価格・スペック
ルノー ルーテシア 価格・スペック

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

フォルクスワーゲン ポロの特徴

ポロ ポロ

フォルクスワーゲン ポロは、ゴルフ同様日本でも長い歴史を刻んできたモデルだ。
初代ポロは1975年に登場した。現行モデルは6代目で2018年にデビューし、2022年6月にマイナーチェンジが施されている。

ポロが属するBセグメントカテゴリーは、全長4m前後のモデルが中心だ。ライバル車には以下が挙げられる。

【欧州】

  • ルノー ルーテシア
  • プジョー208

【日本】

  • トヨタ ヤリス
  • トヨタ アクア
  • 日産 ノート
  • 日産 オーラ

ポロは、日本でも扱いやすいコンパクトなボディサイズで、かつ優れた走行性能を誇る点が支持されてきた。コンパクトカーとして低燃費化されてきたものの、ハイブリッド機能は持たないため、燃費では大差が付いている。
それでもポロの人気は衰えることはなかった。マイナーチェンジ直前の2021年でも販売台数は7,075台、輸入車販売台数ランキングでは7位に入っている。フルモデルチェンジ直後の2018年は、ランキング4位という功績を残した。

ルノー ルーテシアの特徴

ルーテシア

ルーテシア

ルノー ルーテシアは、1991年に日本で発売が開始された。日本ではルーテシアと呼ばれるが、欧州ではクリオと呼ばれている。
5代目となる現行ルーテシアは、2020年に登場した。ルーテシアもBセグメントのコンパクトカーで、ポロとはライバル関係にある。

このルーテシアには、上級小型車用プラットフォーム(車台)であるCFM-Bが採用された。ルノー、日産、三菱のアライアンスにより開発されたプラットフォームで、日産ではノートなどに使われている。

ルーテシアは、いかにもフランス車らしいキレイなデザインと、キビキビした走りが魅力。欧州では人気が高いが、日本ではルノーの販売店が少ないなど、営業力の差が如実だ。そのためポロとは販売台数で大きな差がついている。

ルーテシアは当初、ガソリン車のみの設定だったが、2022年6月にルノーが独自開発したハイブリッドシステムであるE-TECHが投入された。現在では、輸入車唯一のフルハイブリッドとなった。その結果、輸入車Bセグメントモデルの中では、トップの燃費値となり圧倒的な競争力を得ている。

輸入車の中では、圧倒的な燃費競争力を得たルーテシア

1.燃費比較 

ポロの評価 2.5
ルーテシアの評価 3.5

フォルクスワーゲン ポロと、ルノー ルーテシアの燃費は以下の通り。(すべてWLTCモード)

ポロ 1.0Lターボ車 17.1km/L
ルーテシア 1.3Lターボ車 17.0km/L
ルーテシア 1.6L E-TECHハイブリッド車 25.2km/L

ガソリン車同士の燃費を比較すると、排気量が大きいルーテシア1.6Lターボの燃費と、ポロ1.0Lターボの燃費がほぼ同等となった。1.6Lターボの方が出力が大きいことを加味すると、ルーテシアのエンジンはなかなか優れている。
だが両車共に、マイルドハイブリッドシステムなどの電動化技術は投入されていない。世界的にカーボンニュートラルを目指している昨今、なかなか選びにくいパワーユニットともいえる。

1.6L E-TECHハイブリッド車の燃費は、ガソリン車と比べると優れた燃費値になっている。ルノー車らしく、ドッグクラッチミッションを使ったダイレクト感ある走行フィールと、高速域での低燃費を重視したシステムだ。国産ハイブリッド車は高速域での燃費がやや苦手なのに対し、速度域が速い欧州車らしさが際立つハイブリッドシステムといえる。燃費視点で見ると、輸入車の中で圧倒的な競争力を得たことになる。逆にポロは、このままではジリ貧傾向になるだろう。

ちなみに、トヨタ ヤリスハイブリッドの燃費は35.4~36.0km/L(WLTCモード)だ。さすがに国産Bセグメントのコンパクトカーには、大差を付けられている。

まだまだ高価な価格設定

2.価格比較

ポロの評価 2.5
ルーテシアの評価 3.0

フォルクスワーゲン ポロとルノー ルーテシアの価格は以下の通りだ。

エントリーモデル ハイエンドモデル
ポロ ガソリン車 2,572,000円(Active Basic) 3,299,000円(R-Line)
ルーテシア ガソリン車 2,669,000円(インテンス) 2,899,000円(インテンス テックパック)
ルーテシア ハイブリッド車 3,290,000円(E-TECH ハイブリッド) 3,440,000円(E-TECH ハイブリッド レザーパック)

ポロ、ルーテシア共にガソリン車の価格帯は、国産ハイブリッド車並みとやや高価だ。
ガソリン車同士の比較では、ポロのエントリーグレードであるActive Basicが安価に見える。だが以下が装備されていない簡素仕様であり、価格訴求用のグレードといえる。

  • 全車速追従式クルーズコントロール
  • フォグランプ
  • アルミホイール
  • スマートエントリー&スタートシステム

ポロTSI Activeもオプション設定が多く、装備はシンプルである。満足な装備といえるのはStyleからで、価格は3,245,000円だ。

ルーテシアのインテンステックパックは、ポロのStyleと比べると、やや装備面で物足りない部分もある。が、まずまずの買い得感がある価格と言えそうだ。

ポロStyleの価格になると、ルーテシアE-TECH ハイブリッドの価格とほぼ同等になる。こうなると、ポロStyleの方が装備面でやや充実しているものの、ハイブリッドシステムが手に入るルーテシアE-TECHが魅力的に見えてくる。

両車共に使用燃料はハイオクガソリンだ。ガソリン価格高騰が続く中、少しでも燃料費を安価に抑えたいのなら、ハイブリッドシステムを持ち低燃費なルーテシアE-TECHは価値がアップする。

燃費性能の比較が値引きの鍵

3.購入時の値引き術

ポロの評価 3.5
ルーテシアの評価 3.0

2022年8月現在、フォルクスワーゲン ポロはマイナーチェンジ直後で、ルーテシアはハイブリッド車を追加したばかりだ。しかも、コロナ禍による部品・半導体不足に加えて円安が進んでいる。こうなると、値引きを引き出すには難しい環境になっている。

何もしないと値引きはほぼゼロになる可能性が高い。値引きを引き出すためには両車を競合させることが重要だ。
ポロが本命なら、必ずルーテシアと競合させたい。装備を比べるのではなく、ルーテシアのハイブリッドによる低燃費性能を比較させ、値引きを引き出したい。ポロはマイルドハイブリッドシステムも付いていないので、燃費を武器に揺さぶりをかければ大幅値引きも期待できそうだ。

ルーテシアは、このクラスでは輸入車唯一のハイブリッド車だ。輸入車同士で競合させても、あまり値引きを引き出せない可能性がある。そのため、国産ハイブリッド車の最上級グレードと競合させてみるといいだろう。国産車であれば、最上級グレードになると装備も燃費も優れているため、値引き勝負に出てくる可能性が高い。ヤリスやアクアだけではなく、同じプラットフォームを使う日産オーラなどもお勧めだ。

昨今、全世界的に納期が長期化している。そのため、下取り車がある場合、値引き額のアップに加え下取り車の価格アップも交渉材料としたい。交渉前には買取り専門店で必ず査定して、下取り車の適正価格を知ることが重要である。その上で交渉しないと、最初から低い価格が提示されているかもしれないからだ。さらに、納車までに車検が切れる場合などは、代車の無料貸与などの交渉も積極的にするとよい。

完成度の高いポロ。官能的なルーテシア

4.デザイン比較

ポロの評価 4.5
ルーテシアの評価 4.5

ポロの外観 ポロの外観

フォルクスワーゲン ポロの外観デザインは、マイナーチェンジでかなり改良された。

ポロのフロントフェイス ポロのフロントフェイス

フロントフェイスには、LEDヘッドライトとデイタイムランニングライト、それぞれのLEDストリップがヘッドライトの下縁に沿って縁取られ、ユニークなシグネチャーを形成している。この2本のLEDストリップのうち上部の長いストリップは、ラジエーターグリルのLEDクロスバーと光学的に接続され、より洗練されたフロントフェイスなった。精悍さはそのままに、より個性が与えられている。全体的に押し出し感もアップした。

ポロのリヤエンド ポロのリヤエンド

リヤビューは、ひと目で違いが分かる。1クラス上のゴルフのような新デザインLEDテールランプを採用している。
こうしたデザイン変更により、マイナーチェンジモデルより全長が10~25mm伸びている。

ルノーの外観 ルノーの外観

ルノー ルーテシアのデザインは、なかなかエモーショナルで個性的だ。

ルノーのフロントフェイス ルノーのフロントフェイス

フロントフェイスは、コンパクトカーながら大きく迫力あるフェイスとなった。ギョロっとした大きく睨みの効いたヘッドライトと、滑らかな曲線を描くボンネットのラインは、とても美しい。

さらに、フロントバンパー両端に装備されたエアディフレクターは、フロントタイヤが引き起こす空気抵抗を抑え、燃費を向上させる機能も持つ。

ルノーのリヤエンド ルノーのリヤエンド

リヤビューも秀逸だ。絞り込んだキャビンからショルダー、バンパー下部へとワイドになっていく台形シルエットで、ドッシリとした安定感のあるシルエットをもつ。回り込むようなボディサイドに設置されたリヤコンビネーションランプも、立体感ある造形で高級感がある。

ポロとルーテシアのデザインは、目指す方向が異なる。ポロは、エモーショナルなデザイン要素は少なく、カッチリとした完成度が高いデザインだ。質実剛健といった印象で、優れた性能をもつ道具感が伝わってくる。

ルーテシアのデザインは、エモーショナルだ。ダイナミックながら、繊細さも放つシルエットをもつ。ドキドキしてテンションが上がるようなデザインだ。両車、方向性が異なるが甲乙つけがたい。

それぞれ一長一短

5.室内空間と使い勝手

ポロの評価 3.5
ルーテシアの評価 3.5

フォルクスワーゲン ポロとルノー ルーテシアのボディサイズ・ホイールベースは以下の通りだ。

全長×全幅×全高 ホイールベース
ポロ 4,085mm ×1,750mm ×1,450mm 2,550mm
ルーテシア 4,075mm×1,725mm×1,470mm 2,585mm
ポロのフロントシート ポロのフロントシート
ポロのリヤシート ポロのリヤシート

ポロとルーテシアのボディサイズに大きな差はないが、室内はややポロの方が広い。左右の広さと後席の足元に若干差がある。

ルノーのフロントシート ルノーのフロントシート
ルノーのリヤシート ルノーのリヤシート

狭い駐車場などでの扱いやすさの指標になる最小回転半径は、ポロが5.1mでルーテシアは5.2mである。両車共に、この最小回転半径はやや大きい。このクラスでは5mを切ってほしいところだ。1クラス上のゴルフでも5.1mとなっている。

ポロの荷室 ポロの荷室
ルノーの荷室 ルノーの荷室

荷室容量は、ポロが351L、ルーテシアが391Lだ。荷室容量では少々差がついた。

ポロのインパネ ポロのインパネ
ルーテシアのインパネ ルーテシアのインパネ

ポロのインパネには見やすい大型10.25インチTFT液晶ディスプレイを採用している。対するルーテシアは7インチと小さい。

ポロのメーター ポロのメーター
ルーテシアのメーター ルーテシアのメーター

ポロのデジタルメータークラスターは、ナビのマップなど多くの情報を選択し表示できる。こうした機能は、ポロがルーテシアを上回る。

一定レベルに達しているのは、ポロの2グレードのみ

6.安全装備の比較

フォルクスワーゲン ポロの自動ブレーキは、歩行者と自転車に対応している。基本的な安全装備は、ほぼ標準装備化されている。だが運転支援機能などがグレードによって差が付いているのは残念なポイントだ。
エントリーグレードのActive Basicの場合、以下の機能はオプションでも選択できない。

  • 後側方車両接近警報(車線変更時に役立つ)
  • パークディスタンスコントロール(アクセルとブレーキの踏み間違えによる衝突リスクを軽減する)
  • リヤトラフィックアラート(バックでの出庫時などで後方から接近する車両との衝突を回避・被害軽減する)

Activeでも上記機能はオプション選択出来ないが、運転支援機能に関しては選択肢が増える。十分な安全装備となるのは、StyleとR-Lineだ。

ルノー ルーテシアの自動ブレーキも、歩行者と自転車を検知する。ルーテシアの場合、グレード間でポロほど予防安全装備や運転支援機能に差はないものの、少しずつ異なる。
ポロの一部のグレードのみ付く以下の機能は、ルーテシアなら全車標準装備されている。

  • 後側方車両接近警報
  • 全車速追従式クルーズコントロール

逆にルーテシアには、以下の機能が用意されていない。

  • パークディスタンスコントロール(アクセルとブレーキの踏み間違えリスク軽減)
  • リヤトラフィックアラート

なおルーテシアのガソリン車は、レーンキープアシストが非装着と、やや物足りない設定となっている。

機能面では両車共に少々微妙な設定だ。十分に満足できるレベルとなるのは、ポロのStyleとR-Lineくらいだろう。

ちなみに、同じBセグメントのコンパクトカーであるトヨタ ヤリスは、右左折時の歩行者、右折時の対向車などに対応する自動ブレーキをもつ。ポロ、ルーテシア共に、更なる進化が欲しい。

魅力的なE-TECHハイブリッド

7.走行性能の比較

ポロの評価 3.5
ルーテシアの評価 4.0

ポロのエンジンルーム ポロのエンジンルーム

フォルクスワーゲン ポロの走行性能は、マイナーチェンジで大幅に洗練された。デビュー当時は、ゴツゴツとしたやや荒い乗り心地で、3気筒エンジン特有の振動でフロアが震えていた。
しかし、マイナーチェンジで走行性能は一気に改善された。サスペンションは硬めだがシットリとした快適な乗り心地となった。3気筒エンジンの振動も消えた。

マイナーチェンジによって、ポロの魅力は一気に上がった。剛性感タップリのボディとサスペンションの恩恵で、カーブをビタっと安定した姿勢で駆け抜ける。旋回中にわざと大きくステアリングを切っても、破綻するような兆候は一切感じない。それどころか、グリグリとノーズが入っていく。ステアリング操作に対する正確無比な反応は、まさにフォルクスワーゲン車といえるもの。この安心感は特別だ。

唯一の惜しい点がエンジンである。直3 1.0Lターボエンジンの出力は95ps&175Nmだ。最大トルクは十分だが、市街地でのストップ&ゴーや登りの山道ではややストレスを感じやすい。
ターボエンジンは、どうしてもターボラグがある。市街地でのストップ&ゴーでは、アクセル操作に対する無反応時間が頻繁に起きる。これは排気量が1.0Lと小さいことやターボラグによるものだ。
信号が青にかわりアクセルを踏むシーンでは、加速までに一瞬の間があってからグオォーと勢いが増す。登りの山道も同じで、とくに急カーブで速度が遅いときには一瞬「クルマがアクセル操作通りに進まない?」と感じるくらいだ。マイルドハイブリッドシステムを投入して、低速域でのアクセルレスポンスの改善して欲しいところだ。
ある程度速度が出ていれば、それほど気にならなくなる。

ルノーのエンジンルーム ルノーのエンジンルーム

ルノー ルーテシアのガソリン車は、1.3L直4ターボだ。ポロより300ccも排気量が大きいので、ストップ&ゴーなどでのターボラグはそれほど感じない。むしろ、ポロとは逆でかなり速い。出力は131ps&240Nmとパワフルだ。
このエンジンはトルクで速度を上げるタイプである。レヴリミットまで回しても、パンチのある加速はしない。いわゆるダウンサイジングターボエンジンのキャラクターだ。

1.6L E-TECHハイブリッドは、1.6Lエンジンの出力が91ps&144Nmだ。このエンジンに、49ps&205Nmのモーターが組み合わされている。
このシステムは、なかなか独創的だ。レーシングカーにも採用されるドッグクラッチミッションを使う。エンジン側に4速、モーター側に2速のギヤをもち、計12通りの組み合わせを走行状況に合わせて使用する。変速がとてもスムースなのも特徴だ。

1.6L E-TECHハイブリッドは、低速域の約40km/hまでは、ほぼモーターで走行する。80km/h位までは、モーターとエンジンで走行し、約80km/h以上では、ほぼエンジンで走行する。ただし、よりパワーが必要な場合、モーターの出力もプラスされる。
低速域はモーターのみで走行するので、速度の遅い市街地などでは静粛性も高く低燃費も期待できる。中速域になるとエンジンが頻繁に始動するようになるのだが、エンジン音は遠くで聞こえるような感じで、意外なほど静粛性も高い。高速域では、ほぼエンジンの出力で走行する。シリーズハイブリッド車は、低速域での燃費に優れるが、高速域ではモーターの効率が悪く燃費が悪化する。
E-TECHハイブリッドは、低速域を高効率なモーターが担い、高速域ではエンジンがメインとなり燃費を向上させる。高速移動が多い欧州のハイブリッドシステムだ。また、ドッグクラッチミッションもダイレクト感があり好印象だった。
ハンドリングは、なかなかクイックだ。ガソリン車はカッチリした乗り味で、カーブでもあまり車体は傾かず、軽快で気持ち良い走りが可能だ。

E-TECHハイブリッドは、ガソリン車に対して車重が110kg重い。その影響もあるのか、乗り心地はガソリン車よりしなやかな印象だ。
ハンドリングの安定感という面では、ポロがやや勝る印象。しかし、パワーユニットに関しては、ルーテシアの1.3Lターボ、E-TECHハイブリッド共にやや上回っている。

両車、あまり期待できない状態

8.リセールバリュー比較

ポロの評価 3.0
ルーテシアの評価 4.0

フォルクスワーゲン ポロとルノー ルーテシアは、Bセグメントのコンパクトカーだ。世界的にSUV人気が高く、こうしたベーシックなコンパクトカーの人気は徐々に下がっている。そのため、両車共に高リセールバリューはあまり期待できない状況だ。逆に、リセールバリューが低いということは、中古車価格は安価ということになる。

現行ポロの2019年式中古車相場は、140~190万円程度だ。新車価格は約210~300万円なので、新車価格の約63~67%にまで落ちている。新車の納期が長期化したことで、高年式の中古車価格が上がっている中、中古のポロは買い得感のある価格帯になっている。こうした傾向はルーテシアも同様だ。
ポロでより高いリセールバリューが期待できるグレードは、R-Lineだ。このグレードは、スポーティな専用エアロやスポーツサスペンションなどが標準装備されている。日本マーケットでは、こうしたスポーティなグレードの人気が高いため、リセールバリューも高くなる。
ルーテシアでは、スポーティな専用グレードの設定が無いため、どのグレードも同等レベルのリセールバリューとなる。ガソリン車であれば装備の充実したインテンステックパック、E-TECHハイブリッドレザーパックが若干高めになるだろう。
今後の新車販売の動向次第だが、E-TECHハイブリッドの販売が好調であれば、E-TECHハイブリッドのリセールバリューは、よりアップする可能性がある。

燃費重視なら、おすすめはルーテシアE-TECHハイブリッド

9.まとめ・総合評価

日本マーケットでは、ハイブリッド車がスタンダードだ。EVの軽自動車も登場し、世界的にもクルマの電動化が進んでいるマーケットである。
ガソリン価格高騰が話題の近年だと純ガソリン車のポロは、なかなか選びにくいかもしれない。
燃費面でポロとルーテシアを比較した場合、選択肢として残るのはE-TECHハイブリッドだろう。ただし、輸入コンパクトカートとしてデザインや走行性能で魅力が異なる両車なので実際に試乗をしてみて判断したいところだ。

輸入車が欲しいが燃費が気になる人は、こちらの燃費ランキングも参考にしてほしい。

ポロ ルノー
総合得点(40点満点) 26.5 28.5
1.燃費 2.5 3.5
2.価格 2.5 3.0
3.購入時の値引きしやすさ 3.5 3.0
4.デザイン 4.5 4.5
5.室内空間と使い勝手 3.5 3.5
6.安全装備 3.5 3.0
7.走行性能 3.5 4.0
8.リセールバリュー 3.0 4.0

フォルクスワーゲン ポロ 価格・スペック

フォルクスワーゲン ポロ価格

ポロ TSI Active Basic 2,572,000円
ポロ TSI Active 2,821,900円
ポロ TSI Style 3,245,000円
ポロ TSI R-Line  3,299,000円

フォルクスワーゲン ポロ スペック

代表グレード ポロTSI R-Line
全長×全幅×全高 4,085mm×1,750mm×1,450mm
ホイールベース 2,550mm
定員 5名
車両重量 1,190kg
タイヤサイズ 215/45R17
最小回転半径 5.1m
サスペンション(フロント/リヤ) ストラット/トレーリングアーム
エンジン型式種類 DLA型直3DOHCターボ
排気量 999cc
最高出力 70kW<95PS>/5,000-5,500rpm
最大トルク 175N・m<17.9kgf・m>/1,600-3,500rpm)
ミッション 7速DSG
WLTCモード燃費 17.1km/L

ルノー ルーテシア 価格・スペック

ルノー ルーテシア価格

ルーテシアE-TECH ハイブリッド レザーパック 3,440,000円
ルーテシアE-TECH ハイブリッド 3,290,000円
ルーテシア インテンス テックパック 2,899,000円
ルーテシア インテンス 2,669,000円

ルノー ルーテシア スペック

代表グレード ルーテシアE-TECH ハイブリッド レザーパック
全長×全幅×全高、ホイールベース 4,075mm×1,725mm×1,470mm、2,585mm
定員 5名
車両重量 1,310kg
タイヤサイズ、最小回転半径 205/45R17、5.2m
サスペンション(フロント/リヤ) マクファーソン/トーションビーム
エンジン型式種類、排気量 H4M型直4DOHC、1,597cc
最高出力 67kW<91PS>/5,600rpm
最大トルク 144N・m<14.7kgf・m>/3,200rpm
メインモーター最高出力 36kW<49PS>/1,677-6,000rpm
メインモーター最大トルク 205N・m<20.9kgf・m>/200-1,677rpm
サブモーター最高出力 15kW<20PS>/2,865-10,000rpm
サブモーター最大トルク 50N・m<50.1kgf・m>/200-2,865rpm
ミッション ドッグクラッチ マルチモードAT
WLTCモード燃費 25.2km/L