この記事の目次 CONTENTS
売れ行き好調のヤリスクロス
ヤリスクロスのサイズと使い勝手
ライバルの「C-HR」「ヴェゼル」と比較
【結論】少人数+荷物多めならヤリスクロス!
燃費や乗り心地も含めた検討を

ライター紹介

 

221616 編集部

世の中の自動車ニュースとは一味違う視点でスローニュースを発信。編集部員はクルマ初心者からクルマをこよなく愛するマニアまで幅広いメンバーで構成。全国のガリバーで売れている中古車や車のスタッフレポートなど、生の情報をお届け中。

売れ行き好調のヤリスクロス

トヨタ ヤリスクロス

ヤリスクロスは2020年に販売開始となったコンパクトSUVです。
トヨタのSUVラインナップの中ではライズに次いで小さいサイズで、都市部の生活でも使い勝手が良いことから人気を集めています。価格も100万円台~200万円台と比較的お手頃。さらにハイブリッドモデルはライバルと比べても燃費性能が優れており、経済性の高さも人気要因の一つです。国内のSUV販売台数ランキングでも長い間上位に留まり続けています。

夏には一部改良モデルが登場すると発表されており、さらなる進化を期待できるヤリスクロス。今回はそののサイズ感と使い勝手について解説します。

ヤリスクロスのサイズと使い勝手

ヤリスクロスのサイズと使い勝手を「全体的なサイズ感」「キャビン(室内)」「荷室」「シートアレンジ」に分けてチェックしていきます。

※数値はカタログまたはメーカー計測値を引用
※参考モデル:ヤリスクロス Z 1.5L CVT 2WD

全体的なサイズ感

ヤリスクロス全幅記載正面

ヤリスクロス 正面(全幅記載)

ヤリスクロス サイズ側縁

ヤリスクロス 側面(全長・全高記載)

全長 4,180mm
全幅 1,765mm
全高 1,590mm
最低地上高 170mm

ヤリスクロスはコンパクトSUVの中でも比較的小さいクルマです。一般的に、コンパクトSUVとは全長4,400mm以下のSUVを指しますが、ヤリスクロスの全長はそれより220mmも短いです。サイズがコンパクトな分、どこでも運転しやすいというメリットがあります。

しかし、小さいとはいっても軽自動車やコンパクトカーほどではありません。特に注意したいのが全高と全幅です。
都市部の店舗や集合住宅に設置されている機械式駐車場の中には、全高1,550mm以下、全幅1,700㎜以下といったサイズ制限が設けられている場所もあります。そのため機械式駐車場を利用する場合は駐車可能な高さを確認する必要があります。

キャビン(室内)

ヤリスクロスの運転席
ヤリスクロスの後席
室内長 1,845mm
室内幅 1,430mm
室内高 1,205mm

運転席と助手席はある程度広いものの、後部座席の広さには課題があります。
ヤリスクロスは室内高がやや低く、特に後部座席は荷室にかけて湾曲しています。そのため身長170㎝程度の人が座ると天井まで拳1つ分程度しかスペースがありません。足元も170㎝の人で拳2つ分程度の空き具合です。

荷室

ヤリスクロス 荷室サイズ記載

ヤリスクロスの荷室サイズ
※荷室高さはデッキボード下段時が850mm、デッキボード上段時に732mm。

荷室長 820mm
荷室幅 1,400mm
荷室高 732mm~ 850mm
積載量 390L

ヤリスクロスの強みは荷室の広さです。
荷室の積載量は390L。これはヤリスクロスより一回り大きいホンダ/ヴェゼルとほぼ同じ容量です。このサイズの荷室なら、以下のようなものが置けます。

  • 9型のゴルフバッグ2つ
  • 大型のスーツケース2つ
  • ベビーカー(折り畳み)1台

例えばゴルフバッグの場合、クラブが14本程度入るサイズのものが2つ入ります。またスーツケースなら、一週間以上の旅に使う大型のもので2つ分、2泊~4泊程度の旅に使うものなら3つ荷室に納まります。

シートアレンジ

アウトドア好きにとってさらに嬉しいのが、シートアレンジの豊富さです。
ヤリスクロスはリアシートを分割してシートアレンジをすることができます。分割方法はグレードによって異なり、廉価グレードは4:6分割、上級グレードは4:2:4分割です。
リアシートをアレンジすれば、以下のような使い方ができます。

  • リアシートを1席分倒してスノーボードの板を置く
  • 後部座席中央(アームレスト)を倒してスキー板を置く
  • リアシートを全て倒して自転車を2台置く

長さが1,400mmを超えてしまうようなスキー板やスノーボードの板も、リアシートの一部を倒せば置くことができます。また自転車のような高さのあるものも積めるのは大きなメリットです。ルーフレールを購入する必要もなく、使い勝手が良いでしょう。

ライバルの「C-HR」「ヴェゼル」と比較

ここからはヤリスクロスとともに購入候補として迷いやすい、C-HR(トヨタ)とヴェゼル(ホンダ)とのサイズを比較していきます。

※数値はカタログまたはメーカー計測値を引用
※参考モデル:ヤリスクロス Z 1.5L CVT 2WD、C-HR G-T CVT 2WD、ヴェゼルe HEV Z FF

トヨタ C-HR

トヨタ「C-HR」

ヴェゼル

ホンダ「ヴェゼル」

全体的なサイズはヤリスクロスが最も小さい

  ヤリスクロス C-HR ヴェゼル
全長 4,180mm 4,385mm 4,330mm
全幅 1,765mm 1,795mm 1,790mm
全高 1,590mm 1,565mm 1,580mm
最低地上高 170mm 155mm 195mm

全体的なサイズを比較すると、サイズはヤリスクロスが最もコンパクトです。
高さはわずかにヤリスクロスが高いものの、使い勝手の差はありません。デザイン性として好みかどうかの違いです。

キャビンの広さはヴェゼルよりやや劣る

  ヤリスクロス C-HR ヴェゼル
室内長 1,845mm 1,800mm 2,010mm
室内幅 1,430mm 1,455mm 1,445mm
室内高 1,205mm 1,210mm 1,225mm

キャビンの広さを比較すると、ヤリスクロスとC-HRはあまり変わりません。しかしヴェゼルとは大きな差があります。
特に差が大きいのは後部座席です。ヤリスクロスやC-HRの足元は、身長170㎝の人が座ると拳2つ分程度しか余りません。しかしヴェゼルは後部座席も足元に大きなゆとりがあります。高さについても、ヴェゼルのリアシートがややリクライニングしていることもあって、ヴェゼルの方が余裕があります。

荷室はやはりヤリスクロスが広い

  ヤリスクロス C-HR ヴェゼル
荷室長 820mm 770mm 800mm
荷室幅 1,400mm 1,100mm 1,180mm
荷室高 732~850mm 675mm 830mm
積載量 390L 318L 393L

荷室の広さはヤリスクロスとヴェゼルが同等の広さです。
ヤリスクロスとヴェゼルを比べると、全体的なサイズや後部座席の広さはヴェゼルが上回ります。ヴェゼルはその大きさを後部座席の快適さに活かしたデザインです。一方、ヤリスクロスはボディをコンパクトにまとめ、荷室の広さを重視しています。

【結論】少人数+荷物多めならヤリスクロス!

ここまでヤリスクロスのサイズについてまとめました。その特徴を考えると、ヤリスクロスは以下のような人におすすめです。

  • 普段は1人か2人で乗ることが多い
  • SUVに乗りたいが、都市部に住んでいる
  • アウトドアや買い物で荷物を積むことが多い

後部座席の狭さを考えると、日常的に後部座席を使う人にはあまりおすすめできません。しかしコンパクトなボディは道幅の狭い場所でも運転しやすいというメリットがあります。そのため「普段は1人か2人で乗り、かつアウトドアや買い物で荷物を積む」という人におすすめです。

燃費や乗り心地も含めた検討を

今回はヤリスクロスのサイズに着目して解説をしました。しかしクルマは日々乗るものなので、維持費や乗り心地を考えることも大切です。

以下のページでは、ヤリスクロスとライバルのヴェゼルをより細かく比較しています。燃費やリセールバリューなど、サイズ以外に気になる点もぜひ確認してみてください。