カローラクロスとヴェゼルは新車価格が200万円台と価格面でも魅力的なSUVだ。
同価格帯ではあるが、ヴェゼルはカローラクロスの1クラス下のBセグメントSUVである。今回はクラスが異なる両車の燃費や走行面などを徹底比較した。
- この記事の目次 CONTENTS
- トヨタ カローラクロスの特徴
- ホンダ ヴェゼルの特徴
- ライバル車は寄せ付けない、超低燃費性能を誇るハイブリッド車
- コスパと戦略性の高いカローラクロス
- 超長期の納期で値引きガードが堅いヴェゼル
- カジュアルなカローラクロス。ラグジュアリーなヴェゼル
- 一長一短な使い勝手
- 最新モデルながら、両車平均レベル
- 乗り心地ならカローラクロス。スポーティな走りならヴェゼル
- 両車、高リセールバリュー確定!?
- 優先順位次第で選択が変わる
- トヨタ カローラクロスの価格・スペック
- ホンダ ヴェゼル 価格・スペック
トヨタ カローラクロスの特徴
トヨタ カローラクロスは、カローラファミリーの一員である。ファミリーは以下の車種で構成されている。
- スポーツ(ハッチバック)
- セダン
- ツーリング(ワゴン)
- クロス(SUV)
カローラクロスは、カローラファミリーの中で最も新しい2021年9月に登場したクルマだ。
各モデルに共通しているのは、GA-Cプラットフォーム(車台)が採用されていることだ。ただし、カローラクロスのみ、リヤサスペンションにトーションビーム式となった。他のモデルは、ダブルウィッシュボーン式だ。
サスペンションの性能面では、ダブルウィッシュボーン式が勝るが、コストは高い。そこでカローラクロスは、あえてコストが安価になるトーションビーム式を採用した。車両価格を安価に設定し、より買い得感を重視している。
ホンダ ヴェゼルの特徴
2代目となるホンダ ヴェゼルは、2021年4月にデビューした。プラットフォームは、3代目と4代目フィットに使われたプラットームをベースに2代目ヴェゼル用に改良されたものだ。そのため、初代ヴェゼルとも基本的に同じプラットフォームで、ホイールベースなども共通だ。
このプラットフォームは、ホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用した。そのため、室内や荷室はクラスを超えた広さを誇る。
ハイブリッドシステムには最新1.5Lハイブリッドであるe:HEVを採用し、さらに燃費を向上させている。
もともと初代ヴェゼルは、スポーティさを前面に押し出したデザインだった。2代目ヴェゼルは、重厚感や上質感があるラグジュアリー系SUVになった。
ライバル車は寄せ付けない、超低燃費性能を誇るハイブリッド車
1.燃費比較
カローラクロスの評価は 4.5
ヴェゼル評価は 4.0
ハイブリッド車の燃費性能と車重は以下の通りだ(双方FF車、WLTCモード)。
燃費 | 車重 | |
---|---|---|
カローラクロス(1.8L) | 26.2km/L | 1,380~1,410kg |
ヴェゼル(1.5L) | 24.8~25.0km/L | 1,350~1,400kg |
ヴェゼルe:HEVより排気量が大きいカローラクロスハイブリッドの方が、燃費がよい。トヨタのハイブリッドシステムは敵無しといえる。
ハイブリッドの車重はほぼ互角だ。燃費差は、ハイブリッドシステムの差が直結している。
ちなみに、車体はカローラクロスハイブリッドの方が少し大きいのに、車重はヴェゼルe:HEVと同等だ。この要因は少し古いプラットフォームを使っていることである。
ガソリン車の燃費性能は以下の通りだ(双方FF車、WLTCモード)。
燃費 | |
---|---|
カローラクロス(1.8L) | 14.4km/L |
ヴェゼル(1.5L) | 17.0km/L |
ガソリン車の燃費性能は、さすがに排気量が小さいヴェゼルが大差を付けて勝っている。
カローラクロスの燃費値が物足りないのは、アイドリングストップ機能が付いていない点も大きな理由だ。
コスパと戦略性の高いカローラクロス
2.価格比較
カローラクロスの評価は 3.5
ヴェゼルの評価は 3.0
価格は以下の通りだ。
エントリーグレード | 最上級グレード | |
---|---|---|
カローラクロス(1.8Lガソリン車 全車CVT) | 1,999,000円(FF、G Xグレード) | 2,640,000円(FF、Zグレード) |
カローラクロス(1.8Lハイブリッド車) | 2,590,000(FF、Gグレード) | 3,199,000円(E-Four、Zグレード) |
ヴェゼル(1.5Lガソリン車) | 2,279,200円(FF、Gグレード) | 2,499,200円(4WD、Gグレード) |
ヴェゼル(1.5Lハイブリッド車) | 2,658,700円(FF、Xグレード) | 3,298,900円(FF、PLaYグレード) |
単純な価格帯比較では、ヴェゼルより1クラス上となるカローラクロスの安価さが際立つ結果となった。
トヨタ カローラクロスの価格は、かなり戦略的だ。1クラス下のヴェゼルまでもターゲットにしている。リヤサスペンションをダブルウィッシュボーン式からトーションビーム式に変更してコストを下げたメリットが活きている。
ホンダ ヴェゼルe:HEVの最上級グレードであるPLaY(FF)の価格は、3,298,900円となかなか高価だ。対するカローラクロスハイブリッドZの価格は、2,990,000円だ。価格差は約31万円となっている。
ヴェゼルe:HEV PLaYに標準装備で、カローラクロスハイブリッドZには標準装備されていない代表的な装備は以下の通りだ。
- ブラインドスポットインフォメーション(後側方から接近する車両を検知し警報を発する)
- 後退出庫サポート(バックで出庫する際左右から接近する車両を検知して警報を発する)
- ワイヤレス充電器
- パノラマルーフ
- VGS
逆にカローラクロスハイブリッドZに標準装備で、ヴェゼルe:HEV PLaYには無い大きな装備は、運転席パワーシート程度である。
その他若干の機能・装備差はあるものの、ヴェゼルe:HEV PLaYの装備はよい傾向にある。価格差である約31万円は、装備差相当といったところだろう。
驚きなのは、カローラクロスのガソリン車であるG Xグレードだ。ヴェゼルGグレードとの価格差は、約28万円になる。このグレードは、かなりコストパフォーマンスが高い。
仕様はかなりシンプルだ。充電用USB端子は無く、メーターもアナログである。
しかし、歩行者検知式自動ブレーキなどの最低限の予防安全装備は標準装備されている。
価格と装備という面では、一部のグレードを除き、カローラクロスとヴェゼルは同等レベルといえる。ただ、カローラクロスはヴェゼルより1クラス上のモデルであることを考えると、カローラクロスのコストパフォーマンスは高いといえそうだ。
超長期の納期で値引きガードが堅いヴェゼル
3.購入時の値引き術
カローラクロスの評価は 3.0
ヴェゼルの評価は 2.5
トヨタ カローラクロスは、2021年9月に登場した。2022年5月現在、まだ新型車効果があり、本来なら値引きガードが堅い状態だ。ところが、すでに値引きガードが緩んでおり、15万円程度の値引きがすぐに提示される。交渉次第ではそれ以上の値引きも期待できるかもしれない。
これは、納期とも関係している。
2022年4月28日時点で、トヨタHP上ではカローラクロスハイブリッドの納期は6ヶ月以上と、ほぼ納期不明だ。納期までに下取車の車検切れになる顧客も多い。値引きは、納期の長期化に対するお詫びとしての意味もあるようだ。
そのため、あまり高額な値引きも出ていない。
何の対策もせずに値引き交渉をすると、5万円前後の値引きとなる可能性が高い。そこで、他車の見積りを先に取ってから商談に臨むことを勧める。ヴェゼルを含む、マツダCX-30やMX-30などの価格帯の近いSUVが良いだろう。
大幅値引きのコツは「カローラクロスが本命ではない」と営業マンに勘違いさせることだ。「値引きすれば、カローラクロスを買ってくれるかも」と思わせれば一定の値引きが引き出せる可能性が上がる。
ライバル車の納期も商談材料にできる。「ライバル車の方が、納期が短い。長期間待つ分、もう少し値引き対応してくれないか?」と、ダイレクトに伝えてみるのもいいだろう。
対するホンダ ヴェゼルの値引きガードは、やや堅めだ。2021年4月に登場したモデルで、すでに1年以上が経過しているが、相変わらず販売は好調である。
しかし、納期の長期化はまったく解消されていない。最上級グレードのe:HEV PLaYは、2022年5月1日時点のホンダのHP上では注文を一時停止している。
カローラクロスとは逆に値引き額は低く、10万円以上の値引きは難しいようだ。
この状態ではヴェゼルの値引きアップの可能性は低い。仮に他のライバル車、カローラクロスやヤリスクロスなどと競合させたとしても厳しいだろう。現金値引きだけでなく、用品値引きやサービスなどに切り替えるのもおすすめだ。
また、納期が短くなるまで値引きガードは緩くならない可能性が高い。値引きを重視するのであれば、納期が短くなるまで待つしかないだろう。
カジュアルなカローラクロス。ラグジュアリーなヴェゼル
4.デザイン比較
カローラクロスの評価は 4.0
ヴェゼルの評価は 3.5
トヨタ カローラクロスのデザインコンセプトは、「アーバン・アクティブ」だ。大きな台形のグリルと、睨みの効いた薄型LEDの組み合わせで、視覚的重心を下げ堂々とした安定感あるフロントフェイスにしているのが特徴である。
リヤビューもコンビネーションランプでワイド感を表現している。さらに、リヤフェンダーをやや膨らませ、キャビンを上部に向けてやや絞ることで、どっしりとした安定感あるフォルムにまとめている。売れるSUVデザインに忠実だ。特に奇をてらうことのない素直なデザインなので、多くの人に高い好感度を与えている。全般的に、ややオフローダー的なデザインでカジュアルな印象が強い。
ホンダは、ヴェゼルのデザインを「クーペプロポーション」と呼んでいる。初代ヴェゼルは、クーペ的だったが、2代目ヴェゼルのルーフラインは、かなりフラットに見える。Cピラーの傾斜が少し強めだ。
ヴェゼルのデザインで特徴的なのが、フェイスデザインである。ボンネットフードを上げ、より大きな顔とした。売れるSUVデザインの王道だ。
ヴェゼルのグリルには、フレームがない。「インテグレーテッドグリルデザイン」といい、他のSUVとは異なるユニークさを表現している。好き嫌いが分かれるデザインともいえるが、販売状況は好調だ。
ヴェゼルのデザインは、全般的に、都会派ラグジュアリーSUV的だ。オフローダー的な要素があまりなく、高級感や質感を重視した傾向がある。
大きく見えるデザインによるクラスレス感もあり、コンパクトSUVであってもラグジュアリー感も十分にある。
カローラクロスは、全体的にカジュアルなオフローダー的デザインだ。対するヴェゼルは都会派ラグジュアリーSUVテイストである。目指す方向性が全く異なるデザインなので、自分のライフスタイルに合うかどうか、という視点で選ぶとよいだろう。
一長一短な使い勝手
5.室内空間と使い勝手
カローラクロスの評価は 4.0
ヴェゼル評価は 4.0
トヨタ カローラクロスと、ホンダ ヴェゼルのボディサイズ・ホイールベース・荷室容量は以下の通りだ。
全長×全幅×全高 | ホイールベース | 荷室容量 | |
---|---|---|---|
カローラクロス | 4,490mm×1,825mm×1,620mm | 2,640mm | 487L |
ヴェゼル | 4,330mm×1,790mm×1,590mm | 2,610mm | 390L |
ボディサイズはすべてカローラクロスの方がひと回り大きいが、室内スペースは、ほぼ互角だ。
荷室容量は、カローラクロスがクラストップレベルの容量となった。ヴェゼルとはやや差が付いている。ボディサイズがやや大きいカローラクロスが、そのメリットを活かしている。
ヴェゼルの荷室容量は、同じBセグメントのコンパクトSUVと比べるとトップレベルである。
使い勝手では、ややヴェゼルがリードする。
ヴェゼルは後席を倒すと、ほぼフラットな荷室になり、リヤシートは跳ね上げが可能だ。背の高い荷物を立てて搭載できるメリットがある。この機能は、ヤリスクロスには無いユニークなものだ。
対するカローラクロスの荷室は、リヤシートを倒すと荷室との間に大きな段差ができる。一般的な使い方で荷物を積む際は、段差はそれほど気にならないだろう。だが、車中泊などをする人にとっては、この段差は致命的だ。そのためカローラクロスでは、「ラゲージアクティブボックス」というディーラーオプションが設定されている。このオプションを使うと、リヤシートと荷室がフラットになり、車中泊などでも使いやすくなる。
最小回転半径は、狭い駐車場などでの取り回しの良さの指標となる。カローラクロスは全車5.2mと良好だ。ヴェゼルは、18インチホイール装着車が5.5m、16インチホイール装着車が5.3mとなっている。狭い道や駐車場での扱いやすさは、ややカローラクロスが上回る。
SUVは悪路での走破性も重要だ。最低地上高の高さがひとつの基準になる。
カローラクロスの最低地上高は160mmと、あまり悪路での走行を意識していない。ヴェゼルの最低地上高は、グレードにより異なり170~195mmとなっている。
最低地上高は、都会派ラグジュアリーSUVタイプのヴェゼルの方が高い結果となった。数値で判断するならば、悪路ではヴェゼル優位ということになる。
最新モデルながら、両車平均レベル
6.安全装備の比較
カローラクロスの評価は 3.5
ヴェゼルの評価は 3.5
トヨタ カローラクロスの自動ブレーキは、昼夜の歩行者、昼間の自転車に対応している。後側方車両接近警報(ブラインドスポットモニター)は全車オプションもしくは装備不可だ。これは、車線変更時に後側方から接近するクルマを検知し、衝突の可能性がある場合、警報を発する機能である。
エントリーグレードのG Xグレードには、踏み間違え防止機能であるパーキングサポートブレーキが装備されていない。
カローラクロスは新型車だが、予防安全装備をフル装備しても、最新「トヨタセーフティセンス」ほどの機能はないのが惜しい。
ヤリスクロスやC-HRに導入されている最新のトヨタセーフティセンスは、世界トップレベルの機能を誇る。右左折時の対向車や歩行者、左折時の歩行者なども検知出来るからだ。
ただ、カローラクロスでも、ブラインドスポットモニターなどを装備すれば、このクラスの平均以上の能力になる。
ホンダ ヴェゼルの予防安全装備パッケージ「ホンダセンシング」には、全11種類もの機能がある。全車標準装備化されている点は、高く評価できる。
自動ブレーキは、歩行者と自転車に対応するが、右左折時の対向車や歩行者、左折時の歩行者などには対応していない。
以下の機能は、グレードによって扱いが異なる。
機能名 | 内容 | 標準装備 | オプション | 装備不可 |
---|---|---|---|---|
ブラインドスポットインフォメーション | 車線変更時など後側方から接近する車両を検知し警報を発する | e:HEV Z、PLaY | なし | その他 |
後退出庫サポート | 駐車後退時に後方左右から接近する車両を検知し警報を発する | PLaY | その他 | その他 |
日々の運転で日々頼りになる機能。ローテクでもあるので、全車標準装備化したい機能でもある。
乗り心地ならカローラクロス。スポーティな走りならヴェゼル
7.走行性能の比較
カローラクロスの評価は 3.5
ヴェゼルの評価は 3.5
トヨタ カローラクロス1.8Lハイブリッド車のシステム出力は122psで、旧タイプのハイブリッドシステムだ。車重に対して出力は十分なもので力不足感はない。逆にパワフルでもなく必要十分といった印象だ。
1.8Lガソリンエンジンの出力は140ps&170Nmとハイブリッド車よりパワフルだが、静粛性面ではハイブリッド車が勝る。
リヤサスペンションは、コストダウンのためトーションビーム式とした。本来なら、同じプラットフォームを使うSUVのC-HRより、乗り心地が悪化する。
ところが、低中速域での乗り心地は、かなり良好だ。ボディ取り付けブラケットや微振動に対応した柔らかめのブッシュを使ったのが活きており、上手いコストダウンに繋がった。
速度が高く高いGが長時間発生するようなカーブ以外は、十分なレベルの操縦安定性と乗り心地を両立している。トーションビーム式をリヤサスペンションに使っているモデルは多いが、国産車でカローラクロスほどの良好な乗り心地を実現したモデルは数少ない。
ホンダ ヴェゼルの1.5Lハイブリッドであるe:HEVは、131ps&253Nmのモーターを搭載する。自然吸気2.5Lガソリンエンジン並みの最大トルクを誇り、なかなか力強い走りが楽しめる。ほぼモーター走行なので、アクセルレスポンスもよくキビキビ走るので気持ちよい。低中速域の力強さでは、ヴェゼルが勝る印象だ。
意外なほど良かったのが、1.5Lのガソリン車だ。エンジン出力は、118ps&142Nmの平均的なレベルで、急な登り坂ではやや非力感がある。それでも軽快感があり、よく曲がる。e:HEVより約100kg軽量だからだ。
ステアリング操作に対するレスポンスもよく、とても気持ちよく走ることができた。
力強さでは1.8Lのカローラクロスが圧倒し、ハンドリング面では軽快感があるヴェゼルが勝る。
ガソリン車は、16インチタイヤを履く。乗り心地面では、18インチタイヤのe:HEVより良好だ。だだし、静粛性面ではハイブリッド車が上回る。
先代ヴェゼルは、非常に硬めの乗り心地だ。スポーティな走りは得意だが、乗り心地は良くなかった。こうした経験が活き、2代目ヴェゼルの乗り心地は良好になった。大きな凸凹の連続では、ドタバタドンドンという乗り心地になるものの、総じて良好だ。
カローラクロスと比べると、やや締まった乗り心地だ。スポーティさを求めるならヴェゼル、乗り心地重視ならカローラクロスになる。静粛性面では、ややカローラクロスが上回る。
両車、高リセールバリュー確定!?
8.リセールバリュー比較
カローラクロスの評価は 4.0
ヴェゼルの評価は 4.0
トヨタ カローラクロスは、デビュー直後の新型車なのでリセールバリューは予想になる。トヨタ車のリセールバリューは、全般的に高めの傾向だ。しかも、人気絶頂のSUVでハイブリッド車となれば、高リセールバリューになる可能性は非常に高い。
より高リセールバリューとなるのは、ハイブリッド車のZグレードだ。プラス査定となりそうなオプションは以下の通りだ。
- パノラマルーフ
- パノラミックビューモニター
- 9インチディスプレイ
2代目ホンダ ヴェゼルも高リセールバリューが期待できる。初代ヴェゼルの7年落ちとなる2017年式の中古車価格は、おおよそ120~180万円が相場だ。新車価格が約190~290万円だったので、新車価格の62~63%という高値を維持している。7年落ちでこの価格は、かなり高いリセールバリューだ。2代目ヴェゼルも新車販売が好調なので、同等レベルを維持するだろう。
ヴェゼルでより高リセールバリューとなるのは、ハイブリッドのe:HEVで最上級グレードであるPLaYだ。もともと装備が充実しているので、プラス査定になりそうなオプションは、マルチビューカメラシステムくらいだ。中間グレードのZなら、以下がプラス査定に繋がるだろう。
- マルチビューカメラシステム
- ワイヤレス充電
- ホンダコネクトディスプレイ
- パノラマルーフ
優先順位次第で選択が変わる
9.まとめ・総合評価
トヨタ カローラクロスはCセグメント、ホンダ ヴェゼルはBセグメントと、ボディサイズが異なる。だが、価格はほぼ同等だ。しかも、それぞれ一長一短で、大きな差が無いのが悩みどころでもある。こうなると、直感的にデザインの好き嫌いで選んでみるのもよい。
デザインでも悩むならば、何を重視するかで選択が若干変わる。
例えば、とにかく荷室の容量重視ならば少しボディサイズの大きいカローラクロスという選択になる。
よりラグジュアリーな内装の質感重視であれば、ヴェゼルの最上級グレードPLaYがおすすめだ。
乗り心地よりキビキビ走りたいという場合もヴェゼルになるが、乗り心地重視ならカローラクロスだ。
どちらにするか悩むのであるなら、まずはしっかりと両車を試乗してみたうえで、何が自分にとって重要なのかしっかりと整理してから選ぶとよいだろう。
カローラクロス | ヴェゼル | |
---|---|---|
総合得点(40点満点) | 30.0 | 28.0 |
1.燃費 | 4.5 | 4.0 |
2.価格 | 3.5 | 3.0 |
3.購入時の値引きしやすさ | 3.0 | 2.5 |
4.デザイン | 4.0 | 3.5 |
5.室内空間と使い勝手 | 4.0 | 4.0 |
6.安全装備 | 3.5 | 3.5 |
7.走行性能 | 3.5 | 3.5 |
8.リセールバリュー | 4.0 | 4.0 |
トヨタ カローラクロスの価格・スペック
トヨタ カローラクロス 価格
ガソリン車(FFのみ) | ハイブリッド車(FF) | ハイブリッド車(E-Four) | |
---|---|---|---|
G“X” | 1,999,000円 | - | - |
G | 2,240,000円 | 2,590,000円 | 2,799,000円 |
S | 2,400,000円 | 2,750,000円 | 2,959,000円 |
Z | 2,640,000円 | 2,990,000円 | 3,199,000円 |
トヨタ カローラクロス スペック
代表グレード | トヨタ カローラクロス ハイブリッドZ E-Four |
---|---|
ボディサイズ | 全長4,490mm×全幅1,825mm×全高1,620mm |
ホイールベース | 2,640mm |
最低地上高 | 160mm |
サスペンション | 前:マクファーソンストラット、後:ダブルウィッシュボーン |
車両重量 | 1,510kg |
総排気量 | 1,797cc |
エンジン型式、種類 | 2ZR-FXE、直4 DOHC16バルブ |
エンジン最高出力、最大トルク | 98ps(72kw)/5,200rpm、14.5kg-m(142N・m)/3,600rpm |
フロントモーター最高出力、最大トルク | 72ps(53kw)、16.6kg-m(163N・m) |
リヤモーター最高出力、最大トルク | 7.2ps(5.3kw)、5.6(55N・m) |
WLTCモード燃費 | 24.2km/L |
ミッション | 電気式無段変速機 |
最小回転半径 | 5.2m |
タイヤサイズ | 225/50R18 |
ホンダ ヴェゼル 価格・スペック
ホンダ ヴェゼル価格
FF | 4WD | |
---|---|---|
G(ガソリン車) | 2,279,200円 | 2,499,200円 |
e:HEV X | 2,658,700円 | 2,878,700円 |
e:HEV Z | 2,898,500円 | 3,118,500円 |
e:HEV PLaY | 3,298,900円 | - |
ホンダ ヴェゼルスペック
代表グレード | ホンダ ヴェゼル e:HEV PLaY |
---|---|
ボディサイズ | 全長4,330mm×全幅1,790mm×全高1,590mm |
ホイールベース | 2,610mm |
最低地上高 | 195mm |
サスペンション | 前:マクファーソン式、後:車軸式 |
車両重量 | 1,400kg |
総排気量 | 1,496cc |
エンジン型式、種類 | 直4 DOHC16バルブ |
エンジン最高出力 | 106ps(78kw)/6,000~6,400rpm |
エンジン最大トルク | 13.0kg-m(127N・m)/4,500~5,000rpm |
フロントモーター最高出力 | 131ps(96kw) |
フロントモーター最大トルク | 25.8kg-m(253N・m) |
WLTCモード燃費 | 24.8km/L |
最小回転半径 | 5.5m |
タイヤサイズ | 225/50R18 |
関連ページ
カローラクロスのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和3年9月(2021年9月)〜現在
- 新車時価格
- 199.9万円〜345.9万円
カローラクロスの在庫が現在94件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。