日産スカイライン VS レクサスIS 徹底比較~個性的な国産セダン対決~

自動車ニュース / ガリバー

2021.4.23

日産スカイライン VS レクサスIS 徹底比較~個性的な国産セダン対決~

※本記事内に安全装備への言及がありますが、安全装備には作動条件や限界があります。機能を過信せず、安全運転を心がけましょう。

日産スカイラインVSレクサスIS

日産スカイラインとレクサスISは、国産セダンのなかでも独自の個性が強いクルマだ。
安全性能やハンドリングなど、買い手側がクルマに求める性能や機能を明確にすると、どちらを選ぶべきか見えてくるだろう。
今回は燃費性能、価格、デザイン、車内空間、安全装備、走行性能などさまざまな角度から比較・評価した。

この記事の目次 CONTENTS
日産スカイラインの特徴
レクサスISの特徴
1.燃費比較
2.価格比較
3.購入時の値引き術
4.デザイン比較
5.室内空間と使い勝手
6.安全装備の比較
7.走行性能比較
8.リセールバリュー比較
9.まとめ・総合評価

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

日産スカイラインの特徴

日産スカイライン 日産スカイライン

日産のV37型スカイラインは、2014年2月に登場した。
歴史あるモデルであり、すでに13代目とモデル末期だ。
2019年のマイナーチェンジで、スカイラインハイブリッドに「プロパイロット2.0」が搭載された。
この世界初となる先進運転支援技術は、高速道路上同一車線内で、ハンズオフを可能とした。
さらに、運転支援機能も装備した。
車線変更をスイッチ操作ひとつで、ほぼ自動で行うことが可能となった(ステアリングに手を添える必要がある)。

2021年4月現在、他車の自動運転レベル2によるハンズオフ機能は、渋滞時のみに限定される場合がほとんどだ。
対するスカイラインのプロパイロット2.0は、通常の高速走行時でもハンズオフ機能が使えるため、かなり上位の技術といえる。

こうしたプロパイロット2.0の高い技術力が評価され、2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤー イノベーション部門賞を受賞した。

また、こうした先進技術を搭載した一方で、ガソリン車であるスカイライン400Rも投入されている。
400Rは、専用チューニングされたV6 3.0Lツインターボエンジンを搭載している。
スカイライン史上、最もパワフルな405psというエンジン馬力を誇る。
古典的なイメージが強いスポーツセダンを再提案した。

V37型スカイラインシリーズは、明確にキャラが分かれる2系統のモデルでスカイラインブランドをアピールしている。

レクサスISの特徴

レクサスIS レクサスIS

現行型となる3代目レクサスISは、2013年にデビューとモデル末期に入っている。
2020年11月にフルモデルチェンジにも匹敵するほどの大幅なマイナーチェンジを行った。
その内容は内外装デザインの刷新、予防安全装備やパワーユニットの進化など多岐にわたる。
ボディサイズも全長と全幅が+30mm、全高が+5mmと少し大きくなっている。
外観デザインは、レクサスのデザインアイコン「スピンドルグリル」を中心に、よりワイド&ローなフォルムとし、シャープなヘッドライトによりスポーティさを演出した。

また、最も力を入れたのが走行性能の深化だ。
コンパクトFRスポーツセダンの魅力にこだわり、特に数値では測れない人の感性価値を表現した。
一連の運転操作のつながりやリズムなど、ドライバーの意図に忠実でリニアな操縦性を追求している。

1.燃費比較

日産スカイラインの評価は 3.0
レクサスISの評価は 3.5

ISハイブリッド車以外の燃費は…

【日産スカイラインの燃費】(すべてWLTCモード)

  • 3.5Lハイブリッド…12.4㎞/L
  • V6 3.0Lターボ…10.0㎞/L
  • 400R V6 3.0Lターボ…10.0㎞/L

【レクサスISの燃費】(すべてWLTCモード)

  • 2.5Lハイブリッド…18.0㎞/L
  • V6 3.5L…10.7㎞/L
  • 2.0Lターボ…12.2㎞/L

日産スカイラインハイブリッドのハイブリッドシステムは、1モーター2クラッチ式のシンプルな構造だ。
開発時期が古くなっているので燃費値的には、やや物足りない。

レクサスISの2.5Lハイブリッドの燃費値も、少々微妙である。
最新の2.5Lハイブリッドシステムを積むクラウンの燃費が20.0㎞/Lだからだ。
ISに使われているのは少し前の古いハイブリッドシステムなので、仕方がないとも言える。

意外と燃費が良いのは、スカイラインのV6 3.0Lターボである。
ISの自然吸気V6 3.0Lに近い数値だ。
スカイライン400Rに対し、出力差が100ps以上異なることを加味すると、十分納得できる燃費と言える。

中途半端な立ち位置にいるのが、ISの2.0Lターボだ。
スカイラインハイブリッド並みの燃費だが、出力面ではスカイラインハイブリッドが圧倒している。

両車共に、基本設計が古いため微妙な燃費値だ。
その中でISの2.5Lハイブリッドの燃費は古いながらも高く評価できる。

2.価格比較

日産スカイラインの評価は 3.5
レクサスISの評価は 3.0

単純比較ならスカイラインのコストパフォーマンスが上回る

エントリーモデル 最上級モデル
日産スカイライン V6 3.0Lターボ …4,353,800円 ハイブリッド4WD…6,444,900円
レクサスIS 直4 2.0L…4,800,000円 V6 3.5L FR…6,500,000円

パワーユニットベースの価格帯は、スカイラインの方がリーズナブルに見える。
さらにスカイラインには、世界初となったプロパイロット2.0が標準装備されている。
コストパフォーマンスはISを上回る印象だ。

ISはインテリアの質感などの装備で上回っている部分もあり、高価になるのも理解できる。

3.購入時の値引き術

日産スカイラインの評価は 4.0
レクサスISの評価は 1.5

激アツなスカイライン、激サムなIS

日産スカイラインの値引きは激アツだ。
大幅値引きの条件が揃っている。

  • モデル末期
  • 日産は経営再建中、1台でも多く売りたい
  • コロナ禍で販売低迷

これほど買い手が有利になる条件が揃っていると、大幅値引きが十分期待できる。
しかし、無策で商談に望めばわずかな値引きしか提示されない。
大幅値引きを引き出すために重要なのが、ライバル車との競合だ。
レクサスISやクラウンなどの見積りを取り、競合させたい。

特に注意したいのが、400Rのような特殊なモデルだ。
400Rを本命で買う気満々な状態で向かえば、例え競合させても、値引き額はわずかになってしまう。
こうしたモデルは、以下のようなテクニックが必要だ。

  1. 最初はスカイラインハイブリッドを購入するつもりで商談する
  2. 400Rに対し「へぇー、こんなスポーツセダンがあるんだ」と初めて気付いたふりをする
  3. 見積りを取るモデルを400Rに変更する

あくまで、本命はISやクラウンなどの他車だと思わせることが大切だ。
こうすることで、商談を重ねるうちに、徐々に値引き額が大きくなる。
「もうこれ以上の値引きはできません」と言われて納得してはもったいない。
ライバル車をチラつかせながら、何度もチャレンジしたい。

そんな激アツなスカイラインに対して、レクサスISは激サムだ。
元々、レクサスは値引きゼロ戦略を続けていて、モデル末期のISでもほとんど値引きされない。
とはいえ、用品サービスなどで少しでもメリットを得たいのなら、スカイラインやクラウンではなく、メルセデス・ベンツCクラスやBMW3シリーズと競合させたい。
輸入車は値引きが大きいので「なぜレクサスは?」と話しながら商談期間を長めにして、徐々に用品サービスなどを引き出したい。
また、経営の異なるレクサス店同士で競合させるのも良いだろう。

こうした値引きだけでなく、重要なのが下取り車の処理。
レクサスは、同じレクサスブランドモデルに関しては、かなり高額で下取るようだ。
しかし、他メーカーのモデルは、やはり買取専門店に負けるケースがほとんどだ。

下取り車の査定は、必ず買取専門店2店舗以上に依頼することをおすすめする。
せっかくの値引き額を、下取り車の価格で相殺されたことに気付けないのはもったいない。
こうならないよう、事前に下取り車の価値を知っておこう。

4.デザイン比較

日産スカイラインの評価は 3.0
レクサスISの評価は 4.0

やや古さを感じるスカイライン、新鮮でイケメンなIS

日産スカイラインのデザインは、マイナーチェンジでスポーティセダンらしいスタイリングとなった。

スカイラインの外観 日産スカイラインの外観
  • 従来のインフィニティエンブレムから日産エンブレムに変更された
  • 日産のデザインアイコンであるVモーショングリルが装備された
  • 歴代スカイラインの象徴ともいえる「丸目4灯リヤコンビネーションランプ」も採用された
  • 猛禽類を連想させる鋭い目のヘッドライトを搭載
スカイラインのフロントフェイス 日産スカイラインのフロントフェイス

レクサスISは、マイナーチェンジで外観デザインが大幅に変更された。

ISの外観 レクサスISの外観

デザインコンセプトは、Agile(俊敏)& Provocative(挑発的)だ。
スポーティな走りを予感させるワイド&ローなスタンスと、シャープなキャラクターラインによるアグレッシブなデザインとなった。
やや張り出しフェンダーなど、なかなかグラマラスな印象もある。
彫りの深いフェイスデザインも魅力的だ。

ISのフロントフェイス レクサスISのフロントフェイス

スカイラインのシルエットはデビュー時から変化がないため、やや古さを感じさせる。
逆にISは、ボディサイズまで変更したことで、まるでフルモデルチェンジしたかのような新鮮さがある。
この差は大きい。

5.室内空間と使い勝手

日産スカイラインの評価は 3.0
レクサスISの評価は 3.0

ほぼ互角だが、ISのインテリアは高い質感を誇る

日産スカイラインは、ハイブリッド車とガソリン車のトランク容量が大きく異なる。

スカイラインの荷室 日産スカイラインの荷室

ハイブリッド車は、385L(社内測定値)と小さく、ガソリン車には510Lと十分なスペースがある。
ハイブリッド車のトランク容量が小さいのは、トランクスペースにハイブリッド用バッテリーを搭載しているためだ。

レクサスISのトランクスペースは公表されていないが、ハイブリッド車でもトランク容量は十分なものがある。

ISの荷室 レクサスISの荷室

ハイブリッド用バッテリーをトランク下フロア付近に搭載しているからだ。
トランク容量がマイナーチェンジ前と同じであれば、ハイブリッド車で450L、ガソリン車で480Lとなる。

スカイラインのインパネデザインは、センターコンソールを中心として左右に翼を広げたようなデザインでワイド感をアピール。
上下2段に分割したモニターが個性的だ。

スカイラインのインパネデザイン 日産スカイラインのインパネデザイン

対するISのインパネデザインは、ストレートな水平基調のデザインだ。

ISのインパネデザイン レクサスISのインパネデザイン

インパネからドアトリムアッパーまで、左右方向の広がりを強調したツートーン化デザインとなった。
高い質感も注目ポイントだ。

モニター類は、スカイラインのダイヤル方式がシンプルで扱いやすい印象だ。
ISの画面は、より高い位置にあるため視認性はよい。
ただ、リモートタッチと呼ばれる操作が、やや節度感に欠けて使いにくい。

室内空間は、ボディサイズが少し大きいスカイラインがわずかに広い印象だが、大差はない。

スカイラインの後席 日産スカイラインの後席
ISの後席 レクサスISの後席

6.安全装備の比較

日産スカイラインの評価は 3.5
レクサスISの評価は 4.0

予防安全装備はISがリード

日産スカイラインは、ハイブリッド車とガソリン車の機能が大きく異なる。
ハイブリッド車は、プロパイロット2.0を標準装備している。
高速道路同一車線内でハンズオフできる機能をもつ機能だ。

さらにハイブリッド車には以下の機能を搭載し、360°の優れた予防安全装備を得ている。

  • 歩行者検知式自動ブレーキ
  • 踏み間違い衝突防止アシスト
  • 車線逸脱防止支援
  • 後側方車両接近警報&衝突防止支援
  • 後退時衝突防止支援
  • アラウンドビューモニター(映像を加工して表示し死角を無くす機能)

ハイブリッド車には高いレベルの安全装備が標準装備化されているので安心だ。
ガソリン車には歩行者検知機能とプロパイロット2.0が装備されていないので、注意が必要である。

レクサスISの安全装備は、「レクサスセーフティシステム+」という。
マイナーチェンジによって予防安全装備が大幅に進化した。

自動ブレーキの機能は、このクラスではトップレベルを誇る。
昼夜の歩行者と昼間の自転車の検知が可能だ。
右左折時の歩行者、右折時の対向車両との衝突回避・被害軽減機能も加わり、安全性が増している。
さらに、緊急時操舵支援も装備された。
ドライバーの衝突回避操舵をきっかけに自車線内で操舵をアシストし、車両安定性確保と車線逸脱抑制に寄与してくれる機能だ。

予防安全装備という面では、ISがスカイラインの一歩先に行っている。
特に、歩行者との衝突回避機能の差は大きい。

ISはパノラミックビューモニターが全車オプションである。
俯瞰映像として表示し死角を無くす機能がオプションなのは惜しい点だ。
スカイラインで同様の機能をもつアラウンドビューモニターは標準装備されている。

また、スカイラインハイブリッドに世界で初めて搭載された、プロパイロット2.0機能をどう評価するかが悩ましいところだ。

7.走行性能比較

日産スカイラインの評価は 4.0
レクサスISの評価は 4.0

パワーのスカイライン、ハンドリングのIS

スカイラインのエンジンルーム 日産スカイラインのエンジンルーム

スカイラインハイブリッドには、プロパイロット2.0が全車標準装備化されている。
高速道路同一車線内でハンズオフできる機能だ。
車両の位置を正確に測定するために、プロパイロット2.0には、カメラが7個、レーダーは5個、音波ソナーは12個も装着されている。
これらの機器で検知した周囲の車両、白線、道路標識などのデータに、3D高精度地図データが加わる。
左右方向の誤差はわずか5cmの精度で走行が可能となった。

高速道での長時間走行において、ハンズオフ機能は非常に有効である。
使い慣れてくると、ハンズオフ機能がいかに疲労軽減に役立つのかよく分かる。

日産スカイラインハイブリッドのシステム出力は、364psとかなりパワフルだ。
低速域ではモーターの存在感があり、アクセルを踏むと瞬時にモーターがクルマを押し出す。
そこに、やや遅れてエンジンパワーがプラスされ、非常にスムースで豪快な加速を誇る。
アクセルレスポンスにも優れ、運転していて楽しい。
もちろん、モーターだけのEV走行も可能だ。

スカイライン400Rは、V6 3.0Lツインターボを搭載した。
システム出力は405ps&475Nmとさらにパワフルだ。
このツインターボエンジンは、高回転型なのも特徴である。
高回転域でもパワーやトルクの落ち込みなく、気持ちよくレヴリミットまで吹き上がる。
また、これだけパワフルなエンジンでFR(後輪駆動)ながら、クルマが暴れるようなことはなく、とても紳士的に走る。

また、スカイラインハイブリッドと400Rは共に、DAS(ダイレクト・アダプティブ・ステアリング)を装備している。
ステアリングの動きを電気信号に置き換え、ステアリングアングルアクチュエーターを作動させてタイヤを操舵する、世界初の機能だ。
ステアリングレスポンスに優れ、わだちなど路面の状況によってステアリングが取られることも少ない。
非常に優れた直進安定性を誇る。

乗り心地は、スカイラインハイブリッドも400Rもやや硬め。
とくに、400Rはさらに引き締まった乗り心地だ。

ISのエンジンルーム レクサスISのエンジンルーム

レクサスISのハイブリッド車であるIS300hのシステム出力は220psである。
特に速いわけではないが、余裕のある走りができる。
アクセルをグッと踏み込んでも、エンジン回転の上昇がやや遅れ気味でダイレクト感がない。
こうしたフィーリングは、スカイラインハイブリッドが優勢だ。

IS350は、V6 3.5L自然吸気エンジンを搭載している。
最もISに相応しいと感じさせるパワーユニットで、318ps&380Nmを誇る。
8速ATとの相性も良い。
大排気量エンジンながら、気持ちよく高回転まで回り、スピーディに変速するからだ。

IS300は直4 2.0Lターボを搭載し、245ps&350Nmをアウトプット可能とした。
いわゆるダウンサイジングターボエンジンで、低回転域のトルクで力強く走るタイプである。
どちらかというと実用性重視なエンジンなので、高回転域ではややパンチに欠ける。
ISがスポーツセダンだというのであれば、コンセプトとはあまり合わないエンジンのような印象が強い。

パワーユニットは、スカイラインのパワフル&スムースさに対し、ISは一歩及んでいない。
しかし、ISのウリはパワーユニットよりもハンドリングにある。
ISは、多くのグレードで19インチタイヤが装着された。
最もスポーティなFスポーツのタイヤは、前後異サイズでフロントが235/40R19、リヤが265/35R19だ。
このタイヤはホイールにやや引っ張り気味に装着されている。
加えて、補強やスポット打点の追加、ワイドトレッド化を実装した。
これによって19インチタイヤのメリットを活かした、強力なコーナーリングフォースを生み出している。
マイナーチェンジ前のモデルとは、比べ物にならないコーナーリングスピードを実現した。
その速度は、スカイライン400Rをも上回るほどだ。

走行性能は、パワーのスカイライン、ハンドリングのISと言える。

8.リセールバリュー比較

日産スカイラインの評価は 3.5
レクサスISの評価は 4.5

高リセールバリュー戦略を取るレクサス

日産スカイラインのリセールバリューは、少々複雑だ。
初期のモデルは、順調に値落ちが進んでいる。
人気のないセダン車ながら、ある意味健闘しているともいえる。
プロパイロット2.0を装備したマイナーチェンジ後のモデルも同様の傾向だ。
1年落ち程度だと、少し安めのリセールバリューになっている。

驚きなのが、400Rである。
1年落ちでも、新車価格よりわずかに安い程度だ。
新車で値引きしてもらった方が安価になりそうなくらいだ。
セダンとしては、異例なほど高いリセールバリューとなっている。

レクサスは、値引きをしない代わりに、下取り車をかなり高値で買取る戦略を取っている。
買取専門店でさえ、レクサスディーラーとの競合で負けることも珍しくないくらいだという。
さらに、下取った中古車を高く売ることで、レクサス車のリセールバリューを高値で維持しようとしているのだ。
ライバルとなる輸入車のリセールバリューは、それほど高くない。
しかし、下取り価格の高いレクサス車からレクサス車に乗り換えれば、輸入車を買うより顧客の費用負担が少なく短期間で乗り換えることが可能になる。
顧客の囲い込みや乗り換えサイクルの短期化など、営業戦略上、大きなメリットになる。

上記を踏まえ、ISのリセールバリューもかなり高い。
3年落ちの中古車でも、新車価格と大差はなく、中古車としての買い得感があまりない状態だ。
ただ、買う時も高いが、よほど低年式でなければ売るときも高く売れるので、それほど心配はないだろう。

9.まとめ・総合評価

「クルマに求めることは何か」で評価が異なる

日産スカイラインか? レクサスISか? という評価は単純にはいかない。
それぞれ、独自の個性が強いからだ。
買い手側の価値観によって評価は大きく変わる。

まず、スカイラインハイブリッドに世界で初めて搭載された「プロパイロット2.0」をどう評価するかだ。
高速道路同一車線内でハンズオフが可能な機能である。
高速道路の移動が多い人には、非常に頼りになる機能で、疲労も軽減される。
運転が苦手という人にも頼りになる機能だ。
なにより自動運転レベル2の機能をもつ多くのクルマの中で、スカイラインハイブリッドと同じ機能をもつモデルはない。
対するレクサスISは、一般的な車線維持機能付きの全車速前走車追従式クルーズコントロールで十分という人におすすめだ。

また、「パワフルな加速力が欲しい」というのであれば、スカイラインハイブリッドか400Rだろう。
ISには、ここまでパワフルなパワーユニットはない。
「クルマはハンドリング性能」という人には、切れ味のよいハンドリング性能をもつISとなる。

買い手側がクルマに求める性能や機能を明確にすることで、どちらがよいか判断しやすくなるだろう。

日産スカイライン レクサスIS
総合得点(40点満点) 27.5点 27.5点
1.燃費 3.0点 3.5点
2.価格 3.5点 3.0点
3.購入時の値引きしやすさ 4.0点 1.5点
4.デザイン 3.0点 4.0点
5.室内空間と使い勝手 3.0点 3.0点
6.安全装備 3.5点 4.0点
7.走行性能 4.0点 4.0点
8.リセールバリュー 3.5点 4.5点