この記事の目次 CONTENTS
新型タフト6月発売に向けて予約開始!
ユニークな大型ガラスルーフで開放感をアピール
とにかくスクエアなデザインにこだわった
タント譲りの優れた走行性能に期待
負けられない戦い。ハスラー独走を阻止せよ! 
新型タフトの価格を予想!

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

新型タフト6月発売に向けて予約開始!

ダイハツは、東京オートサロン2020に出展した新型軽自動車「タフト(TAFT)」の発売を2020年6月と発表。同時に、先行予約を開始した。

新型タフトは、ハイト系軽自動車のクロスオーバー車だ。
SUV系のクロスオーバー車で、アウトドア志向のデザインや装備をもつ。
ライバル車は、スズキ ハスラーになる。

ユニークな大型ガラスルーフで開放感をアピール

タフトの詳細はまだ明らかにされていないが、先行して特徴的な部分が公開された。

まず、新型タフトの開発コンセプトは、“Tough & Almighty Fun Tool”。
「日常からレジャーシーンまで大活躍、毎日を楽しくしてくれる相棒」を目指した。

そこで用意された装備が、開放感あふれる「スカイフィールトップ」だ。
前席上に設置した大きなガラスルーフで、全車標準装備されている。

このスカイフィールトップにより、広大な視界による開放感と非日常感を実現。車内が狭い軽自動車にとって、開放感がある装備は人気がある。
車中泊で、星のキレイな夜空を眺めながら過ごすというのも、アウトドア派にとって魅力的に感じるだろう。

とにかくスクエアなデザインにこだわった

新型タフトは、ライバル車のハスラーと同様にスクエアなデザインとなっており、よく似ている。

パッと見た瞬間に気が付くのは、丸型ライトのハスラーに対して、タフトは角形のヘッドライトであるということくらいだ。

新型タフトのフェンダーガードなどは、ハスラーよりボリュームがあり、よりSUVっぽい雰囲気をアピールしている。

インテリアデザインなどは、新発想のパッケージングコンセプト「Backpackスタイル」を採用。丈夫で軽く、出かけるときに動きやすいバックパックを背負う人の姿をイメージしている。

インパネデザインは、太く力強いセンターコンソールをもつ。
シフトレバー付近や、エアコンベゼルなどは、オレンジなどのカラーに塗装されている。

外観デザインと同様に、スクエアなデザインテイストでまとめられているのが特徴だ。

また、ワクワク感を表現したデザインと多彩なポケッテリアが特長の「クルースペース」、後部は自由自在にアレンジ可能なリヤシートとラゲージによる日常からレジャーまで活躍できる「フレキシブルスペース」を設定。
アクティブに活動できる軽快さと高い積載性を両立している。
とにかく、全体的に四角い。荷室は使いやすそうだ。

ボディカラーは、新色アースカラー3色を含む全9色のカラーラインアップ。クルマのキャラクター的には、アースカラーが似合いそうだ。

タント譲りの優れた走行性能に期待

新型タフトには、ダイハツの技術コンセプトであるDNGA(Daihatsu New Global Architecture)が採用されたことから、おそらくタントと同じ新プラットフォーム(車台)やエンジンなどが採用されるだろう。

この新プラットフォームは、非常に高いパフォーマンスを発揮する。
フラットな乗り心地と高い操縦安定性、軽快な加速感など、高い基本性能誇る。
DNGAが採用されたモデルはタント、ロッキーに続き3台目だ。

DNGAは、かなり力の入った技術が投入されている。そのため、すでにDNGAが採用されたタントとロッキーは、非常に優れた走行性能となっている。

タフトは、基本骨格部分など多くの部分をタントと共用している。
さらに、ダイハツには、タントをマーケットに投入して得たノウハウやデータ、評価なども蓄積されている。
多くのデータを活用することで、新型タフトはより完成度の高い優れた走行性能をもっていると期待できる。

負けられない戦い。ハスラー独走を阻止せよ! 

新型タフトが属するハイト系軽自動車は、タントなどのスーパーハイト系人気に押され存在感を失ってきている。
かつて、ダイハツの代表車種であったムーヴの人気も低迷。スズのワゴンRも同様だ。

そんな中、好調なのがワゴンRをベースとしたハスラーだ。派生車という考え方で、ワゴンRの販売台数と合算すると、軽自動車の中でもトップレベルに達する。

ダイハツも、ハスラーのような役割をもたせたモデルが、ムーヴをベースとしたキャストアクティバだった。二匹目のどじょうを狙ったカタチだ。

ところが、キャストアクティバは、最初から低迷。ハスラーのようなデザインのユニーク性、実用性などに欠けていたのだ。
この失敗を補うために投入されたのが、新型タフトということになる。

この新型タフト対ハスラーの対決からは、ダイハツとして負けられない戦い感がヒシヒシと伝わる。

ハスラーのデビューに合わせ、6月発売予定の新型タフトを東京オートサロンで早くも公開。そして、ティザーサイトの公開と早期の予約開始。
とにかく、ハスラーに流れる顧客を引き留めたいという戦略が次々と打たれている。今後の新型タフトの動向にも注目しておきたい。

新型タフトの価格を予想!

新型タフトの価格を予想してみた。
おそらく、ハスラーと同等か、若干安価な設定になる予想。ハスラーの価格帯は約128~175万円だ。

ハスラーは、マイルドハイブリッドを使っているため、やや車両価格が高い。
ダイハツはマイルドハイブリッドなどのパワーユニットを持たないため、本来なら、ハスラーに対して、グッと安価な価格設定が可能。

しかし、新型タフトには大きなガラスルーフ「スカイフィールトップ」を全車標準装備している。
この装備はハスラーにないため、当然コスト高になる装備だ。

マイルドハイブリッドよりコスト高になるとは考えにくいので、新型タフトの価格はハスラーと同等レベルか、若干安価になるのではないだろうか?