レクサスRXのマイナーチェンジ新旧比較レビュー。
2019年8月にマイナーチェンジし、高級セダンの乗り心地と快適性を兼ね備えたSUVの走行性能が大幅進化した。
この記事では内装・外装、安全装備などを比較評価していく。
- この記事の目次 CONTENTS
- レクサスRX歴史・概要
- 1.コンセプト&外装デザイン
- 2.インテリア&装備
- 3.走り、メカニズム
- おすすめはどっち?
- 新車値引き交渉のポイント
- レクサスRXの価格・スペック
レクサスRX歴史・概要
レクサスRXは、国内外で少々複雑な体系となっている。
北米などでの、初代RXのデビューは1998年。
この初代RXは国内で1997年末に発売された、初代ハリアーと同じモデルであった。
国内では、2代目ハリアーまでがRXと共通モデルとして発売された。
当時、まだレクサスブランドが国内デビューしていなかったためだ。
そして、3代目RX(国内初代RX)から、レクサス専売モデルとなる。
そのため3代目ハリアーは、ほぼ国内専用車として開発。
RXとは完全に異なるモデルとなっている。
初代RXは、「高級セダンの乗り心地と快適性を兼ね備えたSUV」として登場。
当時、まだSUVというとクロスカントリー4WDのテイストが強かった中、現在のような乗用車的なSUVの提案は斬新だった。
しかも、上質な乗り心地だったこともあり、一気にヒットモデルとなる。
同じクルマであったハリアーもヒットモデルとなり、高級SUVの代名詞となった。
また、国内でもレクサスRX=トヨタ ハリアーという認識が強く、高級車ブランドであるレクサスへの憧れも強かった。
それゆえ、多くのハリアーがレクサスRXのエンブレムを付けて走っていた。
2012年のマイナーチェンジで、3代目RXはレクサスのデザインアイコンでもある、スピンドルグリルを装備。より精悍さを増した。
この当時、レクサスのラインナップはセダンが中心。
しかしセダンの人気はなく、非常に厳しい販売状況が続いていた。
そのような中、RXが孤軍奮闘。国内のレクサスブランドを支えていた。
同様に北米でもRX人気は高く、レクサスブランドをけん引。
3代目RXは、レクサスの基幹モデルへと成長した。
そして、2015年10月にフルモデルチェンジし、RXは4代目となる。
大成功した3代目RXだっただけに、失敗が許されない重要なフルモデルチェンジだった。
それゆえ4代目RXは、3代目RXのキープコンセプトながら、すべての面で従来モデルを大幅に進化させた。
「RXでありながら、RXを超えていく」が開発コンセプトだ。
デビュー直後のパワーユニットは、3.5Lハイブリッドを搭載したRX450h、2.0Lターボを積んだRX200tが用意された。
デザイン面では、スピンドルグリルの存在感が大幅に増し、迫力あるフォルムになった。
フロントフェイスは複雑で彫りの深い造形になり、非常に個性的だ。
インテリアデザインは、ラグジュアリーSUVというRXのキャラクターがより鮮明になり、高級感あふれる空間になった。
そして、2017年12月には、3列シートをもつ7人乗りのロングモデルであるRX450hLを設定。
2.0Lターボ車は、より高級なイメージをアップさせる狙いがあるのか、RX200tからRX300へと変更されている。
1.コンセプト&外装デザイン
複雑な造形美でレクサスの世界観を表現
4代目レクサスRXの開発コンセプトは「RXでありながら、RXを超えていく」。
大ヒットした3代目RXのキープコンセプトとした。
それだけではなく、ラグジュアリーSUVとしての魅力を増し、デザインや走り、質感などすべての面で3代目RXを大幅に超えることを目指した。
とくに、フロントフェイスのデザインは、かなり複雑な造形になっている。
多くの面と面が交錯。奥行きの深い、立体感のあるフェイスとなった。
この複雑なデザインを製品化できる、レクサスの生産技術の高さを感じさせる。
リヤまわりも同様。多くの面と線の積み重ねで魅せるデザインは、RXに力強さを与えている。
全体的に精緻な雰囲気もあり、レクサスの品質の高さをも感じさせている。
2.インテリア&装備
キャプテンシートの6人乗りこそが、レクサスRXの真骨頂?
2019年8月のマイナーチェンジでは、従来設定があった7人乗りのRX450hLに、2列目シートをキャプテンシートとした6人乗りがオプション設定された。
レクサスRXのキャラクターは、ラグジュアリーSUV。
それだけに2列目シートがキャプテンシートになると、より豪華でパーソナルな空間となり、ラグジュアリー感がアップする。
この仕様があるのは、マイナーチェンジ後のモデルだけだ。
3.走り、メカニズム
乗り心地など、走行性能が大幅進化したマイナーチェンジ後モデル
マイナーチェンジ後のレクサスRXは、ボディ剛性のアップやプラットフォームの構造変更、フロントサスペンションの構造変更など、マイナーチェンジとは思えないような改良が施されている。
この改良による効果は絶大。
従来モデルでも定評があった乗り心地は、よりしっとりとした洗練されたものとなった。
乗り心地を重視したサスペンションセッティングにすると、俊敏性が悪くなる傾向にある。
しかしマイナーチェンジ後のRXは、こうした二律背反するような要素を同時に成立。
乗り心地の良さと、ステアリング操作に対して応答遅れの少ない、俊敏な走りを手に入れている。
また、フロアの振動も低減されており、かなり上質な走りを手に入れている。
マイナーチェンジ前のモデルと比べると、すぐに分かるほどの進化幅になっている。
走りの質を重要視するなら、やはりマイナーチェンジ後のモデルの圧勝だ。
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2.0Lターボのガソリン車は、238ps&350Nmと十分な出力をもつ。
燃費は11.8㎞/Lと平均的な数値だが、燃料がハイオクガソリンのため、国産モデルとしてはやや高めの燃料費になる。
車両価格はハイブリッド車に比べて安価なのだが、平凡なパワーユニットだ。
ハイブリッド、ガソリン車共にスポーティグレードのFスポーツが設定されている。
Fスポーツには、エアロやホイールといった専用外装を装備。
また、ボディの振動を吸収し俊敏なハンドリング性能を得ることができる、パフォーマンスダンパーを装備。
さらに、電動による瞬時のレスポンスで、車両のロールを抑制するアクティブスタビライザーも採用している。
より気持ちよく走りたいのであれば、Fスポーツが最適だ。
燃費XXkm/L※JC08モード 燃料消費率(国土交通省審査値)記載している燃料消費率は、新車時のカタログ燃費で、グレード・駆動方式・車両重量などにより異なります。燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象・渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて燃料消費率は異なります。
おすすめはどっち?
走りの質にさえこだわらなければ、マイナーチェンジ前のモデルもあり
レクサスRXはマイナーチェンジ前後で、走行性能が大きく異なる。
ただ、パワーユニットはほとんど変更がないので、力強さや燃費性能という面では変わらない。
主に乗り心地やハンドリング性能面での進化幅が大きいのだが、乗り比べてみないと分かりにくい。
極端なことを言えば、こうした走行性能差に鈍感な人やあまり興味のない人にとっては、重要視される要素とはいえないだろう。
外観デザインもそれほど大きな差がないので、走行性能差が気にならないなら安価な中古車という選択もありだ。
逆に、2列目キャプテンシートが用意されているのは、マイナーチェンジ後のモデルだけ。
同様に、より優れた予防安全装備が必要ということになると、夜間の歩行者と昼間の自転車検知ができるマイナーチェンジ後のモデルになる。
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レクサスRXマイナーチェンジ前の中古車を選ぶ際は、高額車なのでじっくり選ぶこと大切だ。
マイナーチェンジしたことで、マイナーチェンジ前のモデルは徐々に価格が下がっているのだが、やはり人気SUVということもあり中古車価格は高め。
中には、ほとんど新車と変わらないような中古車価格がついたモデルがある。
こうした中古車は要注意だ。
新車とあまり価格が変わらないようであれば、中古車を買うメリットがない。
特にかなり強気の価格を付けているのが、レクサスディーラー系中古車店。
あえてレクサスディーラー系中古車店で買う理由がないのであれば、一般の中古車店を中心に選んだ方がリーズナブルだ。
こうしたこともあり、レクサスRXの中古車価格はやや幅のある相場になっている。
全般的にボディカラーが白もしくは黒、グレードはFスポーツ、ハイブリッド車、4WD、サンルーフなどが装備されていると価格は高めとなる。
標準グレードだと高級車としてはやや装備が寂しいので、多少走行距離が多かったり、年式が古かったりしても、豪華装備のバージョンLを狙ってみるのもいいだろう。
Fスポーツよりは、やや安価な傾向にもありコストパフォーマンスは高い。
新車値引き交渉のポイント
レクサスは値引きゼロが基本。下取り車の価格で勝負!
レクサスは値引きゼロ戦略を続けているので、大幅値引きは期待できない。
とはいえ、僅かな値引きや用品、オプションのサービスなどを引き出すためには、やはりライバル車と競合させることが重要だ。
レクサスRXのライバル車となると、やはり輸入車がメインとなる。
メルセデス・ベンツGLCやBMW X3などと競合させるといいだろう。
輸入車は逆に大幅値引きが期待できるので、商談期間を長めに取り、じっくりと相手が痺れを切らせてくるのを待つ作戦が向く。
現金値引きが無理な場合、ディーラーオプションなどをサービスしてもらえるようにするのもよい。
値引きが期待できないので、やはり下取り車の処理が重要になる。
まずは買取店に行き、査定してもらうこと。
できれば複数店舗で査定すれば、下取り車の適正価格が分かってくる。
その金額をベースに、ディーラーで査定してもらい比較したい。
レクサスディーラーの場合、レクサスやトヨタブランドの下取り車は高値が期待できる。
買取店での査定価格と比較させて、値引きができないなら下取り価格のアップを要望してもよい。
しかし他社のものになると、さすがに下取り価格は買取店が勝るケースがほとんど。
最終的には、最も高値を付けたところに売ればいい。
また、複数の買取店をまわる時間がないという人に、おすすめのクルマの査定アプリがある。
そのアプリ名は「ガリバーオート」。
中古車大手のガリバーが開発したアプリだ。
使い方は非常に簡単。
ナンバープレートを撮影し送信、その後、簡単な質問に答えるだけで査定価格が提示される。
他にもこうしたアプリがあるが、中には希少車など流通量の少ない車両に関しては、査定価格が提示できない。
しかしガリバーオートは、チャット機能があり、ガリバーの膨大なデータを使いプロが価格を提示してくれる。
アプリ内で売却まで可能なので、こうしたサービスを積極的に使うとよい。
レクサスRXの価格・スペック
- RX450hL AWD:7,960,000円
- RX450h 2WD:6,270,000円/ AWD:6,540,000円
- RX450h “version L” 2WD:7,290,000円/ AWD:7,560,000円
- RX450h “F SPORT” 2WD:7,470,000円/AWD:7,730,000円
- RX300 2WD:5,130,000円/AWD:5,400,000円
- RX300 “version L” 2WD:6,150,000円/ AWD:6,420,000円
- RX300 “F SPORT” 2WD:6,020,000円/ AWD:6,290,000円
代表グレード | レクサスRX450hL |
---|---|
全長×全幅×全高 | 5,000×1,895×1,725mm |
ホイールベース | 2,790 mm |
最小回転半径 | 5.9 m |
車両重量 | 2,230 kg (6名) 2,240 kg (7名) |
乗車定員 | 6/7名 |
JC08モード燃料 | 17.8 km/L |
エンジン種類 | V型6気筒DOHC |
総排気量 | 3.456 L |
高出力[NET] kW最高出力[NET] kW (PS) / r.p.m. (PS) / r.p.m. | 193 (262) / 6,000 |
最大トルク[NET] N・m (kgf・m) / r.p.m. | 335 (34.2) / 4,600 |
駆動用主電池種類 | 6JM |
駆動装置 駆動方式 | E-Four (電気式4輪駆動方式) |
トランスミッション | 電気式無段変速機 |
関連ページ
RXのカタログ情報
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- 現行モデル
- 令和4年11月(2022年11月)〜現在
- 新車時価格
- 664.0万円〜901.0万円
RXの在庫が現在169件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。