この記事の目次 CONTENTS
予算100万円でも、想像を超えた魅力的な中古車も?
中古車の選び方のポイント
軽自動車編:スズキ アルトターボRS
コンパクトカー編:トヨタ アクア
ミニバン編:トヨタ エスティマハイブリッド
セダン編:メルセデス・ベンツCクラス
SUV編:日産 エクストレイル

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

予算100万円でも、想像を超えた魅力的な中古車も?

中古車の購入を検討しているけど、100万円ぐらいの予算では、満足できる中古車は買えるのか疑問に思っている方もいるのでは?

年式や走行距離、人気などによって中古車の値段は変わるため、幅広い選択肢があるのが中古車の魅力。

新車価格で400万超えの高級車から、発売当時に大ヒットした人気車、中古車で購入しにくいとされるSUVでも購入することができる。

今回の記事では、予算100万円で買えるおすすめの中古車を紹介する。

中古車の選び方のポイント

お手頃価格の中古車の特徴

中古車は新車価格と比べて値段が大幅に落ちることがあり、予算100万円で満足のいく中古車を買うには、価格が下がるポイントを把握するのが良い。

価格が落ちる中古車の特徴

  • 年式が古い(5年~10年前)
  • 走行距離が長い(5万km以上、1年に1万kmが目安)
  • 新車販売時の流通量が多い
  • モデルチェンジ前のモデル
  • 人気のない車種や色

例えば新車価格が400万以上するモデルでも、上記の条件によっては100万まで下がることもある。
自分の中での譲れないポイントと、妥協できるポイントをしっかりと把握すれば、新車選びよりも選択肢は大幅に広がり、優良なマイカーに出会える可能性が高い。

中古車選びの注意点

新車価格に比べて安くなる中古車だが、新車価格より大幅に値下げしているものは年式が古く、走行距離が長いものが多い。とくにSUVやミニバンは人気なので、100万円で買えるのは古い車が多い。

整備記録簿があり、しっかりと定期点検を受けている車両を選ぶことが重要だ。そして、100万円で購入しても、その後のメンテナンス費用がたくさんかかることもあるので、購入時には後々に交換するべきパーツをしっかりと確認することも忘れずに。

軽自動車編:スズキ アルトターボRS

スズキ アルトターボRSは、その名の通りベーシックな軽自動車であるアルトをベースにしたモデル。
64ps&98Nmというパワフルなターボエンジンを搭載し、ボディ剛性をアップ。専用サスペンションなどを装備したスポーツモデルだ。

オールマイティに楽しめる隠れた逸品

スポーツモデルだが、意外なほどフレキシブルに使える。乗り心地はやや硬めだが、不快ではない。ベースのアルトと比べると、むしろ安定感があり安心して走れる。移動の足として使え、気持ちよく走れるので、あらゆるシーンで活用できる万能タイプだ。

車両は軽量でエンジンはパワフルなので、高速道路でも十分に元気よく走る。燃費もスポーツモデルながら、25.6㎞/L(JC08モード)と良好だ。

少し物足りないのは、5速のオートギヤシフト(AGS)。ギヤチェンジ時に空走感があり、やや慣れが必要だ。

そんなアルトターボRSも中古車になると、リーズナブルになる。中古車の流通量が少ないので、探すのに手間が多少かかるが、2015年式で70~110万円程度になる。80~90万円台のモデルも多くあり、十分に予算100万円で狙えるモデルだ。

コンパクトカー編:トヨタ アクア

トヨタ アクアは、2011年にデビューして以来、爆発的なヒットモデルとなったコンパクトカーだ。最新モデルの量販Sグレードで、燃費は34.4㎞/L(JC08モード)と世界トップレベルの低燃費を実現。
これほどの高性能車が、2014年式以前なら予算100万円で十分に手に入る価格帯になっている。新車価格の半額以下だ。

コスパ抜群の超低燃費のハイブリッド車

アクアは、とにかく人気が高く新車販売台数ナンバー1を幾度も獲得している。している。

それだけに、中古車の流通量が多く、人気車とはいえ中古車価格は値崩れ気味だだ。
2014年式だと、60~100万円程度。グレードや色、装備などもも選びやすいのも特徴のも特徴。
最新のハイブリッド車ながら、この価格帯なのであれば非常にコストパフォーマンスは高いといえる。

アクアは燃費重視モデルで、後席下付近に大きく重いハイブリッド用バッテリーを搭載する。。
ため、そのためそのため後席がやや狭く、前期モデルはやや乗り心地ががは悪い。その分、前後の重量バランスははがよく、なかなか気持ちのよい走りだ。も可能だだ。

注意点としては、16インチタイヤ装着車は選択肢から外したい。最小回転半径が5.7mと大型ミニバン並みで、コンパクトカーなのに小回りが苦手になるからだ。

ミニバン編:トヨタ エスティマハイブリッド

エスティマハイブリッドは、2006年に登場。異例のロングセラーモデルになっている。
当時、最先端の2.4Lハイブリッドシステムを搭載し、後輪に別のモーターを装着したE-Fourを採用した。2トンクラスの車重ながら、ハイブリッドシステムの恩恵で、燃費は20.0㎞/L(10・15モード)という低燃費性能を実現している。この燃費値は、現在でも高いレベルにある。

高級車だが低年式なら100万以内も狙える

エスティマハイブリッドのデビュー時価格は、約360~440万円という高級車。高年式は、さすがに予算100万円では購入することはできない。しかも、ミニバンということもあり、中古車価格は高めだ。
だが、低年式モデルになると、さすがにグッと身近になってくる。2008年式だと60~90万円くらいが相場だ。

注意点としては、年式が古いために、走行距離が10万㎞に近いものが多い。そのため、整備記録簿があり、しっかりと定期点検を受けている車両を中心に狙うといいだろう。

エスティマハイブリッドは、年式は古くても未だ現行車。しかも、高級ミニバンだ。予算100万円で、ちょっとした贅沢な気分にしてくれる1台だ。

セダン編:メルセデス・ベンツCクラス

高級車の代名詞ともいえるメルセデス・ベンツ。日本では、その中核を担うモデルがCクラスだ。予算100万円で狙えるのは、2007年にデビューした先代モデルとなるW204型だ。

さすが、メルセデス・ベンツのセダンといった印象で、高剛性ボディにしなやかなサスペンションが組み合わされ、高級車らしい上質な乗り心地を誇る。
ボディサイズは、全長4585×全幅1770×全高1445mm。日本でも扱いやすい絶妙なボディサイズだ。しかも、最小回転半径は、5.1mとコンパクトカー並みで、狭い道も苦にしない機動性もある。
燃費は、先代モデルなので最新モデルと比べると少し物足りない。しかし、その走りは高級セダンの真髄を感じさせてくれる。

走行距離が短い車両が狙い目

デビュー当時の価格は450万円以上という高級車だが、2010年式以前の年式になってくると、予算100万円でも十分購入可能だ。
2010年式だと、50~90万円くらいが相場。年式は古いのだが、意外なほど走行距離も短い車両も多く、こうした車両をターゲットにするといいだろう。
中古車の流通量はそれほど多くないので選びにくいが、C200でスポーティなエアロなどを装備したアバンギャルドがお勧めおすすめだ。

SUV編:日産 エクストレイル

SUVは、超人気カテゴリーということもあり、中古車価格は高止まりしている。そのため、あまり買い得感があるとはいえない状況が続いている。

そんな状況下でピックアップしたのが日産エクストレイル。現行モデルは3代目だが、ターゲットは2代目エクストレイルだ。2代目エクストレイルは、2007年に登場した。

デビュー時は、2.0Lと2.5Lのガソリン車が用意され、2.0L車にはFF(前輪駆動)も用意されていた。その後、2.0Lのディーゼルも登場している。

貴重な中古SUVでデザインも新鮮

3代目エクストレイルは、今時の都会派デザインになっているが、2代目エクストレイルはスクエアで、いかにもタフなデザインになっている。最近では都会派デザインが多い中、2代目エクストレイルのデザインは新鮮に見え、あまり古臭さを感じさせないのもポイントだ。

燃費は、古い年式なので仕方ないが、2.0Lガソリン4WD車で13.6km/L(10・15モード)。6MTの2.0Lディーゼルが14.2㎞/L(10・15モード)と、最新モデルと比べると、物足りない数値になっている。

2代目エクストレイルの中古車相場は、2010年式で50~100万円といったところ。70~90万円台の価格だと、走行距離が6万㎞を大きく超えたモデルがほとんど。ディーゼル車は、ほぼ10万㎞前後のものばかりになる。走行距離は諦めて、より上級グレードの車両を選ぶといい。20Xt、20Xttなどの上級グレードがお勧めおすすめだ。また、SUVなので積極的に4WD車を選んでおきたい。