フォルクスワーゲンを代表するCセグメントのコンパクトカー「ゴルフ」に特別仕様車「Tech Edition(テックエディション)」が設定された。その名前から想像できるように、今回の特別仕様車は特に装備面を充実させた仕上がりになっている。その具体的な仕様をご紹介したい。
- この記事の目次 CONTENTS
- お買い得な特別仕様車「テックエディション」登場
- 日本でのVW販売台数の内、約半数を占めるゴルフ
- 豪華装備をプラスした特別仕様車
- お買い得感の高い価格設定
- 特別仕様車ゴルフテックラインの価格と装備
お買い得な特別仕様車「テックエディション」登場
フォルクスワーゲンは、基幹車種であるゴルフに、デジタルメータークラスターや Volkswagen 純正ナビゲーションシステムなどを標準装備した特別仕様車「Tech Edition(テックエディション)」シリーズを設定し発売を開始した。装備を向上させながら、価格アップを抑えたお買い得車だ。
そもそもゴルフは、フォルクスワーゲンを代表するクルマ。Cセグメントに属するコンパクトカーで、現行モデルは7代目に当たる。
輸入車初のカー・オブ・ザ・イヤーに輝いた現行ゴルフ

7代目にあたる現行ゴルフは2013年にデビュー。
最近の例にもれず、7代目ゴルフも先代よりもボディサイズが拡大。全幅はついに1,800mmになっている。全幅1,800㎜というボディサイズは、日本の都市部に多い立体駐車場の全幅制限ギリギリ。扱いやすさを考えたクルマとしては、目一杯の幅だ。
ボディは大きくなったものの、走行性能などはライバル車を圧倒。乗り心地やハンドリング性能は極めて高く、このクラスのコンパクトカーをとして世界各国のメーカーにベンチマークされるほどだ。そうしたことも評価され、2013-2014年日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。輸入車で初めて日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞したモデルでもある。
すでにモデル末期に入っているが、毎年のように改良が加えられ、ゴルフのパフォーマンスは年々向上。未だに古さを感じさせないというのも、ゴルフの特徴といえるだろう。
日本でのVW販売台数の内、約半数を占めるゴルフ
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日本のフォルクスワーゲンにとってゴルフは基幹車種だ。
2017年度のフォルクスワーゲン全体の販売台数は、約4.8万台。その内の2.3万台がゴルフの販売台数。国内フォルクスワーゲン販売台数の内、ゴルフが約半数を占めることになる。つまり、ゴルフの販売台数が落ちると、フォルクスワーゲン全体の販売台数が大きく左右されるほと重要な車種になっている。
それだけに、モデル末期とはいえ販売台数を落とすことができない車種でもある。そこで、販売台数を死守するために今回投入されたのが、特別仕様車テックエディションシリーズという訳だ。
豪華装備をプラスした特別仕様車
新投入されたフォルクスワーゲン ゴルフ テックエディションは、上級グレードのハイライン、中間グレードのコンフォートラインの2グレードに設定された。
プラスされた共通装備には、以下のような高級装備がずらりと並ぶ。
・デジタルメータークラスター“Active Info Display”
・Volkswagen純正ナビゲーションシステム“Discover Pro”
・モバイルオンラインサービス“Volkswagen Car-Net”

Active Info Displayは、12.3インチ大型ディスプレイによるフルデジタルメータークラスター。高解像度ディスプレイには速度計とタコメーターに加え、好みに合わせて数種類のモードから選択したグラフィックを表示できる。視線移動も少なくなるため、より見やすく安全で先進性もありお勧めの装備だ。この装備は従来、ハイラインにのみオプション設定されており、コンフォートラインには設定されていなかった。
Discover Proは、車両を総合的に管理するインフォテイメントシステム。走行中扱いにくいタッチスクリーンだけというのは少々残念だが、手のひらを画面にかざして左右にスワイプするだけで画面操作を行えるジェスチャーコントロールが採用されている。
Volkswagen Car-Net”は、Discover Proに付帯するサービスで。テレマティクス機能がプラスされている。オンラインVICSにより、交通情報を正確に捉え、より高い精度でナビゲーションが可能。また音声での施設検索もできる。リクエストに応じて、周辺の交通情報や駐車場の空き情報などをリアルタイム表示するなど、多彩な情報でドライブをサポートしてくれる。この装備も従来はハイラインにのみオプション設定されており、コンフォートラインには設定されていなかった。
コンフォートラインでも充実の装備

テックエディションには、他の装備も追加されている。
コンフォートラインに追加されたのは、それまでオプションだったLEDヘッドライト。また今までは設定の無かった225/45R17タイヤ+アルミホイール(10スポーク)が装備されている。
ハイラインには、これまではオプション設定だったダイナミックライトアシスト/ダイナミックコーナリングライト、LEDテールランプ(ダイナミックターンインジケーター付)をプラス装備。従来同様の225/45R17タイヤだが、5ダブルスポークのアルミホイールに変更されている。
お買い得感の高い価格設定
注目なのが、このゴルフ テックエディションの価格の価格だ。コンフォートライン テックエディションが2,999,000円。ハイライン テックエディションの価格が3,499,000円となった。ベースとなるモデルに比べて、特別仕様車のコンフォートラインは20万円アップ、ハイラインは18万円のアップとなった。
価格アップはしているものの、このゴルフ テックエディションはかなりお買い得だ。まず、Discover Proの価格が約23万円。Active Info Displayは約17万円。この2つのオプションだけで約40万円分のオプションになる。LEDヘッドライトは11万なので、コンフォートライン テックエディションは、ざっくり51万円分のオプションが装備されて20万円アップなので、31万円分お得になっているという計算になる。
同様の計算をしてみると、ハイラインでは約22万円分お得になる。
今新車を買うなら特別仕様車がおすすめ

コンフォートライン テックエディションの価格は約300万円と、プラスされた装備を含むと、かなり買い得感がある。「どうしてもハイブリッド車じゃなかればダメ」というのでなければ、テックエディションという選択肢も悪くはない。世界トップレベルのコンパクトカーの実力を十分に堪能できるだろう。今、ゴルフを買うのであれば、テックエディションがお勧めだ。
また現行ゴルフは2013年デビューといこともあり、中古車も豊富にある。基本デザインは一緒なので、中古車でも古臭さは感じない。ボディなども強固なので、走行性能の劣化もほとんどないだろう。2015年式ですでに150万円台からコンフォートラインで装備の充実したものが選べるので、こちらも選択肢のひとつとして検討してみるのもいいだろう。
ただし国産車ファンの獲得は難しいか
お買い得感のあるゴルフテックエディションだが、これでシェア拡大が狙えるかというと微妙なところだろう。
日本マーケットにおいては、やはりハイブリッド車が人気だ。またレギュラーガソリンが当り前の国産ユーザーにとって、ハイオク仕様のゴルフは、従来の輸入車好きやフォルクスワーゲンファンでないと積極的に選びにくい。お買い得車を出すことで、既納先からの代替えは進むかもしれないが、国産新規の顧客を取るのは少々難しいだろう。
今後国産ユーザーから顧客を得たいのであれば、燃費がよく経済的なディーゼル車の登場に期待したいところだ。
特別仕様車ゴルフテックラインの価格と装備
ゴルフテックラインの価格と装備は以下の通り。
TSI Comfortline Tech Edition (TSI Comfortlineをベースに以下の専用装備を採用)

・デジタルメータークラスター“Active Info Display”
・Volkswagen純正ナビゲーションシステム“Discover Pro”
・モバイルオンラインサービス“Volkswagen Car-Net”
(コネクティビティ機能“App-Connect”、テレマティクス機能“Guide & Inform”)
・LEDヘッドライト(オートハイトコントロール機能、LEDポジションランプ、LEDターンシグナル)
・225/45R17タイヤ/7Jx17アルミホイール(10スポーク)
・全国希望小売価格(税込):¥2,999,000
Golf TSI Highline Tech Edition (TSI Highlineをベースに以下の専用装備を採用)

・デジタルメータークラスター“Active Info Display”
・Volkswagen純正ナビゲーションシステム“Discover Pro”
・モバイルオンラインサービス“Volkswagen Car-Net”
(コネクティビティ機能“App-Connect”、テレマティクス機能“Guide & Inform”)
・ダイナミックライトアシスト/ダイナミックコーナリングライト
・LEDテールランプ(ダイナミックターンインジケーター付)
・225/45R17タイヤ/7Jx17アルミホイール(5ダブルスポーク)
・全国希望小売価格(税込):¥3,499,000
ゴルフのカタログ情報

- 現行モデル
- 令和3年6月(2021年6月)〜現在
- 新車時価格
- 291.6万円〜460.7万円
ゴルフの在庫が現在32件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。