シトロエンC4ピカソ/グランドC4ピカソシトロエンは、MPVのC4ピカソ/グランドC4ピカソをマイナーチェンジし発売を開始した。C4ピカソは5人乗り、グランドC4ピカソは7人乗りとなる。

デザイン性に優れたC4ピカソシリーズだが、スライドドアではない点が弱点?


シトロエンC4ピカソシリーズは、2014年に日本に導入された。シトロエンらしい独創的なデザインをもつMPVだ。このモデルから、車名が2つとなり、5人乗りを従来のC4ピカソと呼び、7人乗りはグランドC4ピカソと呼ぶようになった。この2台は、形はよく似ているが、ホイールベースが異なり、微妙にデザインもやや違っている。

多人数乗車モデルが好まれることもあり、日本マーケットにおいて、売れ筋となったのは7人乗車が可能なグランドC4ピカソ。輸入車で多人数乗車ができるモデルは数少なく、C4ピカソシリーズは貴重な存在だった。

シトロエンC4ピカソ/グランドC4ピカソしかし、C4ピカソシリーズは、魅力的なモデルながら販売台数はそれほど多くない。その大きな要因になっているのは、スライドドアがC4ピカソシリーズには装備されていないからだ。日本の狭い駐車場では、ドアを大きく開いて乗り降りすることが難しい。また、多人数乗車モデルはファミリーで使うことが多く、小さい子供の乗り降りには、やはりスライドドアが便利だ。C4シリーズは、デザインや走行性能は非常に魅力的なものの、使い勝手のよい日本のミニバンと比べると、やや分が悪くなる。また、コンパクト系のモデルでありながらハイオクガソリン仕様であったこともマイナス要因。日本マーケットでは、プレミアムブランド系以外、ハイオクガソリン仕様のクルマはあまり売れないからだ。

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待望のクリーンディーゼルエンジンを搭載!ハイオクガソリン仕様に比べ燃費、燃料費が大幅減!


シトロエンC4ピカソ/グランドC4ピカソ今回のC4ピカソ/グランドC4ピカソのマイナーチェンジでは、2.0LのクリーンディーゼルエンジンであるBlueHDiが搭載された。150ps&370Nmという余裕ある出力を誇る。C4ピカソシリーズの車重は、やや重く1,640㎏にもなる。ガソリン仕様の1.6Lターボで、165&240Nm誇るエンジンでも必要十分だったが、多人数乗車時には余裕があるとは言えなかった。しかし、今回のクリーンディーゼルエンジンは370Nmという大トルクを誇る。これほどの大トルクがあれば、多人数乗車時でも余裕のある走りが楽しめる。

また、ディーゼルエンジン車の燃費は、18.0㎞/Lとガソリン車の14.6㎞/Lを大幅に超えているほど燃費に優れる。これだけ燃費が良い上に、ディーゼルエンジンは燃料に軽油を使う。ハイオク仕様のガソリン車に対して、30円/L前後燃料費が安くなるのだ。燃料の単価が安く、燃費も良い、その上、力強いのがクリーディーゼル車の魅力だ。クリーンディーゼル車は、ザックリだが40%くらい燃料費を削減できる計算になる。

 

今まで微妙に異なるデザインが採用されていたが、マイナーチェンジ後は共通化されたデザインになった


シトロエンC4ピカソ/グランドC4ピカソ従来のモデルでは、5人乗りのC4ピカソと7人乗りのグランドC4ピカソとでは、微妙に異なるデザインが採用されていた。しかし、マイナーチェンジ後では、フロントマスクを共通化。また、中央のダブルシェブロンから左右に伸びるクロームラインは、LEDポジションランプの手前でアクセントをつけたタイプに変更された。

その他、ヘッドライトユニット周囲にブラックの縁取りを施し、グリルを上下2分割し、下部はフォグランプユニットを含む幅広なデザインとし、C型クロームデコレーションを加え、ワイド感とプレミアム感を向上。サイドビューでは、グランドC4ピカソのみ改良。ルーフレールカラーを明るいシルバーとし存在感を際立たせている。リヤのダブルシェブロンロゴは、エンブレムの中央をブラックで塗り、引き締まった印象と立体感を出している。

インテリアでは、ダッシュボードの各部アクセントをブリリアントブラックに変更。シートは、新素材のブラック&グレーのコンビネーションシートを採用した。

ボディカラーには、新色としてラズーリ ブルーとサーブルが追加され、全6色となっている。

 

遅れていた歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備を標準装備化。高い安全性能を得た!


シトロエンC4ピカソ/グランドC4ピカソさらに、装備の向上も図れた。SUVなどで人気のハンズフリー電動ゲートが用意され、両手がふさがっている状態でも、リヤバンパー下のセンサー付近に足を出し入れするだけで、リヤゲートが開く便利な機能だ。

そして、遅れていた予防安全装備がようやく装備された。まず、歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備であるアクティブセーフティブレーキが標準装備化された。

また、車線逸脱を防止するレーンキープアシストも標準装備化。カメラが車線を検知し、ウィンカー操作無しに車線をはみ出しそうになると、自動的にステアリングを修正する。同様に、車線変更時など後側方の車両接触を警告・回避をアシストしてくれるアクティブブラインドスポットモニターも標準装備化。従来のドアミラー部のオレンジ灯による警告のみならず、ステアリングの反力により、危険な車線変更を抑制する。

こうした先進安全装備がプラスされたことで、飛躍的に安全性能を高めたC4ピカソシリーズ。当然、サイド&カーテンエアバッグも標準装備化されている。こうした先進予防安全装備も含めた安全性能は、安全装備もオプション化する傾向が強い国産ミニバンと比べると、より高い安全性能をもったモデルと言える。


シトロエンC4ピカソシリーズの選び方。クリーディーゼル車以外は、お勧めできない


シトロエンC4ピカソシリーズの選び方。C4ピカソシリーズは、まず5人乗りか7人乗りかを選ぶことから始まる。リセールバリューを考慮すると、7人乗りのグランドC4ピカソを選ぶといい。シトロエン車のリセールバリューは、ほとんど期待できない。それでも、7人乗りのグランドC4ピカソなら、中古車でも一定のニーズがあることから、他のモデルと比べると若干リセールバリューは高くなると予想できるからだ。

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そして、次はエンジンの選択だ。C4ピカソシリーズには、1.6Lターボと2.0Lクリーンディーゼルがある。この選択は、クリーンディーゼルエンジンが圧倒的にお勧めとなる。車両価格は、ガソリン車に対して25万円アップするのだが、あり余るメリットがある。まず、クリーンディーゼル車は、エコカー減税の対象車(2017年3月現在)となり、重量税、自動車取得税が免税。これだけでも、25万円の車両価格差はイッキに縮まる。

さらに、クリーンディーゼル車は軽油を使い、ガソリン車のハイオクガソリンに比べ燃料費差は30円/L前後となる。燃費もクリーンディーゼル車の方が優れており、ザックリだがクリーンディーゼル車はガソリン車に対して燃料費が約60%程度になる。こうなると、多くの人が燃料費差で十分に価格差を取り返すことができるようになる。さらに、クリーンディーゼル車は370Nmという大トルクを誇り走りに余裕がある。余裕のある走行性能に、優れた燃料経済性を誇るのだから、クリーンディーゼル車を選ばない理由がないほどだ。

今後、中古車マーケットもクリーンディーゼル車人気が高まっていくと予想されている。そうなると、当然クリーンディーゼル車のリセールバリューが高くなるので、お勧めということになる。

シトロエンC4ピカソ価格


・5シーター
C4 PICASSO SHINE 3,470,000円
C4 PICASSO SHINE BlueHDi 3,720,000円

・7シーター
GRAND C4 PICASSO SHINE 3,550,000円
GRAND C4 PICASSO SHINE BlueHDi 3,800,000円