人気中古車 軽自動車ハイト系 おすすめランキング2016秋

コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この秋おすすめの中古車・軽自動車ハイト系を聞きました。
しかも今回は、中古車選びの醍醐味でもある「知名度が低く新車では人気薄のため、
実は非常に良いクルマなのにお買い得!」な安くて良いクルマも、「裏車種」として厳選してもらいました。

  • RANKING BEST 1スズキ ハスラー

    スズキ ハスラー

    ハスラーは、2014年にデビュー。基本骨格などをワゴンRと共通化しながら、まったく違うSUVとのクロスオーバー車とした。基本部分がワゴンRということもあり、デビュー時から燃費は29.2㎞/L。モデル途中でマイルドハイブリッド機能がプラスされ、最新モデルは32.0㎞/Lへ伸び、クラストップレベルの実力もつ。さらに、2015年12月の一部改良ではスペーシアにも搭載されている歩行者検知式自動ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」が一部グレードに標準装備された。クラス唯一の歩行者検知式の自動ブレーキが標準装備化されたグレードの完成度は高い。デビューからしばらくの間は、生産が間に合わないほどの人気車だった。

  • RANKING BEST 2ダイハツ ムーヴ

    ダイハツ ムーヴ

    「軽自動車の走りは頼りない」という顧客からの声と向き合い、基本性能を引き上げるため、基本骨格から見直され開発されたムーヴ。走る、曲がる、止まるといった基本性能を大幅に進化させたD’s テクノロジー「フォースコントロール」が採用されている。その結果、ムーヴはひとクラス上のコンパクトカーをも凌駕する走行性能を手に入れた。さらに、自動ブレーキ関連の安全装備「スマートアシストII」に進化し性能を向上。非常にバランスの優れた軽自動車だ。ただし、販売面では不調。ダイハツは顧客ニーズの多様化に対応するためにムーヴベースのキャストを投入。キャストは3タイプのキャラクターがあり、ムーヴと顧客の取り合いになり、全体的に販売台数が落ちている。そうした営業戦略の影響で、中古車価格は下がり気味。未使用車も大量に流通している。

  • RANKING BEST 3スズキ アルト

    スズキ アルト

    アルトはハイト系ではないものの、安定した人気を誇っていることから裏3位とした。2014年12月フルモデルチェンジしたアルトは、眼鏡をかけたような愛嬌あるデザインになった。スズキの燃費不正問題で、やや販売台数を落としているものの、車種別販売台数では、N-BOX、タントに続き3位のセールスを記録している。売れている理由は、デザインと価格、そして燃費だ。自動ブレーキ関連の安全装備は物足りないが、この3つの要素が高いレベルにまとめられている。また、アルトターボRSやアルトワークスといったスポーツモデルも人気だ。登録済み未使用車の流通台数も豊富になってきており、買い得感もある。

中古車オススメランキングの3台を比較

燃費・経済性
  • ハスラー

    ハスラーの最新モデルでマイルドハイブリッド機能を搭載したモデルの燃費は、クラストップレベル32.0㎞/Lを誇る。デビュー直後のモデルでも燃費は、29.2㎞/Lと優秀だ。また、より力強く、ロングドライブにも向くターボ車の燃費も、最新モデルは27.8㎞/Lとこちらもクラストップレベル燃費性能面ではスキがない。こうした最新の技術が投入されたモデルということもあり、新車価格はやや高め。2015年12月の改良では、軽自動車唯一の歩行者検知式自動ブレーキが、最上級グレードのXに標準装備化されたことも価格が上がる要因だが性能面を考えれば、十分に納得のいく価格だ。未使用車も随分流通台数が増え、最上級グレードのXが120万円程度から売られている。

  • ムーヴ

    ムーヴは低価格を維持するため、コストの高いマイルドハイブリッド機能などは採用していないため燃費は31.0㎞/Lに留まっている。マイルドハイブリッド機能を使ったワゴンRの燃費33.0㎞/Lには負けるものの、コストの高い技術を使わずに得た31.0㎞/Lという燃費値は、ダイハツの技術力の高さを感じる。そのため、新車価格はワゴンRより、やや安価な価格設定。新型車キャストが登場したことで、顧客の取り合いになっているようで、未使用車が大量発生中。エントリグレードであるLは、90万円くらいから売られている。

  • アルト

    アルトはハイト系ではなく、ムーヴと比べると全高は130㎜も低い。そのため、車重は軽い。とくにアルトは、スズキの軽量化技術を凝縮したモデル。この軽量化が効いて、マイルドハイブリッド機能を使わずに、燃費は37.0㎞/Lという圧倒的な燃費値を誇る。やはり、軽さは武器。最上級グレードのXでも、90万円台の未使用車が登場しており、経済性は高い。

装備・使い勝手
  • ハスラー

    SUVとのクロスオーバー車なので、アウトドアでの使い勝手は抜群だ。ラゲッジフロアは汚れをふき取りやすい素材が使われているので、ウインタースポーツやキャンプなど濡れたものも汚れを気にせず収納可能。また、シートアレンジも多彩で、助手席は前方に倒れ、フルフラットになりテーブルのように使えるなど、自由にアレンジ可能。車中泊なども楽しめる。テーブル機能付インパネボックスは、停車中に食事をするときなどに便利な機能だ。また、アレンジとアイデア次第でハスラーを自分好みの仕様にできるユーティリティーナットと呼ばれる装備もある。ナットを外し、販売店オプションのネットなどを固定するなど、使い方は無限大。歩行者検知式の自動ブレーキは、Xグレードのみに標準装備。このあたりは、少々物足りない。

  • ムーヴ

    2015年に行われたマイナーチェンジでは、自動ブレーキ関連の安全装備が進化しスマートアシストIIとなった。歩行者を検知して警報はなるものの、自動ブレーキは作動しないという少々微妙な設定。しかし、後方への誤発進抑制機能など、アクセルとブレーキの踏み間違い防止機能は高齢者や初心者ドライバーが安心して乗れる。また、ムーヴ伝統の90度に開くドアは使い勝手が良く、高齢者などの乗り降りに便利。また、一部グレードを除き、スズキ車には少ないオートライトも標準装備。薄暮時やトンネルなどで、うっかりヘッドライトの点灯を忘れることがないので安心だ。

  • アルト

    収納スペースそのものは、平均的なもの。ラゲッジスペースの下には、ラゲッジアンダーボックスがあり、小物の収納はスッキリとできる。シートアレンジなどは特にないが、乗り降りをスムーズにするため、フロントドアに中間2段ストッパーを採用。1段目の開き幅を小さく設定しているので狭い駐車場などでも使いやすい。ただし、最小回転半径は4.6m。ムーヴが4.4mなので、やや大き目だ。

走行性能
  • ハスラー

    ワイルドなルックスながら、乗り味はワゴンRと大差はなく市街地での走りは快適だ。ラフロードでの走行も想定されていることから、最低地上高がアップしているので全高はやや高め。やや重心が高いものの、フラフラすることもなく乗り心地も良好だ。4WDには、滑りやすい急勾配の下り坂をステアリング操作に集中し、ブレーキ操作せずに安全に降坂できるヒルディセントコントロールが装備されている。こうした装備がプラスされていることや、最低地上高も175㎜(4WD)あるので、4WD車はウインタースポーツなどでも十分に使えるくらいの走破性を得ている。

  • ムーヴ

    「軽自動車の走りは頼りない」という顧客からのメッセージを真摯に受け止め、基本設計から見直し、骨格の板厚を1.5倍にした軽量高剛性ボディを開発。高剛性のボディに合わせ、サスペンションなども高剛性化。さらに、それに合わせた特性が見直された。そうした開発により、ムーヴは軽自動車としては卓越した基本性能を手に入れる。サスペンションは、ややカタめだが不快感はない。操縦安定性などは、ひとクラス上のコンパクトカーをも超えるほどに進化。ドライバーの意思通り忠実に動くようになり、運転が楽しめるレベルになっている。

  • アルト

    アルトの車重は、わずか650㎏と非常に軽い。クルマが軽いことのメリットを、色々な面で感じさせてくれる。まず、加速がよい。52psとは思えないほどの加速感が味わえるだけでなく、燃費にも優れる。カーブでも軽快感タップリで、クルマがスイスイと動く。アルトには、ターボエンジンを搭載したアルトターボRSやワークスがある。こうしたスポーツモデルはより鮮明に、この軽量ボディの恩恵を受けていて、かなり気持ちよい走りが可能だ。

デザイン
  • ハスラー

    スズキ ハスラー

    ハスラーが売れている理由は、なんとも愛らしいデザインだ。丸いヘッドライトに、角を落としたボクシーなボディの組み合わせは、小さなクルマの魅力をより引き出している。いわゆるカスタム系のように、小さなクルマを無理やり大きく見せたり、威圧感を持たせたりする手法とは違う遊び心あふれるデザインを求めていた顧客が多かったということでもある。一般的に、軽自動車は生活の足のイメージが強いが、ハスラーはライフスタイルをアピールできるクルマとしての価値もある。

  • ムーヴ

    ダイハツ ムーヴ

    走りの質を向上することをメインとしたこともあり、標準車でもなかなか力強いデザインが採用されている。このクラスの軽自動車は、女性ユーザーがメインとなることから、女性に好まれる柔らかで優しいデザインが多いなか、かなり冒険したデザインといえるだろう。対して、カスタム系のデザインは、従来以上に目立ちたいオーラを全開で放っている。もはや、やり過ぎかと思うくらいLEDなどを駆使しギラギラした雰囲気でまとめている。これもなかなか好評。まさに、マーケットインなデザインといえる。

  • アルト

    スズキ アルト

    まるでメガネをかけたようなユニークなデザインをもつアルト。ワゴンRやスペーシアといった記憶に残りにくいデザインを続けてきたスズキ。まさか、そのスズキから出たとは思えないほど新鮮なデザインだ。このクラスの軽自動車は、実用面と価格ばかりが意識されてきたこともあり、商用や社用車としのニーズしかなかった。しかし、アルトの愛らしいデザインの効果で、数多くある軽自動車の中からアルトが欲しいと指名買いの顧客も増えている。また、スポーツモデルのアルトターボRSやワークスの存在もアルトのもうひとつのデザインとして、顧客の多様化するニーズに対応している。

中古車値引き交渉術

まず、軽自動車は登録済み未使用車を中心に購入を考えることをおすすめする。未使用車とは、ディーラーやメーカーが会社の都合で、買い手がいないのに自社で登録し売ったことから発生する車両のこと。一度登録すると中古車になるため、オークションなどを経由して一般の中古車店の店頭に並ぶ。価格は新車に比べると、かなり安い。クルマのコンディションはほぼ新車なので、好みの仕様や色などが合えば、かなりお買い得で新車を買う理由が見つからないほどだ。また、軽自動車はリセールバリューが高いため高年式の中古車と比べてもあまり価格差がないのも特徴。
未使用車であれば5年くらい乗っても十分な下取り価格になるし、メーカー保証も長いのでランニングコストも低くなる。未使用車なので、当然現行モデルの場合が多いので見栄えもよいなどいいことばかりだ。
ハイト系の軽自動車の主なラインアップ
〈実用派〉スズキ ワゴンR、ダイハツ ムーヴ、ホンダ Nワゴン
〈個性派〉スズキ ハスラー、ダイハツ キャスト、ホンダ N-ON
E

未使用車を購入する際は、異なる中古車店同士で同一車種もしくは、上記ライバル車と競合させ値引きを引き出そう。未使用車の場合、グレードや装備が同じであれば中古車店ごとの差はほとんどないため、より安い店で買えばいいだけだ。

なお、いわゆる普通の中古車でも、基本的には同じ方法で競合させて値引きを引き出しこと。なるべく同じような走行距離や年式で合わせた方がいいだろう。「これほど上質な中古車はない」や「他の人も商談している」など即決を求めるような営業スタイルの店は避けた方がいい。このクラスの軽自動車は、流通量が豊富。プロが探せば似たような中古車はいくらでも出てくる。
異なる中古車店同士を競合させる場合「同じようなクルマなら、安いほうがいい」というスタンスで商談し、本命の車種を見破られるないように望むこと。値引き額も重要だが、購入した後の有料延長保証の料金や内容、その他のサービスなども比較して総合的に決めるといい。
なお、下取り車がある場合は必ず買取店で査定をしてもらい、今の車の正確な価格を知っておくこと。下取り車にする場合、新しいクルマで値引きした分を下取り車の価格を下げるなどの調整が入ることがあるのだ。
もしも商談中に「下取りは買取店に出す」と説明し難癖を付けてくるようなお店だったら、そこでは買わないことをおすすめする。

その他のボディタイプ別中古車オススメランキング

  • 軽自動車スーパーハイト

    燃費と小回りに加えて、アウトドアにも!

  • ミニバン

    広くて便利、ファミリーカーの代名詞

  • コンパクト国産車

    無難に選びたいなら、おいしいとこ取りのコレ!

  • コンパクト輸入車

    人気急上昇中!意外とコスパのいい車種多し。

  • SUV

    デザインと走りを重視する人へ

  • 高級セダン

    いつかは乗りたい、王道スタイル。

クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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