SUV 人気おすすめランキングベスト3 2016秋

車の乗り換えや購入を検討している方で、車種選びにお悩み中の方へ。
コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この秋おすすめのSUVを聞きました。

  • RANKING BEST 1ホンダ ヴェゼル

    ホンダ ヴェゼル

    ヴェゼルのボディサイズは全長4,295×全幅1,770×全高1605㎜。短い全長や全幅などは、街乗りでも使いやすいコンパクトなボディサイズとなっている。背も高いので見晴らしもよく、乗り降りや運転がしやすいことから、セダン系のダウンサイザーの受け皿としての価値もある。FFと4WD、1.5Lガソリンと1.5Lハイブリッドと選択肢も豊富で、一般的なコンパクトカーでは満足できない個性派の顧客にピッタリ合うSUVだ。また、ハイブリッド車では、このクラスで唯一4WDがあり、降雪地域の顧客に低燃費性能と高い走破性を提供できている。2016年2月の改良では、歩行者検知式の自動ブレーキ「ホンダ センシング」が、全グレードで選べるようになり、ほぼ標準装備化され安全性能が大幅に向上した。2015年度SUV販売台数ナンバー1になった。

  • RANKING BEST 2日産 エクストレイル ハイブリッド

    日産 エクストレイル ハイブリッド

    2.0Lガソリン車をベースに、モデル途中から、FF用横置きハイブリッドシステムを初搭載したのが日産エクストレイルだ。このハイブリッドシステムを使っているのは、国内ではエクストレイルのみ。ハイブリッド化されたことで、走行性能などはガソリン車を完全に上回る。また、全車に歩行者検知式自動ブレーキである「エマージェンシーブレーキ」を標準装備した。サイドエアバッグ&カーテンエアバッグなどは、オプション設定となるが、全車に標準装備化したことは、交通事故減という社会貢献にもなり高く評価できる。エクストレイルハイブリッドは、選択肢が多いのも魅力のひとつ。標準モデルの他に、多くのカスタマイズモデルが用意されており、自分好みの仕様を選ぶ楽しみがある。

  • RANKING BEST 3三菱 アウトランダー PHEV(プラグインハイブリッド)

    三菱 アウトランダー PHEV(プラグインハイブリッド)

    三菱の燃費不正でアウトランダーPHEVもその対象となり、三菱ブランドは失墜したが、アウトランダーPHEVの先進性は高いレベルにある。外部から電力の供給を受けて走るアウトランダーPHEVは、大容量のリチウムイオン電池を搭載することで60.8㎞のEV走行が可能。この走行距離は、日常ではほぼガソリンを使わない生活が可能。さらに、前輪後輪をモーター駆動するツインモーター4WDなど、ユニークな機能が満載。世界のPHEVをリードするモデルだ。

オススメランキングの3台を比較

燃費・経済性
  • ヴェゼル

    ハイブリッド車のFFで最も良い燃費を出しているのは、エントリグレードであるハイブリッドの27.0㎞/L。グレードによって燃費は異なり、中間グレードのハイブリッドXがFFで26.0㎞/Lか24.2㎞/L。ハイブリッドZが23.4㎞/L。ハイブリッドRSが25.6㎞/Lとなっている。4WDは、この数値よりも若干落ちるものの、比較的良い燃費値を誇る。だからといって、ハイブリッド車がおすすめかというそうでもない。1.5Lのガソリンエンジンの燃費も優秀で、FFのXグレードで20.6㎞/L、4WDだと19.0㎞/Lを誇る。ガソリンとハイブリッドで、それほど大きな燃費差がないのだ。だが、ハイブリッドとガソリン車の価格差は、Xグレードで38万円と大きい。これだけ価格差があると、ハイブリッドを選択してもなかなか元が取れない。走行距離が短い人、予算重視というのであれば、ガソリン車で十分。ただ、リセールバリューの高さを求めるとガソリン車はそれほど期待できないため、短期の乗り換えの場合、ガソリン車は不利になることを考えて乗り潰すつもりで買うといいだろう。

  • エクストレイル

    エクストレイルの場合、ハイブリッド車とガソリン車の燃費差が小さい。ハイブリッドの燃費は、20.6㎞/L(FF)で、ガソリン車の燃費は16.4㎞/L(FF)。ところが、ハイブリッドとガソリン車の価格差は、約45万円もあるグレードもある。さすがに、これでは燃費で元を取るのは難しい状況。ハイブリッド車は、燃費というより走りの質で選ぶとよい。2.0Lガソリン車よりも力強い走破性と高い静粛性、優れた乗り心地などはハイブリッド車ならでは。

  • アウトランダー

    アウトランダーPHEVのハイブリッド走行時の燃費は20.2㎞/Lと優れた数値となっている。大きく重いSUVでありながら、この燃費なら十分に経済性が高いといえる。また、PHEVは外部から電力をリチウムイオン電池に溜め走行する。フル充電された状態で60.8㎞をEV走行できる。つまり、1回の充電代金が約305円で通勤や送り迎え、買い物といった日常的な用途なら、ほぼEV走行だけで可能ということになる。ガソリンスタンドに行く回数も大幅に減るため、時間の節約にもなる。また、最近では大型ショッピングモールなどには、一定条件で200V充電が無料で使用可能といった施設も増えているので、買い物ついでにこうしたサービスを利用すれば、より経済性は高まる。車両価格はGセーフティパッケージで3,882,600円。いわゆる普通のハイブリッド車であるトヨタ ハリアーと比べると、リーズナブルな価格設定である。

装備・使い勝手
  • ヴェゼル

    ヴェゼルの安全装備は、非常に高いレベルにある。2016年2月の改良で、歩行者検知式の自動ブレーキである「ホンダ センシング」がエントリグレードを除き標準装備。さらに、サイドエアバッグ&カーテンエアバッグも同様にエントリグレードを除き標準装備されているからだ。価格が高めに見えるのは、こうした装備が充実していることもある。荷室はボディサイズが小さいので393Lとなる。ホンダのワゴン車であるシャトルは570Lを誇るだけに、もう少し広いと使いやすい。ただ、同じクラスのマツダCX-3は350Lなので、荷物が入る量としてはまずまずといったところだろう。

  • エクストレイル

    アクティブなアウトドアシーンをイメージさせる戦略をとるエクストレイル。そのため、アウトドアでの使い勝手を良くするために、防水シートや防水加工フロアが採用されている。この装備は、濡れたもの車内に持ち込んでも清掃が容易だ。また、ガソリン車には防水ラゲッジボードもある。そして、ガソリン車には、このクラスでは数少ない3列目シート車が用意されている。大人がしっかりと座れるというものではないものの、いざという時に7人乗りが可能だ。また、女性やクルマの運転が苦手な人にでもスムースに運転ができる機能が用意されている。凸凹道でもフラットな乗り心地にするためのアクティブライドコントロールや、カーブを上手く減速させスムースに曲がるアシストをするアクティブエンジンブレーキなどにより、安心して運転できる。

  • アウトランダー

    歩行者検知式の自動ブレーキではない部分が残念だが、自動ブレーキや車線逸脱警報、前走車追従式のクルーズコントロールなどは装備されている。また、サイド&カーテンエアバッグ、ニーエアバッグは全車に標準装備化されており一定水準以上の安全装備を誇る。また、アウトランダーPHEVは、急速充電器に対応。そのため、急速充電器非対応のPHEVと比べると、高速道路などでこまめに充電が可能。あまりガソリンを使わずに走行できるようになっている。おすすめは100V AC電源(1500W)。最上級グレードを除きオプション設定となっているが、災害時に自ら発電し家電などに給電できる他、アウトドアレジャーで電源車となって多くの家電が使えるようになるので便利な装備といえる。

走行性能
  • ヴェゼル

    デビュー当初、サスペンションの設定が硬めで、乗り心地が少々悪かった。しかし、その後の改良で乗り心地も改善。それでもスポーティな走りを披露する。ハイブリッド車は、モーターの力がプラスされているので、余裕のある走りが可能。1.5Lのガソリン車でも、力強さに不満はなく十分な動力性能をもつ。よりスポーティな走りを求める顧客向けに、2016年2月の一部改良でFF車のガソリンとハイブリッドにスポーティ仕様のRSが加わった。ボディ強化や専用パフォーマンスダンパーを装備し、よりスポーティな走りが可能になった。全体的に走りの質感も向上していて、満足度の高いグレードである。

  • エクストレイル

    ハイブリッド車の燃費性能は今ひとつだが、走りの質感は高い。日産のハイブリッドシステムは、1モーター2クラッチ式なので、アクセルを踏んだときにモーターのトルクがダイレクトに伝わる。特に中低速域では、アクセルを踏んだ瞬間にモーターのトルクが加わり、レスポンス良くクルマが加速するので気持ちが良い。この力強さは、2.5Lクラスともいえる。また、ハイブリッド化によりボディ剛性も強化された。ガソリン車に比べより操縦安定性が高まり、乗り心地や静粛性もアップ。ハイブリッド車は、ガソリン車に比べひとクラス上の走りの質感を味わえる。

  • アウトランダー

    アウトランダーPHEVは、電池に十分な電力があれば基本的にEVで走行する。電池容量がなくなると、エンジンが発電しモーターで走行。かなり力が必要な時には、エンジンの出力+モーターで走行する。こうした走行は自動で行われる。また、アウトランダーPHEVは前輪と後輪をそれぞれモーターで駆動するツインモーター4WDというユニークな機能があり、路面の悪い状況でも最適な駆動力が得られる。乗り味は、非常にソフトで快適な乗り心地。静粛性も高い。スポーティというより、ラグジュアリー感のあるSUVだ。

デザイン
  • ヴェゼル

    ホンダ ヴェゼル

    ヴェゼルは、SUVにクーペのテイストをプラスしたとしているが、それほどクーペ感はない。スタイリッシュさはあるが、全体的にボリューム感があり、ボディは小さいものの力強さを感じるデザインだ。また、全幅が1,770㎜と全長の割に全幅が広いので、ひとクラス上のSUVと比べても存在感がある。インテリアだけを見ていると、流麗さが前面に出ていてSUVらしさを感じさせないデザインだ。やや高級感もあり、都会派SUVらしさを表現している。

  • エクストレイル

    日産 エクストレイル ハイブリッド

    日産デザインのアイデンティティといえるVモーショングリルを採用。やや控えめだが、逆にスタイリッシュな印象を与えている。シャープでスポーティなヘッドライト内には、シグネチャーLEDポジションランプが装備され、夜間であってもひと目でエクストレイルとわかるほどだ。こうした標準車の他に、より個性的な仕様としたモード・プレミア、モータースポーツのノウハウを投入したニスモも用意されている。

  • アウトランダー

    三菱 アウトランダー PHEV(プラグインハイブリッド)

    マイナーチェンジモデルは比較的柔和なフェイスデザインだったが、マイナーチェンジ後は、ダイナミックシールドと呼ばれる三菱のデザインコンセプトにより、かなり押し出し感のあるフェイスに変更し、これが好評となった。全世界的にこうした精悍で迫力あるフェイスデザインが人気だ。インテリアデザインは、良くも悪くもスッキリしている。ハード部分においては先進性が感じられないのが残念なポイントだろう。

新車値引き交渉術

ヴェゼルの直接のライバルは、コンパクトSUVの日産ジュークやマツダCX-3。ガソリン車は、ジュークと競合させたい。ジュークは、モデル末期で大幅値引き中なので、まずはジュークの見積りをもってヴェゼルと商談するといいだろう。難しいのはヴェゼルのハイブリッド車。同じハイブリッド車であるアクアXアーバンや、クリーンディーゼルのCX-3と競合させたい。場合によっては、ひとクラス上のモデルになるが、同じような価格帯になるスバルXVのガソリン車と競合させてみるのもいい。CX-3はあまり値引きしないので、CX-3と比べるときは「クリーンディーゼル」に魅力を感じていることをアピールしながら商談するといいだろう。
エクストレイルは、スバル フォレスターやマツダCX-5がライバルとなる。エクストレイルハイブリッドとCX-5クリーンディーゼルの比較で商談をするといい。CX-5は値引きが渋いので、クリーンディーゼルに魅力を感じている雰囲気で商談するといいだろう。また、同じような車両価格となる、ハリアーのガソリン車と競合させるのもいい。マツダだけでなく、トヨタ車が加わることで日産の営業マンも負けじと勝負に出てくる可能性がアップする。フォレスターにはガソリン車しかないので、エクストレイルのガソリン車と競合させたい。フォレスターは、モデル末期に入っているので、それなりの値引きが期待できる。さらに、エクストレイルのエマージェンシーブレーキには、先行車追従式のクルーズコントロールがないことをアピール。アイサイトより機能面で劣っていることを伝えながら、より値引きを引き出したい。
三菱アウトランダーPHEVは、同じような競合車がない。ただし、三菱は燃費不正問題で、顧客が来ない状況になっている。つまり、しばらくの間、顧客に有利な状況下にあるので「大幅値引きしてくれれば買う」とダイレクトに値引きを要求するのもいい。ブランド指名買いだと足元を見られてしまうので、ハリアーハイブリッドの見積りをもって商談すれば、三菱側もかなり本気になるはずだ。

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クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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