人気中古車 コンパクト(輸入車) おすすめランキング2016夏

コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この夏おすすめの中古車・輸入車のコンパクトカーを聞きました。
しかも今回は、中古車選びの醍醐味でもある「知名度が低く新車では人気薄のため、実は非常に良いクルマなのにお買い得!」な安くて良いクルマも、「裏車種」として厳選してもらいました。

  • RANKING BEST 1フォルクスワーゲン ゴルフ

    フォルクスワーゲン ゴルフ

    日本のフォルクスワーゲンは、北米でのディーゼル不正の影響を受け、販売不振に陥った。フォルクスワーゲンは一時期、自社登録を増やしたこともあり、登録済み未使用車が多く、結果的に相場全体が下がってきている。現行モデルのゴルフでさえ価格を下げていて、2013年式のコンフォートラインなら180万円程度の予算で良質の中古車が手に入る。当時の新車価格は270万円程度だったので、随分と買い得感が出てきている。先代のゴルフ6などは、2011年式だと140万円もあれば程度の良い中古車が買える。初めての輸入車にはピッタリだ。

  • RANKING BEST 2ボルボ V40

    ボルボ V40

    歩行者だけでなく自転車も認識し、緊急時に自動ブレーキを作動させる世界トップレベルの安全装備「インテリセーフ10」が用意されているV40。この機能だけでV40を買ってもいいと思ってしまうほどだ。V40は2013年に投入され、高い安全性や戦略的な価格設定もあり、イッキに人気モデルとなった。しかし、ボルボの弱さはリセールバリューの低さ。人気のV40でも、中古車になるとかなり買い得感ある価格帯になる。良いクルマが安い、という中古車のおもしろさを体現している。すでに、デビュー当時の2013年式の上級グレードT4 SEでも200万円を切っているものもたくさんあり、買い得感は高い。さらに、登録済み未使用車も大量にある。2015年式の登録済み未使用車などの中には、300万円を切っている車両も稀にみられ、お買い得といえる。

  • RANKING BEST 3BMW 1シリーズ

    BMW 1シリーズ

    2011年に登場した1シリーズ。Cセグメントでは、唯一の後輪駆動車だ。やや後席は狭いのは難点だが、走行性能はピカイチ。エントリグレードの116iでも十分に楽しめる。2012年式になると、この116iを中心にかなりリーズナブルな価格になってきている。170万円程度の予算があれば、程度の良いモデルが十分に選べるようになっている。輸入車の後輪駆動車がこの価格帯なら、なかなかコストパフォーマンスに優れている。後輪駆動車で走りを楽しみたい人、初めての輸入車という人などにおすすめだ。

中古車オススメランキングの3台を比較

燃費・経済性
  • ゴルフ

    ゴルフの燃費は、輸入車の中でも優れている。1.2Lが21.0㎞/Lで1.4Lが19.9㎞/Lとなっていて、燃費値はトップクラスの実力。ただし、輸入車のほとんどがハイオク仕様。燃費が良くても、燃料費が高くなるので経済性はそれほど良いとは言えない。燃費性能は、1.2Lも1.4Lも大きな差はない。走行性能面を考えると、1.4L車がおすすめだ。

  • V40

    V40のパワーユニットは、何度か改良や変更が加えられ年式により色々。初期モデルの2013年式は、1.6Lターボ車が16.2㎞/Lと平均的。2015年になると1.5Lターボが加わり、燃費は16.5㎞/Lとなっている。2.0Lは初期モデルで13.2㎞/L。モデル途中には15.9㎞/Lへと向上。2.0Lディーゼルもラインアップされ、20.0㎞/Lという低燃費性能をもつ。高年式やディーゼルになると、燃費性能は確かに高いが、車両価格も高い。予算優先なら2013年式の1.6L車がおすすめだ。

  • 1シリーズ

    初期のモデルは1.6Lターボで、116iも120iも16.6㎞/Lという燃費値。最新モデルでは、116iが無くなり118iになった。1.5Lターボになった118iの燃費は18.1㎞/L、1.6Lターボの120iは16.8㎞/Lとなっている。マイナーチェンジ後のモデルは、まだ高価なので中古車としては、あまりメリットがあるとはいえない。買い得感が出てきているのは2012年式か2013年式といったところ。燃費値はそれほど悪くない。

装備・使い勝手
  • ゴルフ

    ゴルフの自動ブレーキは、残念ながら歩行者検知式自動ブレーキではない。ただ、その他の機能は高いレベルにある。レーンキープアシストは白線を認識し、車線中央を走れるようにサポート、全車速追従式のクルーズコントロールと組み合わせで走行すると、ちょっとした自動運転レベルが味わえる。エアバッグ類は、サイドエアバッグ&カーテンエアバッグにニーエアバッグも標準装備されているので安心だ。使い勝手面では、最小回転半径は5m。全幅1,800とワイドなボディながら、日本の狭い道でも使いやすい。

  • V40

    ボルボの最大の魅力は、インテリセーフ10と呼ばれる自動ブレーキ関連の安全装備。初期のモデルは、こうした装備がオプション設定だった。装着率はかなり高かったが、念のため歩行者検知式自動ブレーキが装備されているかは確認しておきたい。使い勝手面では、初期モデルのSEグレードで17インチホイール装着車は、最小回転半径が5.7m。この数値は、コンパクトカーなのに大型ミニバン並み。日本での使い勝手は悪い。エントリグレードは16インチホイール装着車で5.2mとなっている。最新のT3 SEは、17インチホイールでも5.2mとなった。

  • 1シリーズ

    1シリーズの初期のモデルには、歩行者検知式自動ブレーキが装備されていない。また、モデル途中でオプション装着となっている。マイナーチェンジ前のモデルには標準装備化されるなど、年式やグレードによりまちまち。自動ブレーキが欲しいというのであれば、個別に装備をチェックする必要がある。また、ナビの装備も同様。これらの装備の有無で価格もやや異なるで、1シリーズは装備をシッカリとチェックしたい。使い勝手面では、最小回転が5.1mとまずまずの数値だ。

走行性能
  • ゴルフ

    世界中の自動車メーカーが、ゴルフをベンチマークしているだけに、その走行性能は卓越したものがある。完成度は非常に高い。また、FF車とは思えないほどよく曲がり、操縦安定性は極めて高い。乗り心地も良好だ。走行性能面で粗を探すのが困難なほど。ただ、1.2Lのリヤサスはトレーリングアーム。1.4Lはより豪華な4リンク式を採用。走りの質や乗り心地面では、やや1.4Lが勝る。

  • V40

    V40の走りは、なかなかスポーティだ。デビュー当時のモデルは、スポーティさが前面に出すぎた感もあり、17インチタイヤを履いたモデルは、なかなかカタメのサスペンション設定がされていて、乗り心地面は微妙だった。しかし、モデル途中で乗り心地が改善されている。燃費は飛び抜けて良いという数値ではないが、どのエンジンもなかなかパワフル。2.0Lディーゼルは、400Nmという大トルクを誇り豪快な加速を披露する。

  • 1シリーズ

    BMWの特徴である50:50の重量配分が生み出すスポーティなハンドリング性能は、クルマの走る楽しさを十分に味わえる。このクラス唯一のFRということや、ボディサイズが小さいので、道の狭い日本にフィットしたスポーツモデル。さらにパワフルなモデルとして、3.0Lターボを搭載したM135iがあるが、価格は300万円以上とかなり高価だ。

デザイン
  • ゴルフ

    フォルクスワーゲン ゴルフ

    エモーショナルなデザインではないものの、ひと目でゴルフと分かる高い完成度を誇るデザインだ。インテリアデザインも、面白みはないが非常に機能的。まさに、質実剛健といった印象がある。そのため、デザインの賞味期限も長い。飽きのこないデザインといえる。

  • V40

    ボルボ V40

    明らかにドイツ車とは違うというユニークなデザインをもつ。スカンジナビアンデザインを前面に押し出していて、洗練された美しさをもつV40。ドイツ系のデザインとは完全に一線を画していて、街の多くのクルマの群れの中でもひと際光る存在感がある。ドイツ車では、ありきたりで面白くないと感じる人には非常に魅力的な1台に映るだろう。

  • 1シリーズ

    BMW  1シリーズ

    1シリーズのデザインは、マイナーチェンジ前と後では随分違う。マイナーチェンジ前のモデルは、睨みの効いたBMWらしいデザインというよりは、柔らかで優しい印象だ。このデザインがBMWらしくないということもあり、マイナーチェンジ後は他のBMWと同様の精悍な顔つきになった。マイナーチェンジ前のモデルは、価格も随分リーズナブルになってきており、このデザインが好きならよい買い物になる。

中古車値引き交渉術

ゴルフの中古車は、ディーラー系がやや高値の価格設定になっている。しかし、北米の排ガス不正問題の影響で、中古車の販売も不調。ディーラー中古車の場合、新車の下取りで入って来た車両が中心のため、早く現金化しないと会社としては利益が出ない。ライバルのAクラスや1シリーズ、V40などと競合させれば一定の値引き対応はするはずだ。2013年式だとそろそろ車検期にもなるので、ディーラー系中古車店の車両なら車検代や、有償延長保証の無料サービスなどを絡めて商談するといいだろう。
V40は、予算があるのなら多く出回っている登録済み未使用車を攻めてみるといいだろう。登録済み未使用車同士を競合させてみるのも高価的だ。ボルボは中古車販売が弱いので、ゴルフやAクラス、1シリーズなどと競合させれば、比較的容易に価格は下がる可能性が高い。購入時には、V40はたまたま通りすがりに見に来た程度で、本命であることを悟られてはダメ。「価格が安いのなら・・・」くらいで、商談するといいだろう。
1シリーズは、Mスポーツの人気が高く価格も高値。ターゲット車種がMスポーツだと値引き商談も厳しくなる。値引きを期待するのなら、Mスポーツ以外がよい。ライバル車はAクラスやゴルフ、V40。輸入車は流通量があまり多くないので、同じ1シリーズで同じような仕様で同じような価格の車両を探すのは難しいので、価格帯が同じライバル車と競合させてみるといいだろう。
輸入車は、まだまだ整備費や部品などが国産車に比べると高価。1回目の車検が過ぎたようなモデルの場合、購入時に有料の延長保証などのサービスに入った方がいい。こうした有料延長サービスは、値引きの材料にも使われるので、値引き交渉が行き詰まったらこうした有料サービスを無料で付けてほしいと交渉したい。中古車店側の実際の値引きは原価分になるので、受け入れられやすい傾向にある。また、タイヤやエンジンオイル、ブレーキパッドの交換も値引きの代わりにやってもらうという交渉もありだ。

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クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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