人気中古車 軽自動車スーパーハイト系 おすすめランキング2016夏

コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この夏おすすめの中古車・軽自動車スーパーハイト系を聞きました。
しかも今回は、中古車選びの醍醐味でもある「知名度が低く新車では人気薄のため、実は非常に良いクルマなのにお買い得!」な安くて良いクルマも、「裏車種」として厳選してもらいました。

  • RANKING BEST 1スズキ スペーシア

    スズキ スペーシア

    元々、軽自動車は値落ちが少ない上に、スペーシアのようなスーパーハイト系軽自動車は今や最も人気のあるカテゴリーのため、中古車になってもあまり値落ちしない。つまり、少々古くても高価で売られている。特に5年以上経ったモデルは故障のリスクが高まるなど、高い割にはメリットがないため多少無理してでもできるだけ新しいモデルを選ぶのがコツ。
    そんな中、スペーシアは人気があまりないため、価格が安く中古車としての旨みがある。2013年デビューなのでかなり選びやすくなっており、人気はあまりないがクルマとしてのパフォーマンスは一流。狙い目は、歩行者検知式自動ブレーキが付いた最新モデル。燃費もクラストップで、クルマとしての機能はトップレベル。とくに、届出済み未使用車がおすすめ。ほとんど新車なのに、価格は安い。

  • RANKING BEST 2ダイハツ タント

    ダイハツ タント

    軽自動車の販売台数ナンバー1を、ホンダN-BOXと共に争うほどの人気車。Bピラーがなくなり、広大な開口部をもち、抜群の使い勝手を誇るミラクルオープンドアがその人気を支えている。2015年式の高年式で装備もよく走行距離も少ない上質な中古車が、140万円程度の予算で選びたい放題になっている。この年式だと、より進化した安全装備スマートアシストIIが装備されているので、非常に魅力的だ。

  • RANKING BEST 3日産 デイズルークス

    日産 デイズルークス

    日産デイズルークスは、三菱のeKスペースと姉妹車関係にある。そのため、三菱の燃費不正問題を受け、新車の販売ができない状況に陥った。当然、ブランドイメージも下がっている。こういった状況は、中古車価格にも影響し、デイズルークスの中古車価格は急速に下落傾向になっていくだろう。ただ、クルマのイメージは悪いが、命にかかわる問題ではない。燃費が多少悪いということが理解できていれば、リーズナブルな買い物になる。そんな理由から裏3位とした。すでに、2016年式が140万円前後になっていて、多くの未使用車が含まれる。実際の商談では、いつ売れるか分からないクルマなので値引き勝負に出る可能性も高く、さらにリーズナブルになるだろう。

中古車オススメランキングの3台を比較

燃費・経済性
  • スペーシア

    最新モデルで、マイルドハイブリッド機能が装備されたモデルの燃費は32.0㎞/Lとクラストップ。デビュー当時のモデルでも29.0㎞/Lと、未だトップレベルの実力をもつ。地道に続けられている軽量化技術と低燃費エンジンなどにより、どの年式でも高い燃費性能を誇る。新車の販売台数では、タントに倍以上の差をつけられてしまっている。その影響もあり、中古車相場はライバルに比べやや安め。クルマとしの実力はトップレベルなので、コストパフォーマンスに優れるクルマだ。

  • タント

    2013年のデビュー当時の燃費は28.0㎞/Lと最新モデルでも変化はない。タントは、ミラクルオープンドアを採用していることから、ボディはやや重い。燃費28.0㎞/Lの自然吸気エンジンでは、力不足を感じることも。余裕ある走りを求めるならターボ車だ。燃費も26.0㎞/Lと自然吸気エンジンに対して大きな差はないのもポイント。人気車ということもあり、価格はそれほどリーズナブルとはいえない。

  • デイズルークス

    不正があったということなので、燃費値は参考値になるが2014年のデビュー時で26.0㎞/Lとなっていて、もうこの時点ですでにタントやスペーシアに負けているので不正の必要があったのかは疑問。まぁ、N-BOXより、少しよいという程度だ。2015年式なら130万円の予算があれば、カスタム系であるハイウェイスターまで選び放題状態。これから、しばらく価格下落に歯止めはききそうにないので、さらに時間が経過すればさらに買い得感が増してくるだろう。

装備・使い勝手
  • スペーシア

    2015年5月に改良で、歩行者検知式自動ブレーキである「デュアルカメラブレーキサポート」が用意された。歩行者検知式の自動ブレーキは、軽自動車初。さらに、対車両では約100㎞/hから自動ブレーキが作動するというこのクラスでトップの性能を誇る。軽自動車は、技術の進歩が早い。そのため、なるべく新しいモデルを買ったほうがいい。届出済み未使用車を狙う場合、多少無理してでも歩行者検知式の自動ブレーキが付いているモデルを選びたい。ただし、スペーシアはこうした先進安全装備は素晴らしいのだが、ベーシックなサイドエアバッグの設定がないなど、物足りない部分も多い。

  • タント

    タントの自動ブレーキ「スマートアシストII」は、歩行者を検知するものの自動ブレーキが作動しないという微妙なもの。2015年式の途中からスマートアシストIIは装備されている。また、装備面では右側パワースライドドアが一部グレードを除きオプション設定になっている。この右側パワースライドドアは、やはり便利な機能なので、装備されている車両を選びたい。左側のBピラーをもたないミラクルオープンドアに加えて右側パワースライドドアがあれば、より使い勝手が向上し、満足感が高い装備だ。

  • デイズルークス

    デイズルークスの自動ブレーキは、30㎞/h以下で対象は車両のみの簡易型自動ブレーキしかない。簡易型とはいえ、ないよりマシなので、まずは自動ブレーキである「エマージェンシーブレーキ」が装備されている車両が絶対条件だ。2015年途中から、エマージェンシーブレーキは全車標準装備された。デイズルークスも、オプション設定されていた右側パワースライドドアが装備されている車両を中心に選びたい。

走行性能
  • スペーシア

    スペーシアは、スズキの軽量化技術が生かされているため、ライバルに比べ車重が軽い。他のライバル車は、自然吸気エンジンでは車重が重いため、少々力不足を感じる。また、最新のマイルドハイブリッド機能が付いたモデルは、アイドリングストップ時からの再始動がとても静かで振動もほとんど感じることがない。このレベルは、もはや高級車並み。アイドリングストップは、街中では何度となく繰り返される機能。一度、スペーシアの静かさを味わってしまうと他のアイドリングストップ機能車には乗りたくなくなるくらいだ。なお、自動ブレーキが装備されていないモデルにはESP(横滑り防止装置)さえ装備されていない。普通車では、法律で義務付けられている装備なので、必ず自動ブレーキ付のモデルを選びたい。

  • タント

    自然吸気エンジンで、930㎏と非常に重い。これは、ミラクルオープンドアによりボディ補強が必要だったからだ。この車重で52ps&60Nmのエンジンでは荷が重く、キツイ登り坂や高速道路などでは、力不足を感じる。タントはターボ車がおすすめだ。標準モデルのターボは、それほどではないが、カスタムのターボは人気も高いため中古車価格は高め。カスタムでなければダメという人でなければ、標準車のターボグレード、Xターボがリーズナブルだ。ただ、流通量が少ないのが難点だ。

  • デイズルークス

    デイズルークスは、自動ブレーキである「エマージェンシーブレーキ」をモデル途中から全車標準装備した。しかし、それ以前のモデルでは、このエマージェンシーブレーキが装備されていないモデルはVDC(横滑り防止装置)さえも装備されていない。背の高いクルマは、重心が高くもしもの場合は、横転の危険性が高まる。そうした状況を回避するためにVDCは必須ともいえる安全装備。デイズルークスを選ぶ時は、必ずエマージェンシーブレーキ装着車を選びたい。また、ライバル車にもいえることだが、横風に弱く、風が強いとクルマがフラフラする。

デザイン
  • スペーシア

    スズキ スペーシア

    スペーシアのデザインは、良くも悪くもシンプルであることだろう。ファミリー層に嫌われないようにしたことが、逆に没個性的に見えてくる。そんな人には、スペーシア カスタムがおすすめ。インパクト重視のデザインだが、タントカスタムほどハデハデしくないので、女性でも違和感なく乗れる。

  • タント

    ダイハツ タント

    ファミリー層をターゲットにしたクルマのデザインは、どうしてもかわいい系になる傾向が強い。しかし、タントは大きくキリっとしたヘッドライトなど、かわいらしさの中にもたくましさをプラスしたデザインが特徴。男性でも乗りやすいデザインになっている。ただ、カスタムはLEDを駆使しギンギンギラギラ系。とにかく、目立つことにこだわったデザイン。これが、地方などで人気。リセールバリューも高い。

  • デイズルークス

    日産 デイズルークス

    デイズルークスには、ライバル車と同じくカスタム系となるハイウェイスターが用意されている。このハイウェイスターは、セレナやエルグランドといったモデルと共通のデザインテイストをもち、精悍な顔つきとなっている。日産のミニバンユーザーが、併有車としてデイズルークスハイウェイスターを選ぶというのもよくわかる。標準車のデイズルークスは、ややツリ目のヘッドライトが採用されていて、キレのある顔立ちが魅力だ。

中古車値引き交渉術

すべての軽自動車は、まず届出済み未使用車を中心に検討するのが賢い選び方。届出済み未使用車とは、ディーラーが販売目標を達成し、より多くのインセンティブをメーカーからもらうために、買い手がいないのに自社名義で一旦登録してしまったクルマのこと。一度登録してしまったら中古車扱いになるが、コンディションはほぼ新車と同じ。それでいて、価格は新車に比べると大幅に安い。こうなると、お気に入りの仕様のクルマさえ見つかれば、新車を買う理由が見つからないほどだ。
スペーシアはとくに、届出済み未使用車が多い傾向にある。流通量も豊富で選びやすい。タントはスペーシアほどではないが、それなりに流通している。従来それほど届出済み未使用車がなかったデイズルークスだが、三菱の燃費不正問題を受け、マーケットに流出してきた。
こうした届出済み未使用車の値引きテクニックは、異なる中古車店で同じ車種・仕様のクルマを見つけ競合させたい。同じ車種・仕様なら、もはや完全に価格勝負にしかならないからだ。基本的に新車コンディションのため、メーカー保証もあり、壊れたら近所のディーラーへ持ち込めばいいので、それほどアフターフォローを気にする必要もない。
数年経過した中古車の場合も同じように、同じ車種・仕様・走行距離の車両を見つけ競合させるといい。他にも商談している人がいるとか、まったく同じクルマではないとか、色々理屈を並べてくるが、このクラスの軽自動車は選びたい放題。値引き対応してくれない場合、買う店を変えればいいだけだ。もちろん、延長保証などしっかりしている中古車店で買うことがベスト。値引き交渉が最終局面を迎えたら、タイヤやオイル、有料延長保証の無料サービスをしてもらえないか交渉してみよう。

その他のボディタイプ別中古車オススメランキング

  • 軽自動車ハイト

    燃費、小回り、街で乗るならやはり便利な軽。

  • ミニバン

    広くて便利、ファミリーカーの代名詞

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    無難に選びたいなら、おいしいとこ取りのコレ!

  • コンパクト輸入車

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  • SUV

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  • 高級セダン

    いつかは乗りたい、王道スタイル。

クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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