フォルクスワーゲンポロ

<これは買い! 走行性能、質感、装備など、圧倒的なコストパフォーマンスを誇る限定車「ポロ プレミアムエディション」登場!」.>

フォルクスワーゲンポロフォルクスワーゲン ポロに、お買い得な限定車が登場した。フォルクスワーゲンは、ポロの限定特別仕様車「Polo Premium Edition(ポロ プレミアム エディション)」と「Polo Premium Edition Navi Package(ポロ プレミアム エディション ナビ パッケージ)」の2タイプを発売。ポロ プレミアムエディションが50台、ポロ プレミアムエディション ナビパッケージが1300台の限定車となっている。

現行ポロの日本デビューは、2009年。コンパクトカーながら、高い質感と圧倒的な走行性能、低燃費を誇るモデルだ。とくに、走行性能においては、このクラスでトップレベル。ポロはやや高めの価格とはいえ、なぜ国産コンパクトカーにはポロ並みの走行性能が出せないのかと思うほどだ。

ポロは、その後2014年にビッグマイナーチェンジした。デザインをクリーンで高級感あるものとした。さらに、エンジンも変更する。エンジンはSOHCからDOHCに変更。このエンジンは、パワーこそやや下がったものの燃費は向上し、高回転時のフィーリングもアップさせている。

小さいクルマだからといって、安全装備に関して手を抜くことが無いのもポロの魅力だ。国産コンパクトでは、ほとんど装備されていない追突軽減自動ブレーキのフロントアシストを始め、マルチコリジョンブレーキシステムなどが全車に標準で装備された。もちろん、カーテンエアバッグやサイドエアバッグ類は、すでに標準装備化されている。自動ブレーキを得たことで、安全性能は飛躍的に向上。国産のコンパクトのほとんどが、低速域の自動ブレーキのみの設定で、多くがオプション。それに対して、現状考えられるベストな安全装備が標準装備化。すべてのグレードに高い安全装備を標準装備化することで、より安全なクルマをマーケットに送り出すということは、交通死亡ゼロを目指す自動車メーカーの社会的責任を果たしている。単に見た目の価格にこだわらず、安全の本質について真摯に向かい合いこうした設定にしたフォルクスワーゲン ジャパンの安全思想は高い。

そんな優れたコンパクトカー、ポロがリーズナブルな価格で手に入れられる。それが限定車のポロ プレミアムエディション。この限定車は、ポロTSI コンフォートラインをベースとし、リヤビューカメラ“Rear Assist”と15インチアルミホイールを標準装備とた。こうした装備をプラスしながら、ベースモデルよりも 3.5万円安価な価格設定2,249,000円としている。プラスされた装備を含むと、ザックリ10万円程度はお得な価格といえそうだ。

そして、本命ともいえるのがポロ プレミアムエディション ナビパッケージ。このモデルには、さらに純正ナビゲーションシステムである“714SDCW”、レザー3 本スポークマルチファンクションステアリングホイール(オーディオコントロール付)、オートライトシステム、レインセンサー、自動防眩ルームミラーといった通常オプション設定の快適装備を標準装着して、価格を2,399,000円とした。ベースとなるコンフォートラインが2,284,000円なので、115,000円高。ナビだけでも23万円程度するので、それを含めると約15万円分以上のお買い得感がある。

こうしたお買い得な限定車の投入で、国産コンパクトカーとの価格差はかなり減った。だが、まだ同等とまではいかないのが現状だ。しかも、ポロはハイオク仕様なのでレギュラー仕様の国産車に比べると燃料費では割高感が出る。せめて、これでポロが日本に合わせてレギュラー仕様になっているのなら、もっと魅力的になるはず。

フォルクスワーゲンポロフォルクスワーゲンは、北米でディーゼルエンジン のコンピュータプログラムによる不正が発覚した。法を犯してまで手間のかかることをするくらいなら、日本マーケットに合わせてハイオク仕様をレギュラー仕様にすることくらい容易なことだろう。フォルクスワーゲンも含め、輸入車を日本マーケットでクルマを売る以上、日本に合うように仕様を変更するくらいの努力をするべきだろう。例えば、同じダウンサイジングターボであるスバルの1.6ターボエンジンは、レギュラーガソリンに対応していることでマーケットに支持されている。

欧州、北米メーカーは、よくグローバル化と口にするが、結局のところ北米や中国などに合わせて大量生産でき利益率の高いクルマを売りたいだけの話。日本マーケットは特殊だというが、効率よく売りたいだけのことで日本人に合ったクルマを用意できないから売れないだけなのだ。とくに、より販売台数を伸ばしたいのなら、ブランドイメージだけでなく、日本マーケットの要求に合った仕様が求められる。

ただし、安全装備に関しては自動ブレーキにサイドエアバッグ&カーテンエアバッグが標準装備されているなど、国産コンパクトを大幅に超えている。こうした安全に対する意識は高い。こうした考え方は、日本では大きく遅れているので国産メーカーも学ぶべきところが多い。ポロは、小さくても高い安全性能をもつ。小さいクルマだけに安全性能は重要だ。走行性能も含め、やや価格は高くても、上質なコンパクトカーに乗りたいと思っているのなら、ポロは良い選択となる。

本来ならポロは、お買い得感を増して売るべきクルマではない。しかし、それには事情がある。ポロは2009年デビューで、すでにモデル末期。さらに、北米でのディーゼル車不正問題の影響でフォルクスワーゲンの2015年販売台数は、約5.5万台で昨年対比で約81%となった。徐々に従来の販売台数に戻りつつあるものの、2~3月は自動車業界の最繁忙期。ここで台数を稼がないと、2016年のスタートダッシュでつまずくことになる。そのため、こうしたお買い得車を投入することで、一定の販売台数を確保したい考えだろう。

とにかく販売台数を稼ぎたいフォルクスワーゲン。こうした状況は、買い手が有利となる買い時だ。こうしたお買い得車は「お買い得なので値引きできない」、「限定車なのでスグに無くなる」と、センスの無い営業マンは語る。そうすることで、一定の利益を出そうとするのだが、フォルクスワーゲンはもはやそうも言っていられない状況。この2~3月の繁忙期で一定の台数を販売できないと、2016年の総販売台数にイエローシグナルが出る。もはや、背に腹は代えられぬ状況。つまり、お買い得な限定車であるとはいえ、一定の値引きが期待できるということだ。つまり、より良いクルマをより安く買えるチャンスでもある。

値引きを引き出すためには、必ずライバル車と競合させたい。国産、輸入車を混ぜて商談するといいだろう。国産車では、マツダ デミオのディーゼル車やトヨタ アクアと競合させれば効果的。輸入車であれば、プジョー208やシトロエンC3が良いだろう。こうしたライバルと競合させて値引きが引き出せれば、ポロ プレミアムエディション ナビパッケージは、かなりコストパフォーマンスに優れた買い物になるはずだ。

■フォルクスワーゲン ポロ特別仕様車プレミアムエディション価格

・ポロ プレミアムエディション 2,249,000円
・ポロ プレミアムエディション ナビパッケージ 2,399,000円